悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

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「う、嘘って…。間違いなく嘘ではありますけど、そんな…怖い顔をしなくてもいいんでは…」

そんな事ばかり言うから人を逆撫でにしているんだ。
クラスメイトのみんなも表情がかなり怖くなっている。

普段寝ているクラウゼンも珍しく起きていて、愛をすごい勢いで睨んでいる。

「怖い顔をさせているのは君自身の発言であることはわからないのかね?」

「嘘だとは言いましたけど、聞いている聞いていないで何か違いがあるのですか!?」

レザリアがコツっとヒールを鳴らしながら、愛のところにいくと扇子をパチンと音を立てて閉じた。
その扇子を愛の顎にそっと添えてクイッと上にあげた。

「貴方は聖女見習いという称号を得ておりますが、なぜネヴィレント様の怪我の様子をお聞きして治療を行いに行きませんでしたの?」

「どうやって会うっていうの?私は教会に軟禁されていたのよ!?」

「嘆願書を書けば問題なくネヴィレント様の治療にあたれた筈ですわ。他の聖女候補生様もツェーリア伯爵家に嘆願書を持って治療に向かわれたとお話しを聞きましたわ。全て門前払いをされたとお聞きしましたけど」

「嘆願書?何よそれ。私はそんなものを聞いたことはないわ」

「聞いた事がないではなくて、貴方がネヴィレント様の治療について教会側に言及をされなかっただけでしょう?言及をなされていればネヴィレント様の治療に行かれていた筈ですわ」

レザリアのその発言に愛はグッと押し黙った。
知らなくてもできた事を行わなかったのだから、僕の治療を行う気はサラサラなかったのだろう。

だから答えられない。

「ですが、私どもの情報源からは貴方がツェーリア伯爵家に向かわれたという情報はございませんし、教会の中で悠々自適に過ごしていらっしゃれたとえもお聞きしております。なので貴方がネヴィレント様に対して何ら罪悪感を抱くこともなくこの一ヶ月お過ごしになられていた事も知っておりますわ」

教会で軟禁されていたという発言がありながらも、悠々自適に暮らしていたはそれは全く反省していないと見せつけているようなものではないか。
そんな姿を当たり前のように見せつける事ができるのは異常だと思える。

「そうして黙りこくられてもお話しは進みませんわ。何故あの様が事を出来ていたのかはわかりませんわ。どうしてあの一ヶ月間普通になされていたのかお聞きしてもよろしいでしょうか?」

レザリアの質問に愛は一切答えない。

「あら反論する口はありますのに、答える口はありませんの?」

「知らないと言ったじゃない!なんで全部私の所為にされなきゃいけないのよ!」

愛が発狂した様に叫び始めた。

「どうせ死にかけるだけなんだから私が行かなくても問題ないじゃない!!ここにこれている時点で問題ないんでしょ!?」

問題ないという訳ではなく、問題があったけど治療して貰って動けるまで睨んで改善してからきているんだよ。
なんで彼女はその事を理解しようとしないのだろうか。

「どうせラストまで死なないんだから死にそうになっただけでいちゃもんつけないでよ!」

レザリアの扇子を手で振り払い、その勢いでレザリアを後ろに突き飛ばした。
その瞬間愛の足元が急に氷で固められた。
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