125 / 173
3*
72
しおりを挟む
「本当にネヴィレントの中に魔王が存在しているみたいだね…。しかし、ネヴィレントと全く姿が変わらないみたいだけど…」
意識がはっきりしたのはラグザンドがお父様を呼びに行ったあたりだった。
今はお父様にじっと見つめられていてこの状況に若干困惑していた。
頭の中では魔王の声がずっと響いていて結構うるさい。
「僕もよく分かってないんだけど…」
「ふん、この姿が私の姿な訳がないだろう。お前を騙す為にこの体の持ち主の姿を写しただけに決まっている」
魔王が僕の体を使って誇らしげに胸を張っている。
僕の体を使って胸を張っているから、そこまで威張っている感じがしない。
「そうなんだね…少しだけ話を聞いたけど、ネヴィレントが特別な魂の持ち主だからと言っていたけど、それは本当なのかな?」
「本当に決まっているだろう!魔王は特別な魂の悪意ある感情でしか生まれないのだからな!」
魔王…段々と子供らしく感じてくる。
もしかして僕の年齢に引っ張られているとか?
でも僕こんな感じではないんだけど…
「魔王ってこんな感じだったんだね?ネヴィレントが少し威張って話しているみたいで可愛らしいね」
魔王ですら可愛いと言えるお父様にびっくりだよ。
まあ、魔王っていえば確かに偉そうに話したりしたり、それに伴って偉そうな行動をするのは理解できるけど、この魔王は全くその感じがしないんだよね。
「私は何も威張ってすらないぞ?」
魔王…他から見れば威張っているように見えるでしょ。
それを心の中で呟けば魔王が抗議する声が聞こえるけど僕はそれを全力で無視した。
「どうしてもネヴィレントが威張っているようにしか見えないね。本当に魔王としての危険性が高く見積もれないよ」
お父様のその言葉に魔王の抗議の声がぴたりと止まった。
嫌な予感がして僕はお父様から距離を取ろうとしたけど、体が全くいう事を聞いてくれなかった。
「私の本当の姿を見せてやろう」
魔王が僕の体を使用して急に魔法を使い始めてきた。
泥みたいな物を出して僕の体に被せてくる。
泥の中は意外にも息が問題なく吸う事ができた。
体は痛みを伴う事なく勝手に大きくなっていき、肌の色も灰褐色に変わっていく。
見慣れない自身の肌に驚きも感じつつも、大きくなっていく自分に何か感慨深さを感じた。
泥が僕の体から離れていく止まった、いつもとは違う高さの景色が見えた。
この普段とは違う目線の高さにキョロキョロと周りを見渡していると、お父様とパチリと視線があった。
お父様と目線が合うのはお父様が僕を抱っこした時か、お父様が僕の視線に合わせてしゃがんでくれた時ぐらいしかない。
だからかなり僕の身長が高くなったんだろうなって思う。
「ネヴィレントが成長すればこんな感じになるんだね…。私には見れない成長が見れてすごく嬉しいよ」
お父様の目から涙がほろりと落ちた。
そっか僕ハーフエルフだから成長が遅すぎて成長しきる前に人族であるお父様は亡くなってしまうからね…
そう考えると僕も悲しくなってポロポロと泣き始めた。
泣くつもりなかったのに悲しい感情が溢れ出てきて涙が止まらなかった。
意識がはっきりしたのはラグザンドがお父様を呼びに行ったあたりだった。
今はお父様にじっと見つめられていてこの状況に若干困惑していた。
頭の中では魔王の声がずっと響いていて結構うるさい。
「僕もよく分かってないんだけど…」
「ふん、この姿が私の姿な訳がないだろう。お前を騙す為にこの体の持ち主の姿を写しただけに決まっている」
魔王が僕の体を使って誇らしげに胸を張っている。
僕の体を使って胸を張っているから、そこまで威張っている感じがしない。
「そうなんだね…少しだけ話を聞いたけど、ネヴィレントが特別な魂の持ち主だからと言っていたけど、それは本当なのかな?」
「本当に決まっているだろう!魔王は特別な魂の悪意ある感情でしか生まれないのだからな!」
魔王…段々と子供らしく感じてくる。
もしかして僕の年齢に引っ張られているとか?
でも僕こんな感じではないんだけど…
「魔王ってこんな感じだったんだね?ネヴィレントが少し威張って話しているみたいで可愛らしいね」
魔王ですら可愛いと言えるお父様にびっくりだよ。
まあ、魔王っていえば確かに偉そうに話したりしたり、それに伴って偉そうな行動をするのは理解できるけど、この魔王は全くその感じがしないんだよね。
「私は何も威張ってすらないぞ?」
魔王…他から見れば威張っているように見えるでしょ。
それを心の中で呟けば魔王が抗議する声が聞こえるけど僕はそれを全力で無視した。
「どうしてもネヴィレントが威張っているようにしか見えないね。本当に魔王としての危険性が高く見積もれないよ」
お父様のその言葉に魔王の抗議の声がぴたりと止まった。
嫌な予感がして僕はお父様から距離を取ろうとしたけど、体が全くいう事を聞いてくれなかった。
「私の本当の姿を見せてやろう」
魔王が僕の体を使用して急に魔法を使い始めてきた。
泥みたいな物を出して僕の体に被せてくる。
泥の中は意外にも息が問題なく吸う事ができた。
体は痛みを伴う事なく勝手に大きくなっていき、肌の色も灰褐色に変わっていく。
見慣れない自身の肌に驚きも感じつつも、大きくなっていく自分に何か感慨深さを感じた。
泥が僕の体から離れていく止まった、いつもとは違う高さの景色が見えた。
この普段とは違う目線の高さにキョロキョロと周りを見渡していると、お父様とパチリと視線があった。
お父様と目線が合うのはお父様が僕を抱っこした時か、お父様が僕の視線に合わせてしゃがんでくれた時ぐらいしかない。
だからかなり僕の身長が高くなったんだろうなって思う。
「ネヴィレントが成長すればこんな感じになるんだね…。私には見れない成長が見れてすごく嬉しいよ」
お父様の目から涙がほろりと落ちた。
そっか僕ハーフエルフだから成長が遅すぎて成長しきる前に人族であるお父様は亡くなってしまうからね…
そう考えると僕も悲しくなってポロポロと泣き始めた。
泣くつもりなかったのに悲しい感情が溢れ出てきて涙が止まらなかった。
576
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる