【R18】Melting Room Stories ―密室で溶け合う、僕らの本能―

くすのき紬

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Case.2 湊と結菜 第2話:安心なんて言わせない

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ベッドに押し倒した結菜の両手首を、片手でまとめ、頭の上に固定する。 

俺の体温が移ったのか、それとも恐怖からか。

結菜の体は小刻みに震えていた。


「……みな、と……やだ、離して……」

「やだ、じゃねーだろ。自分から誘ってきたのはどこのどいつだよ」

俺は空いた方の手で、結菜のバッグからこぼれ落ちそうになっていた「あの箱」を奪い取った。 

指先が微かに震える。

だが、それは怖気づいているからじゃない。 

ずっと、こうしたかった。

「お兄ちゃん」の仮面をかなぐり捨てて、こいつの全部を俺だけのものに。


***


「……っ、あ……!」 

襟元のボタンを強引に弾くと、そこから露わになったのは、想像以上に白く、柔らかな曲線だった。 

大学に入ってから少し背伸びして選んだであろう、淡いレースの下着。
その中から溢れそうな膨らみが、俺の視線を浴びてピクリと跳ねた。


「……安心、なんだろ? 俺なら」

「……あ、……ぁ……っ」

わざと意地悪く、耳元で低く囁く。 

そのまま鎖骨に深く歯を立てると、結菜が「痛いっ」と短い悲鳴を上げた。 

赤い痕(しるし)が、白い肌に鮮やかに浮かび上がる。

これで、拓海だか誰だか知らない男には、牽制できんだろ。


「……ひっ、……あ……湊、……そんな、…とこ……噛まないで……」 

「噛むよ。お前が俺以外の男の名前なんて出すからだろ」

ブラのホックを外すと、解放された重みが俺の掌に吸い付くように収まった。
 
指先でその先端を執拗に弄ると、結菜は背中を反らせ、俺の首筋に必死に顔を埋めてきた。

「……ふあ、……ぁ!……だめ、……へんな感じ……っ」

スカートを捲り上げ、下着の薄い布越しに、そこを指でなぞる。

指先に伝わる感触は、すでに驚くほど熱を帯びて、重く沈んでいた。

「……お前、処女のくせに、……もう出来上がってんぞ」

「……っ、……やだ、……言わないで……!……それ、……湊が……っ」

指先を窄まりに食い込ませ、その粘膜を直接掻き回すと、クチュ、と指の隙間から蜜が溢れる音がした。 

静まり返った俺の部屋に、空気を含んだその淫らな音だけが、やけに鮮明に響き渡る。

「俺が何? ……拓海って奴にも、こんな風に触らせるつもりだったのか?」 

「……ぁ、……ちが、……ちがう、……っ!……拓海くんのことなんて…どうでもっ…いいの…っ」

その言葉を待っていた。 

俺は結菜の太ももを強引に割り、さっき彼女が持ってきた「箱」を開けた。 

自身の熱を、彼女の最も柔らかい場所に押し当てる。

 結菜の瞳が、驚きと期待で潤み、俺を、俺だけを映し出している。

「……今さら『どうでもいい』なんて遅いんだよ。……お前、自分から俺の理性ぶっ壊したんだから。……一箱、全部使い切るまで寝かせねーからな」

俺は、はち切れそうな自身を、彼女の中にねじ込んだ。

「……あ、…いたいっ!!みなと」

鼻にかかった、切実な悲鳴。 

その一言が、熱に浮かされていた俺の頭に冷水を浴びせた。


***




「……っ、……わりぃ。痛かったか?」

強引に押し広げていた力を緩め、結菜の顔を覗き込む。 

固く目をつむった彼女の目尻には、小さな涙の粒がたまっていた。 

その瞬間、俺の中にあったドロドロとした独占欲が、急速に形を変えていく。
何やってんだよ。俺。 こいつのことは、もっと大事にしなきゃダメだろ。

「……ごめん。結菜……怖かったよな」

頭の上に固定していた彼女の手をそっと解放し、代わりにその指先を優しく絡めた。 

あんなに強引に噛みついた鎖骨の痕を、今度は申し訳なさを込めて、熱を冷ますように舌先でなぞる。

「……みな、と……?」 

「……本気で怒ってたわけじゃないんだ。ただ……お前があまりにも無防備に他の男の名前出すから、余裕なくなって……本当、ごめん……」

俺は結菜の耳元に顔を寄せ、今度はとろけるような甘い声で囁いた。

「……ゆっくり、するから。痛かったら、すぐ言えよ? …続けても、いいか?」

結菜が、涙を浮かべた瞳で小さくコクンと頷く。

その素直さに、俺の心臓が甘く締め付けられた。


***


今度は、彼女の呼吸を確かめるように、唇を優しく重ねる。 


結菜の身体が、俺の愛撫に促されるようにゆっくりと弛緩していく。

俺は空いた手で、結菜の熱く濡れた窄まりをそっと割り、まずは指先だけでそこをなぞった。

「……んっ、……あ、……ぁ……っ」

結菜がシーツを掴み、腰を逃がそうとする。

俺はもう一度、今度は熱い粘膜を確かめるように、ゆっくりと一本目の指を沈めていった。

「……っ、……ふ……あ……!……みな、と……っ」

「……きついな。……大丈夫、ゆっくり広げるから」

中に入れた指を折り曲げるようにして、溢れ出す蜜を奥まで広げ、丁寧に解きほぐしていく。

指を抜くたびに、クチュ、と甘い音が部屋に響き、結菜の吐息がより一層熱を帯びる。

「……痛くないか? 結菜。……っ、……俺、もう我慢できねぇ……」

「……っ、……ん……みなと、……やさしい、……」


「やさしい」という言葉は、今の俺には一番残酷だ。 

本当は、優しくなんてしていられないくらい、余裕がないんだよ。

「……他の男の名前、もう出すなよ。今から、もっと気持ちよくしてやるから」

結菜のうなじに顔を埋め、甘い香りを吸い込みながら、俺は再び、今度は慈しむように、けれど逃がさないように彼女に自分の一部をねじ込んだ。

「……あ、……っ、……ぁぁ……っ!!」

繋がった瞬間、結菜は喉の奥で震えるような声を上げ、俺の背中に爪を立てた。 

これまで「お兄ちゃん」として必死に守ってきた境界線が、熱いしぶきを上げて壊れていく。

「……はぁ、……っ、……ゆいな、……俺だけ見てろよ。……もう、絶対離さねーからな」

「安心」なんて言葉は、もう二人の間のどこにも存在しなかった。 

あるのは、ただひたすらに、お互いを求め合う熱い本能だけ。



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