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第2話
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数日後・・・・
「一樹、遅い!」
「えっ?ちょっと待てよ・・・まさかもう撮り終えたのか?」
「そうよ?フィルム1本使ったわよ」
「・・・・ごめん、莉佐・・・・」
「嘘よ、うそ・・・。時間通りだよ!」
「なっ・・・はめやがったな!全く・・・」
なぜ、莉佐と二人で遊園地にいるかと言うと・・・
「くじ引きで遊園地当たったの」
「へぇー・・・怜香さんくじ運いいんですね」
「せっかくだから、莉佐ちゃんと斎藤君、2人で行ってらっしゃい」
「えっ?」
俺と莉佐が同時に答えた。
「齋藤君の指導係は莉佐ちゃんだから。斎藤君は、あくまでも勉強のためよ?いいかしら?」
「いや、あの・・・」
「つべこべ言わず行ってこいよ。これも社会勉強だろ?」
同僚の衛が背中を押した。
で、いまここにいる。
待ち合わせに遅れたのは、とりあえず形からとか何とか言うから・・・
「ねぇ?せっかく久しぶりに来たわけだし、あれ乗ろうか?」
と、莉佐が指さしたのは、観覧車。
僕が一番苦手とする乗り物・・・。
それは・・・
「ねぇ?乗るの?乗らないの?」
「えっ?いや、俺は・・・」
「あっ、乗れないんだっけ?」
「ち、違うよ」
「高所恐怖症・・・だったわよねー?一樹って・・・」
「わ、わかってるなら・・・」
「あーあ・・・空に近い場所に行けるのになぁ・・・・」
「え、遠慮しとくよ」
「あー、逃げるんだ。せっかくアドバイスしてあげようと思ったのに」
「アドバイス?」
「いい写真をとる方法よ。怜香さんに褒めてもらいたいんでしょ?」
「いや、それは前にも聞いたし・・・」
「・・・・じゃあ、乗る前のおまじない」
「いや、だから・・・僕は乗らな・・・」
「いいから、深呼吸して!目を瞑って!」
「えっ?こうかな?( ˘ω˘ )スゥッッ」
いつのまにか深呼吸してる俺。
で、なんだかんだ目を瞑っている間に
「見て!一樹」
「えっ?の、昇ってる!嘘だろ!いつのまに!下ろせ!」
「ちょっと落ち着きなさいよ!この3分が勝負ねなのよ?」
「・・・・3分?ははっ!ウルトラマンかよっ」
「ねぇ?ほらみて!あの鳥」
「えっ?」
莉佐が指さす方をを見ると・・・
「一樹にはあの鳥の会話聞こえたりしない?」
「会話か・・・・」
僕にはまだよく分からない。
でも莉佐の言う通り・・・鳥たちが楽しそうに会話しているように見えるのは本当だった。
でも僕はこの時はまだ知らなかった。あの写真集の中のお気に入りの写真は本当は僕自身が1番よく知っている場所を表している事を・・・・。
「ねぇ?一樹・・・」
「ん?何?」
「あの写真集買ったんだよね?」
「買ったよ。っていうか目の前で買ったの知ってるくせに。あとさ、あの写真撮った人に会わせてくれるんじゃないの?
っていうかさ、怜香さんなんだよな?」
「そうね、そうだったわね・・・・」
「よし、だったら僕は頑張る!怜香さんに認めて貰えるように頑張るから」
「・・・・・怜香さんのこと、好きなの?」
「・・・うん!」
なぜか率直に返事した僕。
「そっか、じゃあこれは、デートの練習なんだね」
と言う莉佐。
「えっ?なに?これってデートなの?ただの勉強会だろ?」
「な、なによ。あんたはデートもしたことな無いの?」
「あはは!お前とじゃデートって言わないじゃん」
と笑う一樹。
バカにしてるの?
そして地上に降りた僕らは・・・
「一樹は私と会いたいとか思ったことないんだね・・・」
背を向けながら歩き出す莉佐。
「えっ?」
何言ってるの?
僕達は、それから会話が続かず・・・
「なんだよ、莉佐・・・怒ってるのか?ごめん・・」
「別に怒ってないわよ・・・。明日もまだ仕事でしょ?じゃあ、おやすみ」
「お、おやすみ・・・」
なぜだか泣きそうな莉佐の顔をその時は見逃してしまった。
「莉佐!」
「えっ?なに?」
「遅くなったし・・・家まで送るよ」
「別にいいわよ。女扱い・・・」
そう言いかけた莉佐に僕は傘を差しのべて・・・
「・・・!?」
「折り畳み持っててよかった」
小雨が降り出したんだ。
「よし!走ろう!」
「いいってば!一樹、風邪ひいちゃう」
僕は莉佐に雨が当たらないようにしてあげたのに・・
「僕は平気だから」
「こんな時だけ優しくしないでよ!!」
「いいじゃん。お前はさ、これから衛に守ってもらえば。」
今のは、洒落では無い。
「ま、衛くんが何?」
「お前、衛が好きなんだろ?協力してやるよ」
「よ、余計なお世話よ。それにいつ私がそんなこと言った?」
「なんだよ、人がせっかく・・・」
「・・・・バカ・・・」
「えっ?なに?」
「一樹のバカ!!大っ嫌い」
と、踵を捨てて行ってしまった!
「莉佐!傘・・・」
・・・傘を渡すつもりでいたのに・・・・。
「な、なんなんだよ・・」
でも僕は知らないうちに莉佐を傷つけていた。
「・・・・・・」
走り去る彼女を追いかけられずにいた。
ある病院に正也さんが来た。
「あの、優子さん、こんにちわ」
「あなたは・・・」
「春日部正也と言います。この前は和葉がお世話に・・・」
「あれから彼女大丈夫ですか?」
「あの・・・聞きたいことがあって・・・」
「えっ?」
「彼女の具合いはどうなんですか?僕が聞いてもきっと答えない気がして・・・。なんか良くないんですか?おねがいです!教えてください・・・」
正也さんは頭を下げた。
「彼女、家族いないみたいだし・・・」
「正也さん・・・彼女・・・・」
「・・・・えっ?」
その日正也さんは和葉さんのことで衝撃な事実を聞いてしまった。
次の日・・・・
「(。´-д-)」
(正也さん)
背後に一樹さんがいて呼んでいるのに気がついていない・・・。
「正也さん!」
「( ゚д゚)ハッ!」
「あの?さっきから呼んでるけど?」
「・・・なぁんだ・・・一樹か」
「ちょっとそれ、酷くない?久しぶりに会ったというのに・・・」
「さてと仕事行くか・・・」
「いや、今日休みだろ?なに寝ぼけてんの?」
「今すごく頭の中混乱してるんだ」
「へぇ?混乱・・・例えば?」
「・・・・例えば・・・付き合い始めた彼女は倒れるし・・・元好きな人にはアプローチされるし・・・」
「それ、ただの自慢ですか?」
「いや、違う・・・違うんだよ・・・。和葉・・・」
「和葉さん?」
「骨髄が必要なんだ・・・・」
正也さんの顔がこわばっている。
わかるよ。
その病気は誰もが知っている。僕にだってわかるよ。
「骨髄って・・・」
「そんな時にさぁー雅代さんにアプローチされるし・・・」
「まさか、まだ雅代さんに未練あるとか?」
そういえば、元好きな人って言ってたっけ?
「そんなわけないよ。それよりお前こそ、幼なじみとどうなんだよ」
「えっ?僕のこと?」
「普通なら、再会して嬉しいもんだろ?」
「僕の場合は事情が違うよ」
「ふぅーん。さてはお前、その幼なじみの子とケンカでもしたんだろ」
「うわっ!なんでわかるんっすか!」
急に敬語。
「(笑)なんで急に敬語なんだよ・・・。まぁ、でも・・・お前にもわかる時が来るよきっと」
「えっ?そうかな・・・」
来る気がしない・・・。
「《1番大切な人が誰なのか》」
「・・・・・・」
わかる時が来るはずだ。
「一樹、遅い!」
「えっ?ちょっと待てよ・・・まさかもう撮り終えたのか?」
「そうよ?フィルム1本使ったわよ」
「・・・・ごめん、莉佐・・・・」
「嘘よ、うそ・・・。時間通りだよ!」
「なっ・・・はめやがったな!全く・・・」
なぜ、莉佐と二人で遊園地にいるかと言うと・・・
「くじ引きで遊園地当たったの」
「へぇー・・・怜香さんくじ運いいんですね」
「せっかくだから、莉佐ちゃんと斎藤君、2人で行ってらっしゃい」
「えっ?」
俺と莉佐が同時に答えた。
「齋藤君の指導係は莉佐ちゃんだから。斎藤君は、あくまでも勉強のためよ?いいかしら?」
「いや、あの・・・」
「つべこべ言わず行ってこいよ。これも社会勉強だろ?」
同僚の衛が背中を押した。
で、いまここにいる。
待ち合わせに遅れたのは、とりあえず形からとか何とか言うから・・・
「ねぇ?せっかく久しぶりに来たわけだし、あれ乗ろうか?」
と、莉佐が指さしたのは、観覧車。
僕が一番苦手とする乗り物・・・。
それは・・・
「ねぇ?乗るの?乗らないの?」
「えっ?いや、俺は・・・」
「あっ、乗れないんだっけ?」
「ち、違うよ」
「高所恐怖症・・・だったわよねー?一樹って・・・」
「わ、わかってるなら・・・」
「あーあ・・・空に近い場所に行けるのになぁ・・・・」
「え、遠慮しとくよ」
「あー、逃げるんだ。せっかくアドバイスしてあげようと思ったのに」
「アドバイス?」
「いい写真をとる方法よ。怜香さんに褒めてもらいたいんでしょ?」
「いや、それは前にも聞いたし・・・」
「・・・・じゃあ、乗る前のおまじない」
「いや、だから・・・僕は乗らな・・・」
「いいから、深呼吸して!目を瞑って!」
「えっ?こうかな?( ˘ω˘ )スゥッッ」
いつのまにか深呼吸してる俺。
で、なんだかんだ目を瞑っている間に
「見て!一樹」
「えっ?の、昇ってる!嘘だろ!いつのまに!下ろせ!」
「ちょっと落ち着きなさいよ!この3分が勝負ねなのよ?」
「・・・・3分?ははっ!ウルトラマンかよっ」
「ねぇ?ほらみて!あの鳥」
「えっ?」
莉佐が指さす方をを見ると・・・
「一樹にはあの鳥の会話聞こえたりしない?」
「会話か・・・・」
僕にはまだよく分からない。
でも莉佐の言う通り・・・鳥たちが楽しそうに会話しているように見えるのは本当だった。
でも僕はこの時はまだ知らなかった。あの写真集の中のお気に入りの写真は本当は僕自身が1番よく知っている場所を表している事を・・・・。
「ねぇ?一樹・・・」
「ん?何?」
「あの写真集買ったんだよね?」
「買ったよ。っていうか目の前で買ったの知ってるくせに。あとさ、あの写真撮った人に会わせてくれるんじゃないの?
っていうかさ、怜香さんなんだよな?」
「そうね、そうだったわね・・・・」
「よし、だったら僕は頑張る!怜香さんに認めて貰えるように頑張るから」
「・・・・・怜香さんのこと、好きなの?」
「・・・うん!」
なぜか率直に返事した僕。
「そっか、じゃあこれは、デートの練習なんだね」
と言う莉佐。
「えっ?なに?これってデートなの?ただの勉強会だろ?」
「な、なによ。あんたはデートもしたことな無いの?」
「あはは!お前とじゃデートって言わないじゃん」
と笑う一樹。
バカにしてるの?
そして地上に降りた僕らは・・・
「一樹は私と会いたいとか思ったことないんだね・・・」
背を向けながら歩き出す莉佐。
「えっ?」
何言ってるの?
僕達は、それから会話が続かず・・・
「なんだよ、莉佐・・・怒ってるのか?ごめん・・」
「別に怒ってないわよ・・・。明日もまだ仕事でしょ?じゃあ、おやすみ」
「お、おやすみ・・・」
なぜだか泣きそうな莉佐の顔をその時は見逃してしまった。
「莉佐!」
「えっ?なに?」
「遅くなったし・・・家まで送るよ」
「別にいいわよ。女扱い・・・」
そう言いかけた莉佐に僕は傘を差しのべて・・・
「・・・!?」
「折り畳み持っててよかった」
小雨が降り出したんだ。
「よし!走ろう!」
「いいってば!一樹、風邪ひいちゃう」
僕は莉佐に雨が当たらないようにしてあげたのに・・
「僕は平気だから」
「こんな時だけ優しくしないでよ!!」
「いいじゃん。お前はさ、これから衛に守ってもらえば。」
今のは、洒落では無い。
「ま、衛くんが何?」
「お前、衛が好きなんだろ?協力してやるよ」
「よ、余計なお世話よ。それにいつ私がそんなこと言った?」
「なんだよ、人がせっかく・・・」
「・・・・バカ・・・」
「えっ?なに?」
「一樹のバカ!!大っ嫌い」
と、踵を捨てて行ってしまった!
「莉佐!傘・・・」
・・・傘を渡すつもりでいたのに・・・・。
「な、なんなんだよ・・」
でも僕は知らないうちに莉佐を傷つけていた。
「・・・・・・」
走り去る彼女を追いかけられずにいた。
ある病院に正也さんが来た。
「あの、優子さん、こんにちわ」
「あなたは・・・」
「春日部正也と言います。この前は和葉がお世話に・・・」
「あれから彼女大丈夫ですか?」
「あの・・・聞きたいことがあって・・・」
「えっ?」
「彼女の具合いはどうなんですか?僕が聞いてもきっと答えない気がして・・・。なんか良くないんですか?おねがいです!教えてください・・・」
正也さんは頭を下げた。
「彼女、家族いないみたいだし・・・」
「正也さん・・・彼女・・・・」
「・・・・えっ?」
その日正也さんは和葉さんのことで衝撃な事実を聞いてしまった。
次の日・・・・
「(。´-д-)」
(正也さん)
背後に一樹さんがいて呼んでいるのに気がついていない・・・。
「正也さん!」
「( ゚д゚)ハッ!」
「あの?さっきから呼んでるけど?」
「・・・なぁんだ・・・一樹か」
「ちょっとそれ、酷くない?久しぶりに会ったというのに・・・」
「さてと仕事行くか・・・」
「いや、今日休みだろ?なに寝ぼけてんの?」
「今すごく頭の中混乱してるんだ」
「へぇ?混乱・・・例えば?」
「・・・・例えば・・・付き合い始めた彼女は倒れるし・・・元好きな人にはアプローチされるし・・・」
「それ、ただの自慢ですか?」
「いや、違う・・・違うんだよ・・・。和葉・・・」
「和葉さん?」
「骨髄が必要なんだ・・・・」
正也さんの顔がこわばっている。
わかるよ。
その病気は誰もが知っている。僕にだってわかるよ。
「骨髄って・・・」
「そんな時にさぁー雅代さんにアプローチされるし・・・」
「まさか、まだ雅代さんに未練あるとか?」
そういえば、元好きな人って言ってたっけ?
「そんなわけないよ。それよりお前こそ、幼なじみとどうなんだよ」
「えっ?僕のこと?」
「普通なら、再会して嬉しいもんだろ?」
「僕の場合は事情が違うよ」
「ふぅーん。さてはお前、その幼なじみの子とケンカでもしたんだろ」
「うわっ!なんでわかるんっすか!」
急に敬語。
「(笑)なんで急に敬語なんだよ・・・。まぁ、でも・・・お前にもわかる時が来るよきっと」
「えっ?そうかな・・・」
来る気がしない・・・。
「《1番大切な人が誰なのか》」
「・・・・・・」
わかる時が来るはずだ。
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