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第14話
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「よし、次は・・・・」
その日、資料室で資料を探していた・・・・
そこには莉佐がいて
「莉佐?」
莉佐は届きそうで届かないファイルを取ろうとしていて・・・・
グラり
「莉佐!」
「きゃあ」
と、咄嗟に庇った。
「えっ?Σ(゚д゚;)一樹?大丈夫?」
「大丈夫に見える?痛いんだけど・・・・」
「・・・・一樹、まだいたんだね」
「・・・・そっちこそ・・・俺は、初めての当直だから」
そして
「染みるよ?」
「イテテ・・・」
怪我の手当てをしてくれた。
「急に声掛けたりするから・・・」
「そっちが危ないことするからだろ。って言うか、危ないことするなよ・・・」
結婚前に・・・・
「わたしね、今度海外研修にいくの」
急にそんなことを話すから・・・・
「えっ?Σ(゚д゚;)海外研修!?海外に行くのか?」
「戦争で苦しんでいる人たちの取材」
「それって危ないじゃん。なんでわざわざ」
「それでもわたし、行きたいの」
「危ない目をして行く必要あるのか?」
「一樹と同じだよ」
「えっ?」
「どんなに苦しくても辛くても・・・彼らは一生懸命戦ってる。いつ終わるかわからない戦争に怯えながらも必死に生きてる姿・・・・そういう姿を撮りたいの・・・ダメかな」
「いや、ダメじゃないけど・・・・それで?いつ行くの?」
「来月の頭だったかな・・・・」
「(それって、結構すぐじゃん・・・・・ )・・・・そっか、頑張れよ」
珍しく労いの言葉を掛けたりして・・・・
「うん、ありがとう」
素直になれている。
行くななんて今の僕には言えないだろ?
きっとあいつと行くんだな。
だけどこの後、幼なじみへの恋心に気づくことになるなんて・・・・
次の日、僕は自分の部屋の掃除をしていた。
「えーっと、これをこうして・・・・で、これを・・・・」
ものを動かそうとしたら、
「うわっ」
バササ
見事にそれは落ちてきて・・・・
「はぁー。また最初からかよ」
と、脱力していた。
ヒラリ
その時一枚の写真がまいおりてきて?
「あれ?写真・・・・・? 」
その写真を見ると・・・・
「えっ?Σ(゚д゚;)この写真・・・・」
それは、莉佐がこう言ってた・・・・
「その写真の場所は、一樹が行ったことあるんじゃないかな・・・・」
「!」
まさか・・・・
記憶はが少しづつ甦ってきた。
「ねぇ?記念に一枚撮っておこうよ」
「えっ?俺はいいよ」
「一樹を撮るんじゃないよ(笑」」
「・・・・・」
「ほら、またいつかここに来れますようにって。
わすれないでしょう?こうすれば・・・・・」
カシャリ
シャッターの音と共に気づく・・・・。
そしてその写真の裏を見ると・・・・
「Risa」
と、書いてあり・・・・
「あっ、R!」
「それ私じゃないの」
と。怜香さん。
「えっ?でも・・・・」
「なぜか1枚だけ紛れてしまったのよ」
「お前の身近にもいるじゃん【R】つく子。え?わからないの?」
「僕の身近にいる【R】」
その時は、全然ピンと来なくて・・・・・
「一樹!この写真集買ったの?」
「えっ?Σ(゚д゚;)まさかRって・・・・」
そう、いまごろ気づいた・・・・・
と、僕がへなっと座りこむと・・・・
「へぇー、よく撮れてるわね」
と、女の人の声が・・・振り向くと・・・
「Σ(゚д゚;)えっ?姉ちゃん!な、なんで?」
そこに居たのは実の姉、「真希」だった!
「鍵開いていたから、勝手に入っちゃった。久しぶりに一樹に会いたくなって」
「・・・・・(°д° )!!」
「呼び鈴押したのに出ないし・・・・、カギ開いてるし・・・どうしたのよ、散らけちゃって・・・」
「あっ、あの・・・来月親友の結婚式でさ・・・なんか作ってあげようかと思って・・・・家にあるもので・・・・」
「へぇー。そこは変わってないねー(笑)一樹らしい」
「姉ちゃんは?帰国してこっちに住むの?急にくるなんて・・・・」
「違うわよ。月命日でしょう?父さんと母さんの」
「えっ?Σ(゚д゚;)なんで知ってるの?」
「あんたさぁ、わたしがショック受けると思って連絡しないでいたでしょう?」
「だって、父さんと、母さんを苦しめて・・・・挙句の果て・・・・あんなことになったのはおじさんのせいで・・・」
「そのおじさんから聞いたよ?連絡もらっていたの」
「Σ(゚д゚;)えっ?嘘でしょう?」
「嘘じゃないわよ。自分のせいで君たちの両親を死に追いやってしまったって。随分反省していたし・・・・。ねぇ?もうとっくに許しているんでしょう?」
「・・・・・・」
「毎月花の種類を変えて供えてくれてる人がいるの。今月は、《ひまわり》だったなー」
「・・・・えっ?」
「おじさんなりの償いだと思うの。ねぇ?もう、許そうよ・・・私たちは、これからは笑って生きていこうよ・・・・」
「・・・・姉ちゃん、俺さぁ、今、カメラマン目指していて・・・・」
「へぇー?だから写真見ていたんだ。」
「うん、【撮りたいテーマ】ってやつ見つけたから・・・・。ある人のおかげで」
「・・・・・へぇー」
「いい?レンズを覗いたら動かないで!声や音を聞くの!」
僕は、終始穏やかな顔になっているのを、姉は見逃さなかったらしい。
「忘れていたんだ。この写真がそいつの撮ったものだって気づくのにどれだけ掛かったか・・・・」
独り言のように話していく。
「撮りたいテーマが見つかるってことはいい事だよ」
莉佐のことだけを考えていた。
「あいつさ、僕の誕生日に一眼をくれたんだ」
「あいつ?Σ(゚д゚;)えっ?一眼って高いでしょう?」
「誕生日&就職祝いだってさ」
「へぇー・・・ねぇ?その【あいつ】ってもしかして、莉佐ちゃん?」
「えっ?Σ(゚д゚;)な、なんでわかるの?」
「だって、その写真撮ったの莉佐ちゃんだもの。焼き増ししろって言ったのあんたじゃん」
「・・・・・!?」
「なぁんだ。てっきり付き合ってるかと思っていたけど、今の話からすると違うの?」
「・・・・まさか・・・あいつ、婚約してるし」
「えっ?婚約?莉佐ちゃんが?」
「・・・・そうだよ。同じ部署の人とね・・・・」
「・・・・・」
「お見合いしたらしくてさ・・・で、そこから上手くいったみたいだし・・・」
「ねぇ?一樹・・・それでいいの?」
「えっ?」
「だって・・・あんた本当は・・・・莉佐ちゃんのことが好きなんじゃないの?」
「もう遅いし・・・」
だって、彼女はきっと・・・・・彼と結婚した方が・・・・・
ねぇ?届かない思いにもう苦しまないでよ・・・・・
「・・・・・・・・」
ようやく目を覚ました榊さん。
熱も下がったみたいだ。
「《おはようございます。榊さん》」
《ごめんなさい。東さん・・・》
「《もう榊さん、謝ってばかり。ずっと具合い悪かったんですね。》」
《色々忙しくて・・・あと、眠れない日もあって・・・・》
「《僕は今日、ちょうど休みなんです。1日付き合いますよ?あと、勝手に泊まったので一宿一飯の恩義ってやつです》」
《・・・・・・》
「《たまには骨休みしないとね?【ウルトラマン】さん》」
《・・・・・・・・どうしてその名を・・・》
そしてその頃・・・・手術を終えた和葉さんは・・・・目覚めた。
「正也さん?」
「和葉!!よかった・・・・」
「正也さん、良かったね!もう、大丈夫。峠は超えたよ」
「・・・・・」
「ちゃんと、元の生活に戻れますよ」
「本当ですか?」
「ただし、定期的な検査は来てくださいね」
「ありがとう、西田さん・・・・」
「なんだ。順の友達だったのか・・・・」
「父さん・・・・。腰、大丈夫?」
「私も歳をとったなぁ・・・・。すっ転んでしまって・・・・」
「えっ?Σ(゚д゚;)大丈夫ですか?」
と、正也さん。
「気をつけてよ・・・。若くはないんだしさ・・・・」
「いや、これでもフィギュアスケートの選手とか目指してた時期があってね」
「嘘だろ?父さんが?」
「ふふっ、素敵です」
と、和葉さん。
「私も運動できたら、バレエとか習ったのになぁ・・・・」
「えー?バレエを習いたいの?」
「あと、ダンスとか!体なまってるから」
「ダンスならいい先生教えてやるよ!任せといて」
「そうね、期待してます」
二人を見た西田さん親子は・・・・
「幸せそうでよかった」
「・・・そうだな」
と、優しく見守っていた。
「あっ、ねぇ?和葉さんのお母さんは?」
と、お母さんがいないことに気づき・・・
「それが・・・・」
手紙を渡され・・・・
「元気でね・・・きっともう会うことは・・・って、これ・・・・」
「まだ、近くにいるかも・・・・」
「😭😭😭😭」
「俺、探してきます!せっかく3人で暮らそうって・・・二人で決めたんだ。母にはそう言おうって・・・・」
「正也さん、僕も行きます」
「えっ?いいの?」
「当たり前でしょ?大事な友人の1人だから、何かしたいんだ。」
「ありがとう、西田さん」
「わ、わたしも」
「和葉さんは病み上がりだからここで待っていて?」
「・・・・・わかった」
「気をつけて行ってこいよ?」
そう言って2人は病室を出た。
その頃・・・
「ねぇ?パパとその人って親友だったの?」
「ええ、かけがえのない存在だったわ」
「【ひまわりかいのひと】ってどんな人なの?」
宏人君が、なっちゃんに聞きまくっている。
「すごくいい人ばかりだよ?ダンスの上手い人、バイオリンの上手い人、ギターを弾いて歌う人・・・」
「なんか音楽隊だね!」
「ふふっ、ほんとね」
「バンド組めそう」
「パパはね、音楽をやったことなくて・・・でも・・・・《宏人》が・・・」
「Σ(゚д゚;)えっ?僕?」
「宏人って人が・・・・パパに・・・《はい、オカリナ》」
「えっ?なにこれ(笑)ブルーメンの音楽隊じゃん(笑)」
「・・・・・?」
「後で聞いたんだけど、あれでもパパは心を閉ざしていたんだけど、それを渡したことによって初めて笑ったらしいの」
「えっ?オカリナ渡しただけなのに?」
「そうよ。それからなのよ⇳・・パパが誰かのために、仲間のために心を開くようになったのは・・・・」
「へぇーそうなんだ。ということは、僕は幸せだなぁー・・・その人と同じ名前で」
「そうね、幸せね」
なっちゃんはそう言って宏人君を抱きしめた。
自分の恋人だったとはこの時は言えなかった。
「ねぇ?宏人・・・みんな幸せだよ?ちゃんと見ててね」
みんなが幸せになる姿、ちゃんと見ていてね?
「なっちゃん!こっちこっち」
一樹さんが、なっちゃんを呼んだ。
「一樹お兄ちゃん!」
「おー!宏人ー!大きくなったなぁ」
と、宏人君を、抱き上げた。
「久しぶりね、斎藤君。元気だった?」
「久しぶり!なっちゃん!元気元気!」
「ふふっ、明るくなってよかった」
「えー?そう?」
「ねぇ?もしかしてさぁ、さっき言ってた《ひまわり会》のメンバーって、いつもパパが会ってるお兄ちゃん達のことなの?」
宏人は、納得したように言う。
「あー、当たりだよ!さすがだね」
と、宏人君の頭を撫でた。
「ねぇ?じゃあさ、舞台みたい!!ダメ?」
「今さー、みんな忙しくてなかなか全員集まらないし・・・・」
「えー?(๑˘・з・˘)ッブー」
「こらこら、わがまま言わないの。そのうちちゃんと見せてあげるから」
「そうだね、またいつかいや、近いうちに出来るといいな」
「そうね、やりたいわね」
きっといつか・・・・またみんなで舞台に立てる日がくるよね?
その日、資料室で資料を探していた・・・・
そこには莉佐がいて
「莉佐?」
莉佐は届きそうで届かないファイルを取ろうとしていて・・・・
グラり
「莉佐!」
「きゃあ」
と、咄嗟に庇った。
「えっ?Σ(゚д゚;)一樹?大丈夫?」
「大丈夫に見える?痛いんだけど・・・・」
「・・・・一樹、まだいたんだね」
「・・・・そっちこそ・・・俺は、初めての当直だから」
そして
「染みるよ?」
「イテテ・・・」
怪我の手当てをしてくれた。
「急に声掛けたりするから・・・」
「そっちが危ないことするからだろ。って言うか、危ないことするなよ・・・」
結婚前に・・・・
「わたしね、今度海外研修にいくの」
急にそんなことを話すから・・・・
「えっ?Σ(゚д゚;)海外研修!?海外に行くのか?」
「戦争で苦しんでいる人たちの取材」
「それって危ないじゃん。なんでわざわざ」
「それでもわたし、行きたいの」
「危ない目をして行く必要あるのか?」
「一樹と同じだよ」
「えっ?」
「どんなに苦しくても辛くても・・・彼らは一生懸命戦ってる。いつ終わるかわからない戦争に怯えながらも必死に生きてる姿・・・・そういう姿を撮りたいの・・・ダメかな」
「いや、ダメじゃないけど・・・・それで?いつ行くの?」
「来月の頭だったかな・・・・」
「(それって、結構すぐじゃん・・・・・ )・・・・そっか、頑張れよ」
珍しく労いの言葉を掛けたりして・・・・
「うん、ありがとう」
素直になれている。
行くななんて今の僕には言えないだろ?
きっとあいつと行くんだな。
だけどこの後、幼なじみへの恋心に気づくことになるなんて・・・・
次の日、僕は自分の部屋の掃除をしていた。
「えーっと、これをこうして・・・・で、これを・・・・」
ものを動かそうとしたら、
「うわっ」
バササ
見事にそれは落ちてきて・・・・
「はぁー。また最初からかよ」
と、脱力していた。
ヒラリ
その時一枚の写真がまいおりてきて?
「あれ?写真・・・・・? 」
その写真を見ると・・・・
「えっ?Σ(゚д゚;)この写真・・・・」
それは、莉佐がこう言ってた・・・・
「その写真の場所は、一樹が行ったことあるんじゃないかな・・・・」
「!」
まさか・・・・
記憶はが少しづつ甦ってきた。
「ねぇ?記念に一枚撮っておこうよ」
「えっ?俺はいいよ」
「一樹を撮るんじゃないよ(笑」」
「・・・・・」
「ほら、またいつかここに来れますようにって。
わすれないでしょう?こうすれば・・・・・」
カシャリ
シャッターの音と共に気づく・・・・。
そしてその写真の裏を見ると・・・・
「Risa」
と、書いてあり・・・・
「あっ、R!」
「それ私じゃないの」
と。怜香さん。
「えっ?でも・・・・」
「なぜか1枚だけ紛れてしまったのよ」
「お前の身近にもいるじゃん【R】つく子。え?わからないの?」
「僕の身近にいる【R】」
その時は、全然ピンと来なくて・・・・・
「一樹!この写真集買ったの?」
「えっ?Σ(゚д゚;)まさかRって・・・・」
そう、いまごろ気づいた・・・・・
と、僕がへなっと座りこむと・・・・
「へぇー、よく撮れてるわね」
と、女の人の声が・・・振り向くと・・・
「Σ(゚д゚;)えっ?姉ちゃん!な、なんで?」
そこに居たのは実の姉、「真希」だった!
「鍵開いていたから、勝手に入っちゃった。久しぶりに一樹に会いたくなって」
「・・・・・(°д° )!!」
「呼び鈴押したのに出ないし・・・・、カギ開いてるし・・・どうしたのよ、散らけちゃって・・・」
「あっ、あの・・・来月親友の結婚式でさ・・・なんか作ってあげようかと思って・・・・家にあるもので・・・・」
「へぇー。そこは変わってないねー(笑)一樹らしい」
「姉ちゃんは?帰国してこっちに住むの?急にくるなんて・・・・」
「違うわよ。月命日でしょう?父さんと母さんの」
「えっ?Σ(゚д゚;)なんで知ってるの?」
「あんたさぁ、わたしがショック受けると思って連絡しないでいたでしょう?」
「だって、父さんと、母さんを苦しめて・・・・挙句の果て・・・・あんなことになったのはおじさんのせいで・・・」
「そのおじさんから聞いたよ?連絡もらっていたの」
「Σ(゚д゚;)えっ?嘘でしょう?」
「嘘じゃないわよ。自分のせいで君たちの両親を死に追いやってしまったって。随分反省していたし・・・・。ねぇ?もうとっくに許しているんでしょう?」
「・・・・・・」
「毎月花の種類を変えて供えてくれてる人がいるの。今月は、《ひまわり》だったなー」
「・・・・えっ?」
「おじさんなりの償いだと思うの。ねぇ?もう、許そうよ・・・私たちは、これからは笑って生きていこうよ・・・・」
「・・・・姉ちゃん、俺さぁ、今、カメラマン目指していて・・・・」
「へぇー?だから写真見ていたんだ。」
「うん、【撮りたいテーマ】ってやつ見つけたから・・・・。ある人のおかげで」
「・・・・・へぇー」
「いい?レンズを覗いたら動かないで!声や音を聞くの!」
僕は、終始穏やかな顔になっているのを、姉は見逃さなかったらしい。
「忘れていたんだ。この写真がそいつの撮ったものだって気づくのにどれだけ掛かったか・・・・」
独り言のように話していく。
「撮りたいテーマが見つかるってことはいい事だよ」
莉佐のことだけを考えていた。
「あいつさ、僕の誕生日に一眼をくれたんだ」
「あいつ?Σ(゚д゚;)えっ?一眼って高いでしょう?」
「誕生日&就職祝いだってさ」
「へぇー・・・ねぇ?その【あいつ】ってもしかして、莉佐ちゃん?」
「えっ?Σ(゚д゚;)な、なんでわかるの?」
「だって、その写真撮ったの莉佐ちゃんだもの。焼き増ししろって言ったのあんたじゃん」
「・・・・・!?」
「なぁんだ。てっきり付き合ってるかと思っていたけど、今の話からすると違うの?」
「・・・・まさか・・・あいつ、婚約してるし」
「えっ?婚約?莉佐ちゃんが?」
「・・・・そうだよ。同じ部署の人とね・・・・」
「・・・・・」
「お見合いしたらしくてさ・・・で、そこから上手くいったみたいだし・・・」
「ねぇ?一樹・・・それでいいの?」
「えっ?」
「だって・・・あんた本当は・・・・莉佐ちゃんのことが好きなんじゃないの?」
「もう遅いし・・・」
だって、彼女はきっと・・・・・彼と結婚した方が・・・・・
ねぇ?届かない思いにもう苦しまないでよ・・・・・
「・・・・・・・・」
ようやく目を覚ました榊さん。
熱も下がったみたいだ。
「《おはようございます。榊さん》」
《ごめんなさい。東さん・・・》
「《もう榊さん、謝ってばかり。ずっと具合い悪かったんですね。》」
《色々忙しくて・・・あと、眠れない日もあって・・・・》
「《僕は今日、ちょうど休みなんです。1日付き合いますよ?あと、勝手に泊まったので一宿一飯の恩義ってやつです》」
《・・・・・・》
「《たまには骨休みしないとね?【ウルトラマン】さん》」
《・・・・・・・・どうしてその名を・・・》
そしてその頃・・・・手術を終えた和葉さんは・・・・目覚めた。
「正也さん?」
「和葉!!よかった・・・・」
「正也さん、良かったね!もう、大丈夫。峠は超えたよ」
「・・・・・」
「ちゃんと、元の生活に戻れますよ」
「本当ですか?」
「ただし、定期的な検査は来てくださいね」
「ありがとう、西田さん・・・・」
「なんだ。順の友達だったのか・・・・」
「父さん・・・・。腰、大丈夫?」
「私も歳をとったなぁ・・・・。すっ転んでしまって・・・・」
「えっ?Σ(゚д゚;)大丈夫ですか?」
と、正也さん。
「気をつけてよ・・・。若くはないんだしさ・・・・」
「いや、これでもフィギュアスケートの選手とか目指してた時期があってね」
「嘘だろ?父さんが?」
「ふふっ、素敵です」
と、和葉さん。
「私も運動できたら、バレエとか習ったのになぁ・・・・」
「えー?バレエを習いたいの?」
「あと、ダンスとか!体なまってるから」
「ダンスならいい先生教えてやるよ!任せといて」
「そうね、期待してます」
二人を見た西田さん親子は・・・・
「幸せそうでよかった」
「・・・そうだな」
と、優しく見守っていた。
「あっ、ねぇ?和葉さんのお母さんは?」
と、お母さんがいないことに気づき・・・
「それが・・・・」
手紙を渡され・・・・
「元気でね・・・きっともう会うことは・・・って、これ・・・・」
「まだ、近くにいるかも・・・・」
「😭😭😭😭」
「俺、探してきます!せっかく3人で暮らそうって・・・二人で決めたんだ。母にはそう言おうって・・・・」
「正也さん、僕も行きます」
「えっ?いいの?」
「当たり前でしょ?大事な友人の1人だから、何かしたいんだ。」
「ありがとう、西田さん」
「わ、わたしも」
「和葉さんは病み上がりだからここで待っていて?」
「・・・・・わかった」
「気をつけて行ってこいよ?」
そう言って2人は病室を出た。
その頃・・・
「ねぇ?パパとその人って親友だったの?」
「ええ、かけがえのない存在だったわ」
「【ひまわりかいのひと】ってどんな人なの?」
宏人君が、なっちゃんに聞きまくっている。
「すごくいい人ばかりだよ?ダンスの上手い人、バイオリンの上手い人、ギターを弾いて歌う人・・・」
「なんか音楽隊だね!」
「ふふっ、ほんとね」
「バンド組めそう」
「パパはね、音楽をやったことなくて・・・でも・・・・《宏人》が・・・」
「Σ(゚д゚;)えっ?僕?」
「宏人って人が・・・・パパに・・・《はい、オカリナ》」
「えっ?なにこれ(笑)ブルーメンの音楽隊じゃん(笑)」
「・・・・・?」
「後で聞いたんだけど、あれでもパパは心を閉ざしていたんだけど、それを渡したことによって初めて笑ったらしいの」
「えっ?オカリナ渡しただけなのに?」
「そうよ。それからなのよ⇳・・パパが誰かのために、仲間のために心を開くようになったのは・・・・」
「へぇーそうなんだ。ということは、僕は幸せだなぁー・・・その人と同じ名前で」
「そうね、幸せね」
なっちゃんはそう言って宏人君を抱きしめた。
自分の恋人だったとはこの時は言えなかった。
「ねぇ?宏人・・・みんな幸せだよ?ちゃんと見ててね」
みんなが幸せになる姿、ちゃんと見ていてね?
「なっちゃん!こっちこっち」
一樹さんが、なっちゃんを呼んだ。
「一樹お兄ちゃん!」
「おー!宏人ー!大きくなったなぁ」
と、宏人君を、抱き上げた。
「久しぶりね、斎藤君。元気だった?」
「久しぶり!なっちゃん!元気元気!」
「ふふっ、明るくなってよかった」
「えー?そう?」
「ねぇ?もしかしてさぁ、さっき言ってた《ひまわり会》のメンバーって、いつもパパが会ってるお兄ちゃん達のことなの?」
宏人は、納得したように言う。
「あー、当たりだよ!さすがだね」
と、宏人君の頭を撫でた。
「ねぇ?じゃあさ、舞台みたい!!ダメ?」
「今さー、みんな忙しくてなかなか全員集まらないし・・・・」
「えー?(๑˘・з・˘)ッブー」
「こらこら、わがまま言わないの。そのうちちゃんと見せてあげるから」
「そうだね、またいつかいや、近いうちに出来るといいな」
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きっといつか・・・・またみんなで舞台に立てる日がくるよね?
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