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武司の恋
第4話
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「ただいま~」
ルキアさんと、和彦が、帰ってきた。
「・・・おかえり。ってか、二人一緒だったんだね」
迎えてくれたのは、珍しく武司で・・
「武司!ちょっと話がある!」
「えっ?」
「いいからきて!」
和彦は、武司を、連れて別の部屋に入ってしまった。
「ルキアさん、おかえり。お疲れ様。」
僕は、素直にルキアさんを迎えた。
「ただいま。ねぇ、なに作ってるの?」
「匂いでわかるの?さすが女子。今日は、僕が夕飯担当なの。昌也兄さんいなくてさー。」
「じゃあ、手伝うね。着替えてきていい?」
「ほんとに?助かる~」
その頃、
「ねぇ、武司・・・サキさんってさ」
「・・・・」
「これは、こうして。」
「ほんとだ!いい感じの味だね!」
武司はなぜだかなか良さそうに話す僕とルキアさんを、見ていて
「ねぇ、聞いてる?」
「・・・・」
よし、聞こう。
聞かなきゃ俺が気になって仕方ない。
なぜだか一人気合いを入れる和彦兄さんが振り向いた瞬間、
「あれ?いない」
なぜか、武司はその場からいなくなっていて・・・
「武司ー?」
「・・・・・」
痛みでうずくまっていた
「武司?大丈夫?痛むのか」
「😒大丈夫に、見えるか?」
睨まれた。
「いや、あのね、俺」
聞きたいことがなんだったか度忘れ仕掛けている和彦兄さん。
「・・なんで、あの女なんだよ・・・」
そう、最初は、まさか自分が・・・
そう思っていた。
「で?和彦兄さん、話ってなに?」
「いや、まだいいや」
「はぁ?まだって何」
「いや、あのさ、(言っていいのかな)今朝のこと、覚えてる?」
「えっ?今朝?」
「おまえさ、寝言言ってて・・・」
「うっそ、マジで?」
「マジだよ。マジ。だけどー、覚えてないなら・・・いいや、うん。」
「なにそれ。聞きたいことじゃないじゃん」
「・・・サキさん・・・」
「サキ?」
「ほら、この前まで噂されてたじゃん。付き合ってるのかって」
「・・・別れたよ・・っていうか、フラれたんだ」
「・・・そうなんだ。」
(やっぱり、まだ、あきらめてない。只の仲じゃない?)
「もういいだろ?聞きたいのそれ?話おわったんだろ?」
武司は、行こうとした。
「いや、あの・・・」
本題を話そうとした時だった。
「和彦さん!」
そこへ、和彦兄さんを、呼びに来たのは、ルキアさんで・・・「なに?どうしたの?」
「・・・・・」
ルキアは、武司の方を見ないで、和彦に耳打ちした。
「ひゃはは!なにそれ!」
「来てください!」
和彦の腕を掴むルキアさん。
「和彦兄さん、まだ、はなしが途中・・・」
「ごめんねー。なんかご指名されたからいくわー」
「ずるい!なら、俺も行く!」
「あんたは、ダメ!」
「はぁ?なんでだよ」
「あんたなんか大嫌いなんだから!」
「なっ!」
「・・・な、なんだかなー」
武司を置き去りにしていった和彦と、ルキアさん。。
「あの女・・・まじで俺を殺す気かよ・・・・」
武司は、痛みを堪えながら言った。
その夜・・・
ルキアさんは、1人月を眺めていた。
「あっ・・・・」
とそこへ、武司がきて・・・
「な、なんで?」
「・・・別に。寝れなくなっただけだし・・・」
「・・・あんたさー、好きなやついたんだね」
「えっ?」
「あたしのこと、゛サキ゛って抱き締めたんだよ、昨日の朝。」
「ま、まじで」
和彦兄さんが、言ってた寝言は、これか?
聞きたかったのは、これか?
「覚えてないの?」
「いや、全然。」
「あっそ」
男の人に、抱き締められたの初めてなのに・・・・
なのに、覚えてないなんてひどい!
「あのさぁ、避けてたのそれが、原因?」
「当たり前でしょ?女にとってはすごく重要なことだろ?」
「謝るからさ、許してよ」
「やだよ」
「イタタ・・俺さ、あんたに、嫌われれば嫌われるほど、めちゃめちゃいたいんだよ・・・・」
「・・・おやすみ・・・」
「せ、せめてさ、こっち向けよ、ルキア。ちゃんと、目を見て・・・・」
武司の言葉が、途切れた。
「・・・・」
ルキアは恐る恐る振り向いた。
「・・・やっと、こっち向いたな・・・・」
そう言って武司の体がぐらつき倒れた。
ドサッ
「あっ!」
「どうしたの?なんか、すごい音したよ?」
駆けつけたのは、博巳と健斗。
「武司兄さん!」
たおれて
「・・・・・っ」
苦しそうだ。
「ルキアさん?」
立ったまま動かないルキアさん。
「ごめんなさい!」
そして、その場を去っていってしまった
「ねぇ、どうしたの?ルキアさん、出てったよ?」
和彦も、起きてきた。
「健斗・・・武司のことよろしく。」
「どうしたんだ。騒がしいな。」
昌也も起きてきて
「昌也兄さん、武司のことたのんだ。俺、ルキアさん、連れ戻してくる」
「えっ?」
「やれやれ。頼んだよ」
「博巳兄さん・・・」
「あいつに任せよう。」
数時間後
「・・・・」
目が覚めた武司。
もう、朝になっていた。
「武司、大丈夫?」
「・・・あれ?ルキアは?」
ガバッと起きる武司。
頭痛が、するみたいで頭を押さえてる。
「あー、まだ、寝てなきゃ」
「ルキアさん武司に近づかないようにするって、部屋を借りようとしてるみたいだよ?それと、大嫌いって、言って、ごめんなさいって伝えってって。さっき、電話あった。」
「あっ、そう」
「それより、体、大丈夫?」
「うん・・・まだ、痛いんだけど、なんとなく、慣れてきた・・・」
「慣れるもんじゃないよ?あんまり、ムリしないでね。」
「まぁ、もう少しの辛抱だな。」
「ルキアさん!」
その頃、博巳は、ルキアさんを、探していた。
「博巳さん・・・・」
「よかった。見つかって。」
「・・・ここの公園から先がわからなくて・・・怒ってるだろ?みんな。」
「うーん、いま、まだ、みんな混乱してるんだ。」
「えっ?」
「だってさ。いきなり好きになれって。そりゃ、無理でしょ?」
「・・・・・」
「ルキアさんは、武司のこと、決して嫌いじゃないでしょ?」
「・・・・」
「レンさんに似てるから、やっぱり、好きになれない?」
「・・・そんなわけないよ。さっき、電話で謝った。」
「ルキアさんのその気持ちは、きっと武司に伝わるから。俺たちは、あなたがあのときに流した涙にうそは感じられなかったよ。」
「あっ・・・」
「あー、いたー!」
「さっすが、博巳兄さん!」
「・・・・」
「ほら、ルキアさん」
「・・・・・・」
「あ、あの・・・・」
ルキアさんが、なにか言おうとしたら、
「もう、大丈夫だから」
「・・・うん。ごめんなさい」
「あ、あのさ」
「なんか二人きりにしてあげようか」
「・・・先、帰るね」
と言おうとしたとき、
「東城さん・・・」
「えっ?」
「ルキアさんこそ、どうしてここに!」
「なんで、あの人がここに・・・・?」
博巳と、和彦は、同時に思った。
「誰?」
昌也は、和彦に聞いた。
「あー、昨日、仕事で、一緒だった、スタッフの人なんだけど・・・・。ルキアさんの指導係してくれた人で・・・なぜか仲良くなったみたいだよ。」
「実は、この近くで部屋を借りたんだけど・・・・」
と、ルキアさんが、説明すると
「そうなんだ!うれしいな!」
なんと、手を握られるルキアさん。
「あっ!手を握った」
と、和彦は、叫ぶ。
あなたも同じことしましたけど。
「あ、あの?」
「僕もねー、この近くなんですよ?よかったら、送りますよ~?」
にこやかにいう、東城ってひと。
完全に、僕たちのことを無視している。
「武司兄さん?大丈夫?」
「帰ろうぜ」
にわかに、苦しそうな武司。
「あの、わたし、彼らと・・・」
「そう、そうなの!俺たち、迷った彼女を迎えに来たんだ。」
「へぇ?緒方家のみなさん。そういえば、だれかと婚約したとか?しないとか?」
ジロジロ見られ、
「なに?上から目線?」
「そ、そういうわけじゃないんだけど・・・・」
「じゃあ、構わないよね?ルキアさん、お借りしまーす!」
「って、オイ!つれてく気かよ」
と、昌也兄さん
ルキアさんを、引き連れていこうとしている。
「ねぇ!武司、止めなくていいの?」
「いいんじゃねぇの?」
「あの!」
沈黙を破ったのは、ルキアさんで・・・
「あたし、強引な人って好きじゃないから」
「えっ?」
「あっ!」
「ルキアさんは、東城ってひとの手を振り払った。
その瞬間、ギロっと睨まれた気がする。
「か、彼らと先約が、あるので、今日は、これで失礼します」
「まっ、彼女も、そう言ってるので」
にこやかに、兄貴らしく振る舞う昌也兄さん。
「仕方ないですね。また、今度にしましょう」
にこやかに去っていく東城ってひと。
それを、渋い顔でみる、博巳兄さん。
「どうしたの?博巳兄さん」
「な、なんか悪寒が・・・・」
その悪寒は、当たっているとは、誰も思わず・・・
「みんなひどいや~!俺を忘れるなんて」
樹が、涙目で、走ってくる。
樹が帰ってきたら、もぬけの殻で、寂しかったみたいだ。
「ごめん、ごめん。ちゃんと、書き置きしただろ?」
「そうやけどさ~」
「武司は?」
「あそこやけど?」
もう、はるか彼方に行ってしまっている。
「みなさん、ごめんなさい。へんな心配をかけてしまって」
「いえ、構わないよ。それより、あの、東城ってひと、気を付けたほうがいいかもしれません。」
「えっ?どうして?」
「いえ、なんか変な悪寒がしたっていうか。只のカンっていうか・・・」
この、悪寒は・・・ミミさんに感じたのと同じだ。
彼はさっき、とても冷たい目をしていた。
「気にしないで。この人の悪寒は、当たるようで当たらないから」
「はは、そうなんですけどね。」
このカンが当たらなければいい・・・・
「はい。気を付けますね」
僕は、武司兄さんを、追いかけていた。
「ねえ!武司!武司ってば!」
思わず、呼び捨てにしていた。
こいつ、兄さん抜けてる。
「なんだよ」
「怒ってるの?苦しいの?どっち?」
「どっちもだよ!悪いかよ!
ごめん。1人にしてくれないか?」
「・・・・・」
二人の恋は、前途多難のようだ。
ルキアさんと、和彦が、帰ってきた。
「・・・おかえり。ってか、二人一緒だったんだね」
迎えてくれたのは、珍しく武司で・・
「武司!ちょっと話がある!」
「えっ?」
「いいからきて!」
和彦は、武司を、連れて別の部屋に入ってしまった。
「ルキアさん、おかえり。お疲れ様。」
僕は、素直にルキアさんを迎えた。
「ただいま。ねぇ、なに作ってるの?」
「匂いでわかるの?さすが女子。今日は、僕が夕飯担当なの。昌也兄さんいなくてさー。」
「じゃあ、手伝うね。着替えてきていい?」
「ほんとに?助かる~」
その頃、
「ねぇ、武司・・・サキさんってさ」
「・・・・」
「これは、こうして。」
「ほんとだ!いい感じの味だね!」
武司はなぜだかなか良さそうに話す僕とルキアさんを、見ていて
「ねぇ、聞いてる?」
「・・・・」
よし、聞こう。
聞かなきゃ俺が気になって仕方ない。
なぜだか一人気合いを入れる和彦兄さんが振り向いた瞬間、
「あれ?いない」
なぜか、武司はその場からいなくなっていて・・・
「武司ー?」
「・・・・・」
痛みでうずくまっていた
「武司?大丈夫?痛むのか」
「😒大丈夫に、見えるか?」
睨まれた。
「いや、あのね、俺」
聞きたいことがなんだったか度忘れ仕掛けている和彦兄さん。
「・・なんで、あの女なんだよ・・・」
そう、最初は、まさか自分が・・・
そう思っていた。
「で?和彦兄さん、話ってなに?」
「いや、まだいいや」
「はぁ?まだって何」
「いや、あのさ、(言っていいのかな)今朝のこと、覚えてる?」
「えっ?今朝?」
「おまえさ、寝言言ってて・・・」
「うっそ、マジで?」
「マジだよ。マジ。だけどー、覚えてないなら・・・いいや、うん。」
「なにそれ。聞きたいことじゃないじゃん」
「・・・サキさん・・・」
「サキ?」
「ほら、この前まで噂されてたじゃん。付き合ってるのかって」
「・・・別れたよ・・っていうか、フラれたんだ」
「・・・そうなんだ。」
(やっぱり、まだ、あきらめてない。只の仲じゃない?)
「もういいだろ?聞きたいのそれ?話おわったんだろ?」
武司は、行こうとした。
「いや、あの・・・」
本題を話そうとした時だった。
「和彦さん!」
そこへ、和彦兄さんを、呼びに来たのは、ルキアさんで・・・「なに?どうしたの?」
「・・・・・」
ルキアは、武司の方を見ないで、和彦に耳打ちした。
「ひゃはは!なにそれ!」
「来てください!」
和彦の腕を掴むルキアさん。
「和彦兄さん、まだ、はなしが途中・・・」
「ごめんねー。なんかご指名されたからいくわー」
「ずるい!なら、俺も行く!」
「あんたは、ダメ!」
「はぁ?なんでだよ」
「あんたなんか大嫌いなんだから!」
「なっ!」
「・・・な、なんだかなー」
武司を置き去りにしていった和彦と、ルキアさん。。
「あの女・・・まじで俺を殺す気かよ・・・・」
武司は、痛みを堪えながら言った。
その夜・・・
ルキアさんは、1人月を眺めていた。
「あっ・・・・」
とそこへ、武司がきて・・・
「な、なんで?」
「・・・別に。寝れなくなっただけだし・・・」
「・・・あんたさー、好きなやついたんだね」
「えっ?」
「あたしのこと、゛サキ゛って抱き締めたんだよ、昨日の朝。」
「ま、まじで」
和彦兄さんが、言ってた寝言は、これか?
聞きたかったのは、これか?
「覚えてないの?」
「いや、全然。」
「あっそ」
男の人に、抱き締められたの初めてなのに・・・・
なのに、覚えてないなんてひどい!
「あのさぁ、避けてたのそれが、原因?」
「当たり前でしょ?女にとってはすごく重要なことだろ?」
「謝るからさ、許してよ」
「やだよ」
「イタタ・・俺さ、あんたに、嫌われれば嫌われるほど、めちゃめちゃいたいんだよ・・・・」
「・・・おやすみ・・・」
「せ、せめてさ、こっち向けよ、ルキア。ちゃんと、目を見て・・・・」
武司の言葉が、途切れた。
「・・・・」
ルキアは恐る恐る振り向いた。
「・・・やっと、こっち向いたな・・・・」
そう言って武司の体がぐらつき倒れた。
ドサッ
「あっ!」
「どうしたの?なんか、すごい音したよ?」
駆けつけたのは、博巳と健斗。
「武司兄さん!」
たおれて
「・・・・・っ」
苦しそうだ。
「ルキアさん?」
立ったまま動かないルキアさん。
「ごめんなさい!」
そして、その場を去っていってしまった
「ねぇ、どうしたの?ルキアさん、出てったよ?」
和彦も、起きてきた。
「健斗・・・武司のことよろしく。」
「どうしたんだ。騒がしいな。」
昌也も起きてきて
「昌也兄さん、武司のことたのんだ。俺、ルキアさん、連れ戻してくる」
「えっ?」
「やれやれ。頼んだよ」
「博巳兄さん・・・」
「あいつに任せよう。」
数時間後
「・・・・」
目が覚めた武司。
もう、朝になっていた。
「武司、大丈夫?」
「・・・あれ?ルキアは?」
ガバッと起きる武司。
頭痛が、するみたいで頭を押さえてる。
「あー、まだ、寝てなきゃ」
「ルキアさん武司に近づかないようにするって、部屋を借りようとしてるみたいだよ?それと、大嫌いって、言って、ごめんなさいって伝えってって。さっき、電話あった。」
「あっ、そう」
「それより、体、大丈夫?」
「うん・・・まだ、痛いんだけど、なんとなく、慣れてきた・・・」
「慣れるもんじゃないよ?あんまり、ムリしないでね。」
「まぁ、もう少しの辛抱だな。」
「ルキアさん!」
その頃、博巳は、ルキアさんを、探していた。
「博巳さん・・・・」
「よかった。見つかって。」
「・・・ここの公園から先がわからなくて・・・怒ってるだろ?みんな。」
「うーん、いま、まだ、みんな混乱してるんだ。」
「えっ?」
「だってさ。いきなり好きになれって。そりゃ、無理でしょ?」
「・・・・・」
「ルキアさんは、武司のこと、決して嫌いじゃないでしょ?」
「・・・・」
「レンさんに似てるから、やっぱり、好きになれない?」
「・・・そんなわけないよ。さっき、電話で謝った。」
「ルキアさんのその気持ちは、きっと武司に伝わるから。俺たちは、あなたがあのときに流した涙にうそは感じられなかったよ。」
「あっ・・・」
「あー、いたー!」
「さっすが、博巳兄さん!」
「・・・・」
「ほら、ルキアさん」
「・・・・・・」
「あ、あの・・・・」
ルキアさんが、なにか言おうとしたら、
「もう、大丈夫だから」
「・・・うん。ごめんなさい」
「あ、あのさ」
「なんか二人きりにしてあげようか」
「・・・先、帰るね」
と言おうとしたとき、
「東城さん・・・」
「えっ?」
「ルキアさんこそ、どうしてここに!」
「なんで、あの人がここに・・・・?」
博巳と、和彦は、同時に思った。
「誰?」
昌也は、和彦に聞いた。
「あー、昨日、仕事で、一緒だった、スタッフの人なんだけど・・・・。ルキアさんの指導係してくれた人で・・・なぜか仲良くなったみたいだよ。」
「実は、この近くで部屋を借りたんだけど・・・・」
と、ルキアさんが、説明すると
「そうなんだ!うれしいな!」
なんと、手を握られるルキアさん。
「あっ!手を握った」
と、和彦は、叫ぶ。
あなたも同じことしましたけど。
「あ、あの?」
「僕もねー、この近くなんですよ?よかったら、送りますよ~?」
にこやかにいう、東城ってひと。
完全に、僕たちのことを無視している。
「武司兄さん?大丈夫?」
「帰ろうぜ」
にわかに、苦しそうな武司。
「あの、わたし、彼らと・・・」
「そう、そうなの!俺たち、迷った彼女を迎えに来たんだ。」
「へぇ?緒方家のみなさん。そういえば、だれかと婚約したとか?しないとか?」
ジロジロ見られ、
「なに?上から目線?」
「そ、そういうわけじゃないんだけど・・・・」
「じゃあ、構わないよね?ルキアさん、お借りしまーす!」
「って、オイ!つれてく気かよ」
と、昌也兄さん
ルキアさんを、引き連れていこうとしている。
「ねぇ!武司、止めなくていいの?」
「いいんじゃねぇの?」
「あの!」
沈黙を破ったのは、ルキアさんで・・・
「あたし、強引な人って好きじゃないから」
「えっ?」
「あっ!」
「ルキアさんは、東城ってひとの手を振り払った。
その瞬間、ギロっと睨まれた気がする。
「か、彼らと先約が、あるので、今日は、これで失礼します」
「まっ、彼女も、そう言ってるので」
にこやかに、兄貴らしく振る舞う昌也兄さん。
「仕方ないですね。また、今度にしましょう」
にこやかに去っていく東城ってひと。
それを、渋い顔でみる、博巳兄さん。
「どうしたの?博巳兄さん」
「な、なんか悪寒が・・・・」
その悪寒は、当たっているとは、誰も思わず・・・
「みんなひどいや~!俺を忘れるなんて」
樹が、涙目で、走ってくる。
樹が帰ってきたら、もぬけの殻で、寂しかったみたいだ。
「ごめん、ごめん。ちゃんと、書き置きしただろ?」
「そうやけどさ~」
「武司は?」
「あそこやけど?」
もう、はるか彼方に行ってしまっている。
「みなさん、ごめんなさい。へんな心配をかけてしまって」
「いえ、構わないよ。それより、あの、東城ってひと、気を付けたほうがいいかもしれません。」
「えっ?どうして?」
「いえ、なんか変な悪寒がしたっていうか。只のカンっていうか・・・」
この、悪寒は・・・ミミさんに感じたのと同じだ。
彼はさっき、とても冷たい目をしていた。
「気にしないで。この人の悪寒は、当たるようで当たらないから」
「はは、そうなんですけどね。」
このカンが当たらなければいい・・・・
「はい。気を付けますね」
僕は、武司兄さんを、追いかけていた。
「ねえ!武司!武司ってば!」
思わず、呼び捨てにしていた。
こいつ、兄さん抜けてる。
「なんだよ」
「怒ってるの?苦しいの?どっち?」
「どっちもだよ!悪いかよ!
ごめん。1人にしてくれないか?」
「・・・・・」
二人の恋は、前途多難のようだ。
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