君の声をきかせて

藤原葉月

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第6話

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幸せな日々がこのまま続くと思っていたのに・・・・・。

「彼ね?この前優勝したの」

また彼女が私のところに来た。



【・・・・・・】

彼女は筆談でもなく、手話でもなく淡々と話す。

何言ってるかわからない。
唇の動きが早すぎて。

でもなんとなくわたしが和くんのそばにいることを良くは思ってないのだろう。



「あなたがそばにいたら彼はダメになる!」

【!?】

最後のトドメだけのメモをくれた。

【私がそばにいちゃダメなんだ】

そうだよね・・・。


私なんかがそばにいるから・・・

それでも彼の口から真実が知りたい・・・、

そう思ってる自分もいた。



ある日の仕事帰り、わたしは買い物をしていた。



【あっ、和くん】


こんな所で会うなんて!


わたしは和くんに会いたくて・・・・話したくて思わず彼のそばに行こうとして・・・・



「・・・・・」


「・・・・・・」

和くんに近づく人がいた。




(あの人は・・・・)

この前和くんにキスをした人・・・・・

わたしに和くんと別れろって言った人・・・・。



そしてまた彼らは・・・・


何かを言ってキスをした。



【やっぱりわたしは:彼とは釣り合わないのかも・・・・】


私はその場を去った。



彼女といた方が彼は普通に会話できるし・・・・。
それからわたしは和くんと距離を置くことにした。


和くんが会いに来てもいないと言って欲しいと颯ちゃんにお願いした。




和くんはずっと私を探しているんだけどわたしは隠れ続けた。

お願いだから探しに来ないで。

あなたに会ってしまうと・・・・・

私・・・決心が鈍ってしまうから。



ひまわりのブローチを握りしめ

【会いたくなってしまうから😭】


そうつぶやき、和くんに会わない日々を続けた。



「明日香!」

「なに?」

「凛星に何言うた!」

「何も言ってないわよ。あんたに愛想つきたんじゃない?」

「そんなはずはない・・・・」

「あんな子やめてわたしと」

「俺は流星がええんや!流星じゃなきゃ・・・・」


「な、なにそれ!あの子は聞こえないのよ?あなたに負担かけるだけじゃない!!」


「それ・・・流星ちゃんだけやなくて俺の大事な親友にも言うとるのと同じや!彼らは・・・・自分がなりたくてそうなったわけやないのに!」

「な、なによ!そんなにあのこが好きなの?」

「好きや!俺が・・・守ってやらなあかん子なんや!!決めたんや!大切にするって!」



なのに・・・・



【・・・・・】


二人の会話を聞きたいのに聞こえなくて・・・
わたしは彼が私のことをずっと思ってくれてるって。
私のことを大切って言ってくれてるって知らなくて・・・・。

逃げてしまった。

彼の気持ちからも。


そして・・・・



「・・・・・」


【・・・・あなたは】


「ちょっと来て」

と無理矢理手を引かれ

【・・・・・】


私また虐められるの?


でもなぜか周りの視線が私ではなく彼女に、注がれているような?

なんでだろう
「早く来なさいよ」

【?なんだろ・・・・】

なにか違和感あるの?

わたしに?
彼女に?


なんだろう?
それがわからずにいたけれど

小さな女の子がわたしにつんつんしてきて

【えっ?】

小さい紙切れを渡してくれた。
「ちょっと!なに?」
彼女は子供に手を出そうとしたから


【待って!】

と止めた

「えっ」

そして私は彼女から受けとった紙切れを彼女に静かに渡した



【・・・・】

木「えっ(,,. .,, )」

そして私は彼女の前に立ちはだかり

【・・・・・】

スマホを素早くうち・・・

【今のうちに・・・・】

と伝えた。

「・・・・・」


彼女は何も言わずに直した。


彼女のスカートのファスナーが開いていたのだ。

そしてそれをみた周りの人がざわついていて。
でも、彼女に教えようとした人はいなくて・・・・。だけど、あの女の子だけがそれを教えてくれたのだ。
その子はいつも私に手紙をくれる耳が不自由な子だった。




そして・・・・

【・・・・良かったです】

わたしは何事もなくにっこりと笑った

そして、女の子の方へむき
【教えてくれてありがとう😊】
とスマホを見せた

女の子【コクリ】

女の子もにっこりと笑い、手を振っていなくなった。




「・・・・・・・どうして」

【・・・・私のことをとやかく言うのは慣れてます。でも・・・・・】


わたしはスマホを打ちながら迷ったけれど・・・・


【和くんについてはあなたに負けたくないです・・・】

「・・・・・」

【なんて言えたらいいんですけど・・・・】
とつぶやくような言葉も入れた。



「・・・・・・」

【和くんを困らせたくないので・・・・わたしから離れます・・・。だから、安心してください】

と私は頭を下げその場を去ろうとした



「待ちなさいよ!」

その声はわたしに届くはずはなく



【・・・・・】


【待ちなさい!】


彼女はいつのまにか私に追いつき

【!?】



【・・・・・わ、私の負けよ・・・・・】

【えっ?】

彼女はサラッと手話をやって見せた。

【悔しかったの貴方があまりにも幸せそうだから】

【・・・・・・】


【さっきはありがとう】

彼女はわたしに笑いかけてくれて

私の手を取ってくれて

【離れないであげてよ】

【・・・・・・】


【和也にはあなたみたいな子が必要なの】

【でもわたしは・・・・】

【そうやって自分を卑下するのやめなさい】

【・・・・・・】
【今度の最終オーディション・・・・受かったら彼はアメリカに留学するの・・・】

【えっ・・・・・】

【最後のチャンスかもしれないから!あなたから説得できる?】
【私なんかが説得できるでしょうか・・・・】


【あー!またなんかって言ってる】

【だ、だって】

【大丈夫よ。お願い。あなただからお願いしてる】

【・・・・・・】

【じゃあこういうのはどう?行かないと別れるから!って】

【えっ(,,. .,, )】
【それくらいの覚悟をして欲しいの!】
【・・・・わかりました】

そして私は和くんに久しぶりに会った。

でもこれは・・・説得するためのもの。

彼は本当に私に会えると楽しみにしていたみたい。
ごめんね?和くん・・・・。

あなたのためなの。

騙すような形になってちょっとだけ胸が痛いけど・・・・。









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