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大切な人との時間
第32話
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その頃・・・・
「あの、すいません。忘れ物をしてしまったので入ってもいいですか?」
ある少女が城の門の前にいた。
「そなたは村人だな?ここはもう入れぬ」
「でも、祖母にもらったお守りを・・・・」
その門番は聞いてくれず、
「えぇい!うるさい!どうせ、金銭目当てであろう?夕の刻に城の街への出入りは禁じられておるはずだ?わきまえろ」
「・・・・・!」
結局入れて貰えず・・・
「困ったな」
なぜかそこから動けずにいると、
「どうした?」
現れたのは・・・・
「これは、アルフ様。この者が門下に忘れ物をしたと・・・嘘」
「嘘ではありません!祖母に貰った大事なお守りなんです!信じてください」
「・・・・なるほど、この門の先の何処かに落としたのだな?」
「はい。」
「よし」
「アルフ様?」
「よいでは無いか。この少女の言うことは嘘ではなさそうだぞ?」
「しかし、アルフ様!ただいま門外では魔物がうろついております。特に森の奥とか・・・」
「そんなの分かりきったことだ。この少女が魔物だと言うのか?」
「・・・・・」
「優しい少女を装っているのかもしれますんよ?」
「そ、そんな・・・・」
「そうは見えない。普通の少女ではないか。通してやりなさい」
「はい」
その門番は、少女を渋々門の中へと通した。
少女はアルフと、門番に、
「あの!ありがとうございます。直ぐに帰りますから!」
と、頭を下げた。
「よほど大切なものなのだな」
と、アルフは呟いた。
それが、《ミナミ》と、《アルフ》の最初の出会いだ。
門の中へ入るともう店は閉まっていてガランとしていた。
「この辺なんだけどな・・・」
馬車が通ろうとしていて、1度よろけて転けてしまい、確か、女の方に助けていただいて・・・・
その時のことを思い出そうとしている。
あの時はこれを落としたことには気が付かなくて・・・・
「あら、あなた」
後ろから声をかけられ、振り返ると、
「・・・・あっ」
私を助けてくださった女の人が目の前にいた!
なんて奇遇なの!
「すいません、昼間は・・・・」
「いいのよ?あなたこそ怪我はなかった?」
彼女があまりにも正装しているのでしばらく気が付かなかった。
彼女が《レイナ女王》であることを。
「わたし、ここで落し物をしてしまって・・・。門を無理やり開けていただいて・・・」
と、下を気にしながる会話をした。
「レイナ様、彼女とお知り合いですか?」
「えぇ、昼間見かけたの」
先程、《アルフ様》と呼ばれていた男性が女の人に近づいて話してる。
「えっ?レイナ様!?」
「そうだ。この方はレイナ様だ。君、気がついてなかったのか?」
「申し訳ありません!」
「私ったら、レイナ様に友達のように話しかけてしまって・・・」
「いいのよ?気にしないで?わたし、そういうのきにしないから。それより門限を過ぎているのにどうして?」
「あ、あの・・・祖母から頂いたお守りを、昼間この辺で落としてしまいまして・・・・」
「あら、それは大変ね」
「・・・・これだけ探してないのでしたら誰かが持っていったのかもしれません。すぐに帰る約束だったので諦めます。すいませんでした」
少女は悲しそうに頭を下げた。
「ちょっと待って?もしかしてあなたの忘れ物はこれかしら?」
と、レイナの手には光り輝くルビーの石。
ちゃんと袋もある。
「あっ!それです!!」
「じつは兵隊が私の落し物だと持ってきたの。違うって言ったのに」
「・・・・・よかった・・・・」
「まさか、レイナ様の手に・・・・。拾っていただいていたなんて・・・・」
「見つかってよかったわね」
「はい・・・。ご迷惑お掛けしました」
彼女は、大事そうに袋にしまうと抱きしめた。
それを、微笑ましく見たあと
「アルフ、彼女を送ってあげて?」
「えっ?私がですか?」
と、ちょっと嫌そうな顔をする。
「もうじき暗くなるから危ないわ」
「しかし・・・」
「(さっきは助けてくれたのに、送ってはくれないんだ。冷たい人・・・」
そう思ってしまったミナミだったが、
「あ、あのお気づかいなく。1人で大丈夫なので。本当にありがとうございました❁( ᵕᴗᵕ )」
「そう?では、せめてあなたの名前を聞かせて」
「《ミナミ》と言います。この先の教会で働いてます」
「そう・・・よろしくね、ミナミ」
と、にっこり笑ってくれたレイナ様。
お美しい。
「あの、それでは失礼致します」
と、頭を下げた。
「気をつけてね」
「はい」
そう言って彼女の後ろ姿を見送った。
「レイナ様・・・・」
「あの子・・・・」
「えっ?」
「きっとアルフと・・・・」
「・・・・・?」
「いいえ、こんなことを言える立場ではないわね」
あなたの気持ちに答えられないのに、こんなことを簡単に口にしちゃいけないわね
「私はまだ、貴方様を・・・。レイナ様を諦めてなどいません。あの男が貴方様を大事にできるとは思っていませんから」
と、アルフは発言した。
「アルフ・・・・」
「レイナ様、寒くなってきました。お部屋へ戻りましょう」
「えぇ、そうね。ありがとう」
しかし、レイナは気になっていた。
ミナミという少女が落としたさっきのルビーの石には不思議な力をレイナは感じていた。
普通の者には持てない《力》をレイナは感じていた。
「あの、すいません。忘れ物をしてしまったので入ってもいいですか?」
ある少女が城の門の前にいた。
「そなたは村人だな?ここはもう入れぬ」
「でも、祖母にもらったお守りを・・・・」
その門番は聞いてくれず、
「えぇい!うるさい!どうせ、金銭目当てであろう?夕の刻に城の街への出入りは禁じられておるはずだ?わきまえろ」
「・・・・・!」
結局入れて貰えず・・・
「困ったな」
なぜかそこから動けずにいると、
「どうした?」
現れたのは・・・・
「これは、アルフ様。この者が門下に忘れ物をしたと・・・嘘」
「嘘ではありません!祖母に貰った大事なお守りなんです!信じてください」
「・・・・なるほど、この門の先の何処かに落としたのだな?」
「はい。」
「よし」
「アルフ様?」
「よいでは無いか。この少女の言うことは嘘ではなさそうだぞ?」
「しかし、アルフ様!ただいま門外では魔物がうろついております。特に森の奥とか・・・」
「そんなの分かりきったことだ。この少女が魔物だと言うのか?」
「・・・・・」
「優しい少女を装っているのかもしれますんよ?」
「そ、そんな・・・・」
「そうは見えない。普通の少女ではないか。通してやりなさい」
「はい」
その門番は、少女を渋々門の中へと通した。
少女はアルフと、門番に、
「あの!ありがとうございます。直ぐに帰りますから!」
と、頭を下げた。
「よほど大切なものなのだな」
と、アルフは呟いた。
それが、《ミナミ》と、《アルフ》の最初の出会いだ。
門の中へ入るともう店は閉まっていてガランとしていた。
「この辺なんだけどな・・・」
馬車が通ろうとしていて、1度よろけて転けてしまい、確か、女の方に助けていただいて・・・・
その時のことを思い出そうとしている。
あの時はこれを落としたことには気が付かなくて・・・・
「あら、あなた」
後ろから声をかけられ、振り返ると、
「・・・・あっ」
私を助けてくださった女の人が目の前にいた!
なんて奇遇なの!
「すいません、昼間は・・・・」
「いいのよ?あなたこそ怪我はなかった?」
彼女があまりにも正装しているのでしばらく気が付かなかった。
彼女が《レイナ女王》であることを。
「わたし、ここで落し物をしてしまって・・・。門を無理やり開けていただいて・・・」
と、下を気にしながる会話をした。
「レイナ様、彼女とお知り合いですか?」
「えぇ、昼間見かけたの」
先程、《アルフ様》と呼ばれていた男性が女の人に近づいて話してる。
「えっ?レイナ様!?」
「そうだ。この方はレイナ様だ。君、気がついてなかったのか?」
「申し訳ありません!」
「私ったら、レイナ様に友達のように話しかけてしまって・・・」
「いいのよ?気にしないで?わたし、そういうのきにしないから。それより門限を過ぎているのにどうして?」
「あ、あの・・・祖母から頂いたお守りを、昼間この辺で落としてしまいまして・・・・」
「あら、それは大変ね」
「・・・・これだけ探してないのでしたら誰かが持っていったのかもしれません。すぐに帰る約束だったので諦めます。すいませんでした」
少女は悲しそうに頭を下げた。
「ちょっと待って?もしかしてあなたの忘れ物はこれかしら?」
と、レイナの手には光り輝くルビーの石。
ちゃんと袋もある。
「あっ!それです!!」
「じつは兵隊が私の落し物だと持ってきたの。違うって言ったのに」
「・・・・・よかった・・・・」
「まさか、レイナ様の手に・・・・。拾っていただいていたなんて・・・・」
「見つかってよかったわね」
「はい・・・。ご迷惑お掛けしました」
彼女は、大事そうに袋にしまうと抱きしめた。
それを、微笑ましく見たあと
「アルフ、彼女を送ってあげて?」
「えっ?私がですか?」
と、ちょっと嫌そうな顔をする。
「もうじき暗くなるから危ないわ」
「しかし・・・」
「(さっきは助けてくれたのに、送ってはくれないんだ。冷たい人・・・」
そう思ってしまったミナミだったが、
「あ、あのお気づかいなく。1人で大丈夫なので。本当にありがとうございました❁( ᵕᴗᵕ )」
「そう?では、せめてあなたの名前を聞かせて」
「《ミナミ》と言います。この先の教会で働いてます」
「そう・・・よろしくね、ミナミ」
と、にっこり笑ってくれたレイナ様。
お美しい。
「あの、それでは失礼致します」
と、頭を下げた。
「気をつけてね」
「はい」
そう言って彼女の後ろ姿を見送った。
「レイナ様・・・・」
「あの子・・・・」
「えっ?」
「きっとアルフと・・・・」
「・・・・・?」
「いいえ、こんなことを言える立場ではないわね」
あなたの気持ちに答えられないのに、こんなことを簡単に口にしちゃいけないわね
「私はまだ、貴方様を・・・。レイナ様を諦めてなどいません。あの男が貴方様を大事にできるとは思っていませんから」
と、アルフは発言した。
「アルフ・・・・」
「レイナ様、寒くなってきました。お部屋へ戻りましょう」
「えぇ、そうね。ありがとう」
しかし、レイナは気になっていた。
ミナミという少女が落としたさっきのルビーの石には不思議な力をレイナは感じていた。
普通の者には持てない《力》をレイナは感じていた。
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