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旅の始まり
人魚!?
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イナンと、イオンさんの城に来た。
「すっげぇ~、本物だ!」
テンションが、あがってるのは、武司。
「おまえ、嬉しそうだな。そんなに城が好きか?」
めずらしく、まじまじとみている。
「だってさ、なかなか来ないだろ?」
「そりゃ、そうだけど。」
「みなさん、ようこそ、我が家へ」
「お世話になりまーす」
6人は、声を揃えた。
「みなさんの部屋へ案内するわ。二人ずつですが、よかったかしら?」
「組み合わせは、決まってるんですが、大丈夫ですか?」
「えぇ、お好きなペアで、どうぞ。これが、鍵です」
「ホテルでも、営業してるんですか?」
「お客様が、多いから。」
「やっぱり、女王さまは、ちがうよね~」
「ようこそお越しくださいました」
メイドの二人が、そういうと、
「キキともうします」
「同じく、ミミと言います。」
ふたりは、丁寧に頭を下げると、
「夕食の、パーティーは、5時からです。それまで、どうぞ、くつろいで下さいませ」
キキとミミは、部屋に案内してくれると、
「また、後程。」
そういって、去っていった。
「ねっ、健斗、イナンちゃんと、どんな話してたの?」
「別に何も話してないけど?」
彼女とは、話もしたくないと言う態度の健斗。
「じゃあさー、俺、イナンちゃんに、告ってもいい?」
「はぁ?まだ、出会ったばっかじゃん」
「だってさー、かわいいじゃん!俺、もろ好みのタイプだし」
「じゃあさ、勝手にすれば?俺、関係ないし?」
「そう?」
和彦は、告る気満々でいるようだ。
「どうせ、フラれるよ」
「はぁ?なんだよそれ。」
「イナン、好きな男いるみたいだし、望み薄いと思うよ?」
「なんでそんなこと、おまえにわかるんだよ。しかも、いつのまにか、呼び捨てで、呼んでる。」
「イナンに、聞いてみればいいよ。言っとくけど、僕の方が、年上だし、イナンは、さんづけしなくてもいいの!」
なぜだか、終始機嫌が悪い、健斗。
(これは、なんかあったな?)
と、察する和彦だった。
その頃、
「俺たち、帰れるのかな」
「・・・・それ、俺も思った」
上二人は、帰ることの心配をしていた。
ゲームの世界のような体験をし、さらには、帰れなくなってしまっているなんて。
「まぁ、でも、なんか方法あるよな?」
「きっと、あるよ。信じてみるしかないよね」
結構、お気楽な二人だった。
そして、
「おまえさ、女の子と話してなかった?」
「な・・・なんで、知ってるんや」
「そこで、関西弁使うなよ」
「・・・・泣いてたんや、その子。ハンカチ貸してあげたんや」
「泣いてた?」
「すごく、悲しそうな顔をしていて、なんか忘れられない。」
「ふーん。それって、恋してるんじゃね?」
「まさか」
「役者も、ときには、そういうきもちになるのも必要だろ?」
「それも、そっか」
ふたりは、他愛もない会話をしていた。
パーティーの時間になり、それぞれが、集まり始め、それぞれ楽しんでいた。
そこへ、イナンとイオンは近づく。
「みなさん、来てくれてありがとう」
「こちらこそ、ご招待ありがとう。すごく、美味しいですね」
「これは、お酒に合います。ってか、俺たち、地球人でも、食べれるものばかりです」
「えぇ、そこは、メイドたちの腕でもあるから。」
「お酒、飲めるんですね。」
「まぁ、付き合い程度は、お二人は、未成年というやつですか?」
「私たちは、ちょうど今日、飲める歳になりました。地球人でいう、成人って年に。」
「今日、誕生日なの?おめでとう!!」
「・・・・・・・」
健斗は、まだ、怒っているのだろうか。なんだか、不機嫌だ。
「健斗?」
イナンは、そんな健斗をみて
「お酒、飲めないの?子供ね」
カチン!
「飲めるよ!これでも、26だから!」
イナンの言葉に、カチンときた僕はは、昌也が、持ってたお酒を奪い、飲み干した。
「あっ!」
5人は、うそだろ!大丈夫か!って、目でみている。
「それ、テキーラだけど?」
「俺だって飲めるよ!!」
ムキになって、2杯目に、突入しようとして、ぐらぐらしている。やっぱり、きついな、テキーラって。この、国にもあるんだ・・・・・。
「はい、ここまでだ、健斗。」
さらっと、彼を止めたのは、博巳だった。
「なんだよー!俺は、まだ、飲めるよ!」
「・・・・・・」
困惑しているイナンさん。
「イナンさんが、困ってるよ」
「うっ!気もちわる!」
お酒が今ごろ廻ってきた。
「博己、連れてってくれるか?」
「ラジャー」
「飲めるったら飲めるー!」
「はいはい。飲めてないからねー」
彼ら二人を見送りながら、
「わたし、また、彼を怒らせてしまったみたいですね。」
「あいつ、お酒弱いから、気にしないで。ごめんねー、こっちこそ。あいつが、イナンさんに当たり散らしているみたいで。」
「・・・・・彼とは、喧嘩したくないのに」
「まぁ、酔いが冷めたらきっと、仲良くなれますよ」
「イナンちゃん、あんなやつより、俺とのもうよ!」
和彦は、イナンさんの手をとり、
「ダンス、俺と踊ってください!」
ダンスまで、申し込んでいた。
「なんだよ、和彦のやつ。イナンさんに、惚れたのか?」
「わっかりやすいよねー」
ケタケタ笑う武司。
「イナンさんが相手するわけないよね」
ちょっと毒舌な樹が加わる。
「仲がいいんですね。」
「そう見えます?」
「ご兄弟なんですよね?」
「まぁ、兄弟のふりしてるだけなんですけどね。」
「えっ?」
イナンは、和彦と踊りながら、
「イナンさん、ダンス、上手ですね。さすが、女王さん。」
「そちらも、上手ですね。」
にっこり、わらうイナンだが、
(レン、見てくれてるかな。きっと、どこかにいるよね?)
心は違うことを考えていた。
(イナンさん、誰のこと考えているんだろう。)
1度も自分を見てくれないイナンさんのことを刹那に思いながら、明るくふり舞う和彦だった。
その頃、会場を、抜けて、外の空気を吸う博己と、健斗は。
「ったく、無理して飲むからだろ。」
「ごめんごめん。子供扱いされて、ついカッとなっちゃって」
「もう少し、休んでいけよ」
「うん。そうする。博己兄さんは、戻って大丈夫だよ」
「そう?一人で大丈夫か?」
「うん。ありがとう。気分よくなったら、冒険の旅にでるかも。」
「素直でよろしい。ってか、ちゃんと機嫌直ったじゃん。気を付けて、冒険しろよ?」
博巳は、健斗の頭をポンポンすると、そのばを、さっていった。
「だから、それが、子供扱いなんだってば。」
だけど、イナンの時とは違い、穏やかなきもちになっていた。
それから、どれくらいじかんが経っていたのだろう。
なぜか、迷子になっているのは、健斗だった。
「この城、広すぎ!」
会場に、戻れないままでいる。
たしかに、また、冒険には出ると言ったけど。
どんだけ広いんだよ!!
ゲームに出てくる城とは、ちがうよ!
そんなことを、ブツブツ呟く。
「あれ?健斗は?」
「気分よくなったら、冒険してくるってさ」
「大丈夫かー?広いぞ?この城」
「パーティーは、お開きです。みなさん、今日は、ありがとうございます。」
「こちらこそ、ごちそうさまです」
そして、俺たちは、部屋に戻っていった。
その頃、俺は、また、あるものを発見してしまった。
「プールだ!誰か泳ぐの好きなんだ。」
船の時と同じ広さくらいの、プール。
「いいなぁー、水着あるなら、泳ぎたい」
そう、呟いたとき、誰かがきた。
暗くて顔は見えないけど、美しいフォームで、水に飛び込んだ。
「すごい?!」
俺は、(男か女かもわからないのに)、その人の泳ぎに釘付けになった。
こんなに綺麗なフォームで泳ぐ人、なかなかいない。人魚?きっと、人の姿をした人魚にちがいない!
そして、おれは、その人に近づく勇気が持てなかった。なのに、カシャーン。
音をたててしまった。
その人は、驚いて、その場から、去ってしまった。
「待って!」
だけど、そのひとに、その声は、届かなかった。
「落とし物・・・・・」
それは、十字架の、ネックレスだった。
「また、会えるよね」
俺は、そのネックレスを、大事にポケットしまうと、そこから、さったんだ。
「健斗。遅かったな。俺たち、いま、温泉に。」
「ねぇ、聞いて昌兄さん!俺さ、会ったんだ!」
「はっ?誰に?」
「人魚だよ!人魚!あんなに、綺麗なフォームで泳ぐ人魚初めてみたよ!」
テンションが上がってる僕に対して、
「人魚?っているのか?」
冷静に突っ込む武司だが、
「いるんだよ!僕は、この目で見たから、間違いない!」
「あいつまだ、酔いから、覚めてないんじゃないの?」
昌也は、苦笑いをしている。
「そうかも、しれないね。」
同じく苦笑いをする博巳。
なんだか、言葉がでない5人。
「ちょっとぉー!みんな聞いてる?」
「聞いてるよー、健斗!俺さ、やっぱり、イナンさんに告る!協力してくれよ?」
「あの女の話しはしないでよ!」
「あの女・・・・・」
「せっかく、いい気分だったのに」
おれは、イナンの話を聞いただけで、なんだか、腹がたってきた。
「そんな、怒らなくても」
「だから、告るなら、勝手にすればいいじゃん!」
いっぺんに、空気が変わってしまった。
そして、部屋で二人は
「なぁ、健斗、なにをそんなに怒ってるの?」
「別に・・・・おやすみ」
「・・・・・おやすみ」
なにを、そんなに怒っているのか、僕にもわからない。
ただ、イナンのことになると、なんだか、腹が立ってくる。ただ、それだけなんだ。
あのとき、夢に出てきた女の子が、イナンに似てるなんて思わなきゃよかった!
そう、思いながら眠りについた。
いいんだ。
僕には、人魚がいる。
きっと、これが、僕の運命の出会いなんだ。
そう、思っていた。
「すっげぇ~、本物だ!」
テンションが、あがってるのは、武司。
「おまえ、嬉しそうだな。そんなに城が好きか?」
めずらしく、まじまじとみている。
「だってさ、なかなか来ないだろ?」
「そりゃ、そうだけど。」
「みなさん、ようこそ、我が家へ」
「お世話になりまーす」
6人は、声を揃えた。
「みなさんの部屋へ案内するわ。二人ずつですが、よかったかしら?」
「組み合わせは、決まってるんですが、大丈夫ですか?」
「えぇ、お好きなペアで、どうぞ。これが、鍵です」
「ホテルでも、営業してるんですか?」
「お客様が、多いから。」
「やっぱり、女王さまは、ちがうよね~」
「ようこそお越しくださいました」
メイドの二人が、そういうと、
「キキともうします」
「同じく、ミミと言います。」
ふたりは、丁寧に頭を下げると、
「夕食の、パーティーは、5時からです。それまで、どうぞ、くつろいで下さいませ」
キキとミミは、部屋に案内してくれると、
「また、後程。」
そういって、去っていった。
「ねっ、健斗、イナンちゃんと、どんな話してたの?」
「別に何も話してないけど?」
彼女とは、話もしたくないと言う態度の健斗。
「じゃあさー、俺、イナンちゃんに、告ってもいい?」
「はぁ?まだ、出会ったばっかじゃん」
「だってさー、かわいいじゃん!俺、もろ好みのタイプだし」
「じゃあさ、勝手にすれば?俺、関係ないし?」
「そう?」
和彦は、告る気満々でいるようだ。
「どうせ、フラれるよ」
「はぁ?なんだよそれ。」
「イナン、好きな男いるみたいだし、望み薄いと思うよ?」
「なんでそんなこと、おまえにわかるんだよ。しかも、いつのまにか、呼び捨てで、呼んでる。」
「イナンに、聞いてみればいいよ。言っとくけど、僕の方が、年上だし、イナンは、さんづけしなくてもいいの!」
なぜだか、終始機嫌が悪い、健斗。
(これは、なんかあったな?)
と、察する和彦だった。
その頃、
「俺たち、帰れるのかな」
「・・・・それ、俺も思った」
上二人は、帰ることの心配をしていた。
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「まぁ、でも、なんか方法あるよな?」
「きっと、あるよ。信じてみるしかないよね」
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そして、
「おまえさ、女の子と話してなかった?」
「な・・・なんで、知ってるんや」
「そこで、関西弁使うなよ」
「・・・・泣いてたんや、その子。ハンカチ貸してあげたんや」
「泣いてた?」
「すごく、悲しそうな顔をしていて、なんか忘れられない。」
「ふーん。それって、恋してるんじゃね?」
「まさか」
「役者も、ときには、そういうきもちになるのも必要だろ?」
「それも、そっか」
ふたりは、他愛もない会話をしていた。
パーティーの時間になり、それぞれが、集まり始め、それぞれ楽しんでいた。
そこへ、イナンとイオンは近づく。
「みなさん、来てくれてありがとう」
「こちらこそ、ご招待ありがとう。すごく、美味しいですね」
「これは、お酒に合います。ってか、俺たち、地球人でも、食べれるものばかりです」
「えぇ、そこは、メイドたちの腕でもあるから。」
「お酒、飲めるんですね。」
「まぁ、付き合い程度は、お二人は、未成年というやつですか?」
「私たちは、ちょうど今日、飲める歳になりました。地球人でいう、成人って年に。」
「今日、誕生日なの?おめでとう!!」
「・・・・・・・」
健斗は、まだ、怒っているのだろうか。なんだか、不機嫌だ。
「健斗?」
イナンは、そんな健斗をみて
「お酒、飲めないの?子供ね」
カチン!
「飲めるよ!これでも、26だから!」
イナンの言葉に、カチンときた僕はは、昌也が、持ってたお酒を奪い、飲み干した。
「あっ!」
5人は、うそだろ!大丈夫か!って、目でみている。
「それ、テキーラだけど?」
「俺だって飲めるよ!!」
ムキになって、2杯目に、突入しようとして、ぐらぐらしている。やっぱり、きついな、テキーラって。この、国にもあるんだ・・・・・。
「はい、ここまでだ、健斗。」
さらっと、彼を止めたのは、博巳だった。
「なんだよー!俺は、まだ、飲めるよ!」
「・・・・・・」
困惑しているイナンさん。
「イナンさんが、困ってるよ」
「うっ!気もちわる!」
お酒が今ごろ廻ってきた。
「博己、連れてってくれるか?」
「ラジャー」
「飲めるったら飲めるー!」
「はいはい。飲めてないからねー」
彼ら二人を見送りながら、
「わたし、また、彼を怒らせてしまったみたいですね。」
「あいつ、お酒弱いから、気にしないで。ごめんねー、こっちこそ。あいつが、イナンさんに当たり散らしているみたいで。」
「・・・・・彼とは、喧嘩したくないのに」
「まぁ、酔いが冷めたらきっと、仲良くなれますよ」
「イナンちゃん、あんなやつより、俺とのもうよ!」
和彦は、イナンさんの手をとり、
「ダンス、俺と踊ってください!」
ダンスまで、申し込んでいた。
「なんだよ、和彦のやつ。イナンさんに、惚れたのか?」
「わっかりやすいよねー」
ケタケタ笑う武司。
「イナンさんが相手するわけないよね」
ちょっと毒舌な樹が加わる。
「仲がいいんですね。」
「そう見えます?」
「ご兄弟なんですよね?」
「まぁ、兄弟のふりしてるだけなんですけどね。」
「えっ?」
イナンは、和彦と踊りながら、
「イナンさん、ダンス、上手ですね。さすが、女王さん。」
「そちらも、上手ですね。」
にっこり、わらうイナンだが、
(レン、見てくれてるかな。きっと、どこかにいるよね?)
心は違うことを考えていた。
(イナンさん、誰のこと考えているんだろう。)
1度も自分を見てくれないイナンさんのことを刹那に思いながら、明るくふり舞う和彦だった。
その頃、会場を、抜けて、外の空気を吸う博己と、健斗は。
「ったく、無理して飲むからだろ。」
「ごめんごめん。子供扱いされて、ついカッとなっちゃって」
「もう少し、休んでいけよ」
「うん。そうする。博己兄さんは、戻って大丈夫だよ」
「そう?一人で大丈夫か?」
「うん。ありがとう。気分よくなったら、冒険の旅にでるかも。」
「素直でよろしい。ってか、ちゃんと機嫌直ったじゃん。気を付けて、冒険しろよ?」
博巳は、健斗の頭をポンポンすると、そのばを、さっていった。
「だから、それが、子供扱いなんだってば。」
だけど、イナンの時とは違い、穏やかなきもちになっていた。
それから、どれくらいじかんが経っていたのだろう。
なぜか、迷子になっているのは、健斗だった。
「この城、広すぎ!」
会場に、戻れないままでいる。
たしかに、また、冒険には出ると言ったけど。
どんだけ広いんだよ!!
ゲームに出てくる城とは、ちがうよ!
そんなことを、ブツブツ呟く。
「あれ?健斗は?」
「気分よくなったら、冒険してくるってさ」
「大丈夫かー?広いぞ?この城」
「パーティーは、お開きです。みなさん、今日は、ありがとうございます。」
「こちらこそ、ごちそうさまです」
そして、俺たちは、部屋に戻っていった。
その頃、俺は、また、あるものを発見してしまった。
「プールだ!誰か泳ぐの好きなんだ。」
船の時と同じ広さくらいの、プール。
「いいなぁー、水着あるなら、泳ぎたい」
そう、呟いたとき、誰かがきた。
暗くて顔は見えないけど、美しいフォームで、水に飛び込んだ。
「すごい?!」
俺は、(男か女かもわからないのに)、その人の泳ぎに釘付けになった。
こんなに綺麗なフォームで泳ぐ人、なかなかいない。人魚?きっと、人の姿をした人魚にちがいない!
そして、おれは、その人に近づく勇気が持てなかった。なのに、カシャーン。
音をたててしまった。
その人は、驚いて、その場から、去ってしまった。
「待って!」
だけど、そのひとに、その声は、届かなかった。
「落とし物・・・・・」
それは、十字架の、ネックレスだった。
「また、会えるよね」
俺は、そのネックレスを、大事にポケットしまうと、そこから、さったんだ。
「健斗。遅かったな。俺たち、いま、温泉に。」
「ねぇ、聞いて昌兄さん!俺さ、会ったんだ!」
「はっ?誰に?」
「人魚だよ!人魚!あんなに、綺麗なフォームで泳ぐ人魚初めてみたよ!」
テンションが上がってる僕に対して、
「人魚?っているのか?」
冷静に突っ込む武司だが、
「いるんだよ!僕は、この目で見たから、間違いない!」
「あいつまだ、酔いから、覚めてないんじゃないの?」
昌也は、苦笑いをしている。
「そうかも、しれないね。」
同じく苦笑いをする博巳。
なんだか、言葉がでない5人。
「ちょっとぉー!みんな聞いてる?」
「聞いてるよー、健斗!俺さ、やっぱり、イナンさんに告る!協力してくれよ?」
「あの女の話しはしないでよ!」
「あの女・・・・・」
「せっかく、いい気分だったのに」
おれは、イナンの話を聞いただけで、なんだか、腹がたってきた。
「そんな、怒らなくても」
「だから、告るなら、勝手にすればいいじゃん!」
いっぺんに、空気が変わってしまった。
そして、部屋で二人は
「なぁ、健斗、なにをそんなに怒ってるの?」
「別に・・・・おやすみ」
「・・・・・おやすみ」
なにを、そんなに怒っているのか、僕にもわからない。
ただ、イナンのことになると、なんだか、腹が立ってくる。ただ、それだけなんだ。
あのとき、夢に出てきた女の子が、イナンに似てるなんて思わなきゃよかった!
そう、思いながら眠りについた。
いいんだ。
僕には、人魚がいる。
きっと、これが、僕の運命の出会いなんだ。
そう、思っていた。
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