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サマー・ベジタブル
であい(その7)
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「いい天気ねぇ」
小娘が大きく伸びをする。
吾輩もそれを真似る。
「そうだなぁ」
のんびり日向ぼっこをする日が続いた。
手足もぐんぐんと伸び、背丈も高くなった。
小娘とも良好な関係を築いている。
「しかし、夢に向かって努力しなければならないのに、こんなに快適でよいのだろうか」
特に悪いことはしていないのだが、なぜか罪悪感を感じてしまう。
そんなつもりは無かったのだが、どうやら吾輩は小心者のようだ。
なにかを頑張っていないと落ち着かない。
「いいのよ。今はできるだけ大きくなることが、わたしたちの役目なんだから」
小娘に特に焦った様子はない。
ならば、そういうことなのだろう。
「そんなものか」
他人に認めてもらうと安心する。
他人に依存したり思考放棄するつもりはないが、自分の価値観だけを頼りにしていると、たまに不安になる。
そういう意味でも、小娘が話し相手になってくれるのは助かっている。
「いい天気だな」
今度はこちらから声をかける。
「そうねぇ」
台詞を交換しただけで先ほどと同じ会話。
たいした意味のない言葉。
だが、それがなんとも心地よい。
☆★☆★☆★☆★☆★
「雨ねぇ」
小娘が空を見上げる。
吾輩もそれを真似る。
「雨だな」
しとしとと降る雨粒が地面を濡らす。
「最近、日光浴をしていないな」
それが少し不満だ。
「昨日も曇りだったしね」
光が少なくても養分を創ることはできるのだが、曇りの日は、なんとなく物足りない。
創ることができる養分の量が少ないこともあるが、それ以前に身体が湿り続けているのが、なんとなく気持ち悪い。
乾きを感じなくていいのは確かなのだが、じめりとした感触がどうも好かない。
「でもほら、水も滴るいい女でしょ?」
小娘がしなをつくって、そんなことを言ってくる。
「ふむ、そうだな。つややかな肌も悪くない」
そうでも思っていないと、やってられない。
「……」
褒めてやったというのに、返ってきたのは沈黙だ。
「ん? どうした?」
反応が気になって、問いかける。
「なんでもない! ……もう! ときどきズルイよね、自然にそんなことを言うんだから」
まったく、なんだというのだ。
「?」
吾輩の頭を埋め創るのは疑問符だ。
「♪」
なんだか小娘が情緒不安定だ。
ぷりぷり怒ったり、上機嫌になったり。
女心は分からない。
☆★☆★☆★☆★☆★
「今日はひさしぶりの日差しだな」
これまでのうっぷんを晴らすかのように、身体を広げる。
「ここのところ、ずっと雨や曇りだったものね」
小娘も同じようにしている。
「水が豊かなのもいいが、やはり陽の光を浴びるのは気持ちがいいな」
気分も晴れ晴れとしてくる。
「手がピンと伸びた姿も素敵よ」
小娘がこちらを褒めてくる。
照れくさいが、悪い気分ではない。
「そちらも、手をつたう朝露が陽の光に輝いて、美しいぞ」
吾輩の方も小娘を褒める。
むろん、それは本心だ。
「……」
いつかと同じように、返ってきたのは沈黙だ。
「どうした?」
いつかと同じように、問いかける吾輩。
「もう! この間の仕返しをしようと思ったのに! ちっとも照れないし、こっちを口説いてくるし」
そして、小娘の反応も、いつかと同じだった。
「? 別に思ったことを口にしただけだが」
あいかわらず、吾輩の頭を埋め尽くすのは疑問符だ。
「もう! いいから!」
また、ぷりぷりと怒っているが、機嫌が悪いわけではないようだ。
「♪」
小娘もひさびさの晴れで気分がハイになっているのかも知れないな。
小娘が大きく伸びをする。
吾輩もそれを真似る。
「そうだなぁ」
のんびり日向ぼっこをする日が続いた。
手足もぐんぐんと伸び、背丈も高くなった。
小娘とも良好な関係を築いている。
「しかし、夢に向かって努力しなければならないのに、こんなに快適でよいのだろうか」
特に悪いことはしていないのだが、なぜか罪悪感を感じてしまう。
そんなつもりは無かったのだが、どうやら吾輩は小心者のようだ。
なにかを頑張っていないと落ち着かない。
「いいのよ。今はできるだけ大きくなることが、わたしたちの役目なんだから」
小娘に特に焦った様子はない。
ならば、そういうことなのだろう。
「そんなものか」
他人に認めてもらうと安心する。
他人に依存したり思考放棄するつもりはないが、自分の価値観だけを頼りにしていると、たまに不安になる。
そういう意味でも、小娘が話し相手になってくれるのは助かっている。
「いい天気だな」
今度はこちらから声をかける。
「そうねぇ」
台詞を交換しただけで先ほどと同じ会話。
たいした意味のない言葉。
だが、それがなんとも心地よい。
☆★☆★☆★☆★☆★
「雨ねぇ」
小娘が空を見上げる。
吾輩もそれを真似る。
「雨だな」
しとしとと降る雨粒が地面を濡らす。
「最近、日光浴をしていないな」
それが少し不満だ。
「昨日も曇りだったしね」
光が少なくても養分を創ることはできるのだが、曇りの日は、なんとなく物足りない。
創ることができる養分の量が少ないこともあるが、それ以前に身体が湿り続けているのが、なんとなく気持ち悪い。
乾きを感じなくていいのは確かなのだが、じめりとした感触がどうも好かない。
「でもほら、水も滴るいい女でしょ?」
小娘がしなをつくって、そんなことを言ってくる。
「ふむ、そうだな。つややかな肌も悪くない」
そうでも思っていないと、やってられない。
「……」
褒めてやったというのに、返ってきたのは沈黙だ。
「ん? どうした?」
反応が気になって、問いかける。
「なんでもない! ……もう! ときどきズルイよね、自然にそんなことを言うんだから」
まったく、なんだというのだ。
「?」
吾輩の頭を埋め創るのは疑問符だ。
「♪」
なんだか小娘が情緒不安定だ。
ぷりぷり怒ったり、上機嫌になったり。
女心は分からない。
☆★☆★☆★☆★☆★
「今日はひさしぶりの日差しだな」
これまでのうっぷんを晴らすかのように、身体を広げる。
「ここのところ、ずっと雨や曇りだったものね」
小娘も同じようにしている。
「水が豊かなのもいいが、やはり陽の光を浴びるのは気持ちがいいな」
気分も晴れ晴れとしてくる。
「手がピンと伸びた姿も素敵よ」
小娘がこちらを褒めてくる。
照れくさいが、悪い気分ではない。
「そちらも、手をつたう朝露が陽の光に輝いて、美しいぞ」
吾輩の方も小娘を褒める。
むろん、それは本心だ。
「……」
いつかと同じように、返ってきたのは沈黙だ。
「どうした?」
いつかと同じように、問いかける吾輩。
「もう! この間の仕返しをしようと思ったのに! ちっとも照れないし、こっちを口説いてくるし」
そして、小娘の反応も、いつかと同じだった。
「? 別に思ったことを口にしただけだが」
あいかわらず、吾輩の頭を埋め尽くすのは疑問符だ。
「もう! いいから!」
また、ぷりぷりと怒っているが、機嫌が悪いわけではないようだ。
「♪」
小娘もひさびさの晴れで気分がハイになっているのかも知れないな。
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