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第三話 九月五日(月) さっそく、新しいお友達が出来ました!
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「今日から、皆さんは本校の一員となるわけですが……」
入学式は、体育館で校長先生の長~いスピーチを拝聴。このへんは、どの世界でも変わらないのかな。あくびが出そうなのをこらえる。
でも、前世では先生のスピーチ中に倒れて保健室に担ぎ込まれたボクが、今では精神的にはともかく、肉体的にはピンピンして話を聞いていられるのだから、それだけで嬉しい!
ふと、バーシの方を見ると、船を漕ぎそうになっている。寝ちゃダメだよー!
◆ ◆ ◆
先生方のお話も終わり、教室にて、最初のホームルーム。
各自、自己紹介をしていく。そして、ボクの番!
「アユム・トマルナーです! 趣味というか生きがいは、健康に生きることです!」
なんて自己紹介すると、みんな、ちょっとぽかんとする。うーん、そんなに変だった?
ともかくも、元気に自己紹介を終え、バーシの番に。オカルト趣味を披露すると、これまたぽかんとされるのでした。お互い、苦労するねー。
自己紹介が終わると、色々お話だのプリントだの頂いて、放校時間。
バーシと一緒に帰ろうとすると、「あのさ、ちょっとそこの二人!」と、背後から声をかけられる。
振り返ると、ボクたちと同じような、女子二人組。片方は金髪の姫カット。もう一人は、銀髪のショートヘア。
「いやー、あんたら面白いねー。すっごい興味深いわー」
愉快そうに、口元に手を当てる姫カットさん。うーん? とりあえず、バカにしている感じではないようだけれど?
「ああ、自己紹介しないとだね。ってもう済んでるけど、もう一度。あたしはクク・チェンバレン。で、こっちが……」
「シャロン・レーベルトで~す。よろしくぅ~」
しゅびっと、おどけた調子で敬礼するシャロンさん。
「ええと、じゃあボクも。ボクは、アユム・トマルナーで……」
「そっちが、バーシムレ・ストルバックちゃんっしょ? もう覚えた。でさ、せっかくだから、友達にならない?」
おおっと! いきなりの申し込み! 前世では、経験しなかったムーブだー!
「ボクは、構わないけど……バーシは?」
「んー、これもなんかのご縁かな? いいよー」
「そうこなくっちゃ!」
ククさんが、指をパチンと鳴らす。
「あ、それと。あたしもこいつも、呼び捨てでいいから。堅苦しいのナシで」
「あ、うん。ククさ……クク」
こうして、入学早々、新しいお友達が二人出来ました!
◆ ◆ ◆
帰り道に、互いの理解を深めるべく、雑談しながら下校。二人は、途中までボクらと道が一緒らしい。
「あたし、いちおー十三だけど、変に年上扱いしなくていいからね」
ククはちょうど今日が誕生日とのことで、すでに十三歳。ボクらの一個お姉さんだけど、気さくにそう言う。
「まー、こいつはあたしのこと、姉さんって呼ぶんだけどね」
と、隣のシャロンを見る。
「へへー。ちっちゃい頃からの習慣なんでー」
にへらと微笑むシャロン。
「二人も、幼なじみ?」
ちっちゃい頃からの習慣という言葉に反応して、尋ねてみる。
「そそ。家が隣でね」
「わ! ボクたちと同じだ!」
バーシと顔を見合わせる。
「へー奇遇だねー。そっちもかー」
今度は、クク&シャロンコンビが、ちょっとびっくりする番。
「面白い取り合わせだね! 仲良くやっていこー!」
ククが拳を突き出すので、ボクも拳を合わせる。なんだか、男子みたい。
その後も、実家のこととか話しながら、一緒にてくてくと歩み帰る。
しかし、ふと途中、何かが足りないことに気づく。見回すと、シャロンがいない。
「あれ? シャロンいないけど、道違うの?」
「あ! あいつ、またどっかで転がってるな!? ちょっと待ってて!」
ククが別行動を取ろうとするけど、ボクらも気になるので、一緒に探しに行く。
すると、通り過ぎた並木道のベンチで、ごろ寝しているシャロンがいました!
「こら! 寝るな! どーしてお前はそーなんだ!」
ゆすり起こすクク。シャロンが、だるそうに目を開ける。
「えー。だって、気持ちいいじゃないっすかー」
伸びをして、ふわあとあくび。もう九月だけど、寒くないの?
しかし……うちのハーちゃんを超える、ねぼすけさんだ。ずいぶんと個性的な子と、お友達になってしまった。まあ、ボクらが言うなって感じだけど。
ともかく、途中途中の通り過ぎたベンチで発見されるシャロンを起こしながら、分かれ道まで一緒に帰るのでした。
入学式は、体育館で校長先生の長~いスピーチを拝聴。このへんは、どの世界でも変わらないのかな。あくびが出そうなのをこらえる。
でも、前世では先生のスピーチ中に倒れて保健室に担ぎ込まれたボクが、今では精神的にはともかく、肉体的にはピンピンして話を聞いていられるのだから、それだけで嬉しい!
ふと、バーシの方を見ると、船を漕ぎそうになっている。寝ちゃダメだよー!
◆ ◆ ◆
先生方のお話も終わり、教室にて、最初のホームルーム。
各自、自己紹介をしていく。そして、ボクの番!
「アユム・トマルナーです! 趣味というか生きがいは、健康に生きることです!」
なんて自己紹介すると、みんな、ちょっとぽかんとする。うーん、そんなに変だった?
ともかくも、元気に自己紹介を終え、バーシの番に。オカルト趣味を披露すると、これまたぽかんとされるのでした。お互い、苦労するねー。
自己紹介が終わると、色々お話だのプリントだの頂いて、放校時間。
バーシと一緒に帰ろうとすると、「あのさ、ちょっとそこの二人!」と、背後から声をかけられる。
振り返ると、ボクたちと同じような、女子二人組。片方は金髪の姫カット。もう一人は、銀髪のショートヘア。
「いやー、あんたら面白いねー。すっごい興味深いわー」
愉快そうに、口元に手を当てる姫カットさん。うーん? とりあえず、バカにしている感じではないようだけれど?
「ああ、自己紹介しないとだね。ってもう済んでるけど、もう一度。あたしはクク・チェンバレン。で、こっちが……」
「シャロン・レーベルトで~す。よろしくぅ~」
しゅびっと、おどけた調子で敬礼するシャロンさん。
「ええと、じゃあボクも。ボクは、アユム・トマルナーで……」
「そっちが、バーシムレ・ストルバックちゃんっしょ? もう覚えた。でさ、せっかくだから、友達にならない?」
おおっと! いきなりの申し込み! 前世では、経験しなかったムーブだー!
「ボクは、構わないけど……バーシは?」
「んー、これもなんかのご縁かな? いいよー」
「そうこなくっちゃ!」
ククさんが、指をパチンと鳴らす。
「あ、それと。あたしもこいつも、呼び捨てでいいから。堅苦しいのナシで」
「あ、うん。ククさ……クク」
こうして、入学早々、新しいお友達が二人出来ました!
◆ ◆ ◆
帰り道に、互いの理解を深めるべく、雑談しながら下校。二人は、途中までボクらと道が一緒らしい。
「あたし、いちおー十三だけど、変に年上扱いしなくていいからね」
ククはちょうど今日が誕生日とのことで、すでに十三歳。ボクらの一個お姉さんだけど、気さくにそう言う。
「まー、こいつはあたしのこと、姉さんって呼ぶんだけどね」
と、隣のシャロンを見る。
「へへー。ちっちゃい頃からの習慣なんでー」
にへらと微笑むシャロン。
「二人も、幼なじみ?」
ちっちゃい頃からの習慣という言葉に反応して、尋ねてみる。
「そそ。家が隣でね」
「わ! ボクたちと同じだ!」
バーシと顔を見合わせる。
「へー奇遇だねー。そっちもかー」
今度は、クク&シャロンコンビが、ちょっとびっくりする番。
「面白い取り合わせだね! 仲良くやっていこー!」
ククが拳を突き出すので、ボクも拳を合わせる。なんだか、男子みたい。
その後も、実家のこととか話しながら、一緒にてくてくと歩み帰る。
しかし、ふと途中、何かが足りないことに気づく。見回すと、シャロンがいない。
「あれ? シャロンいないけど、道違うの?」
「あ! あいつ、またどっかで転がってるな!? ちょっと待ってて!」
ククが別行動を取ろうとするけど、ボクらも気になるので、一緒に探しに行く。
すると、通り過ぎた並木道のベンチで、ごろ寝しているシャロンがいました!
「こら! 寝るな! どーしてお前はそーなんだ!」
ゆすり起こすクク。シャロンが、だるそうに目を開ける。
「えー。だって、気持ちいいじゃないっすかー」
伸びをして、ふわあとあくび。もう九月だけど、寒くないの?
しかし……うちのハーちゃんを超える、ねぼすけさんだ。ずいぶんと個性的な子と、お友達になってしまった。まあ、ボクらが言うなって感じだけど。
ともかく、途中途中の通り過ぎたベンチで発見されるシャロンを起こしながら、分かれ道まで一緒に帰るのでした。
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