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第三十五話 づがれだ~!!
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「づがれだ~!!」
佐武家客間。けったいなだみ声を上げ、机にへばるきいろ。他のメンバーも、大なり小なりこんな感じだ。
セッションセッション、またセッションで、エクスプをもう、かなり回している。愛しの我が子でも、さすがに限界が来ていた。
「課題、やりますか?」
「しばらく頭使いたくなーい」
ノヴァルナの提案、なしになる。みんな、頭がゆだっていた。
「こーゆーときは! 散歩とかどうだぜ?」
「一理ある~。けど、お外暑いよね~」
外では、九月だというのに、セミが元気に鳴いていた。
「寝ましょう!」
「るーこ、それ名案。昼寝しない?」
「さんせーい」
やる気ゼロ一同、布団を敷き、カーテンを閉め、おやすみモード。るうは、当然にこの隣。
◆ ◆ ◆
「きいろ~? あらまあ、ぐっすり寝ちゃって。ほら、晩ごはんですよ~!」
皆の布団を引っ剥がしていく母。
「ゔにゃ~! もう十分~」
「スパゲッティー冷めちゃうわよ。ほらほら、起きた起きた」
母、なかなかに強硬である。
「ぅおはよぉごじゃいまぁ~す」
寝ぼけ眼の娘に、父苦笑。
「とんだ眠り姫だね」
「なんとでも言って~」
一同に、ナポリタンの皿が配られていく。
「入る?」
「なんとか。いただっきまーす」
母の心配を他所に、食べざかり五人組の食欲は旺盛だ。
「日本の皆さん、スパゲッティーすすりますね。ちょっとびっくりです」
「お蕎麦とか、普通にすするからねー。食文化性の違いってやつ?」
歌留奈は普通に、巻いて食べられるが、他の三人は無理。ズビズバーとすするきいろたちであった。
「ごちそーさま! エクスプやる元気が出てきたよ」
「課題は?」
「もちろんやります、サー!」
母相手ならマムではないかとか、色々な疑問はすっ飛ばし、皿洗いと歯磨きを済ませて、勉強会に向かう一同であった。
そして……。
「おわ゙っだぁ~!」
皆、お疲れモード。
「エクスプやる?」
「気が変わったー。さすがに別のがいい~」
歌留奈除く一同も、同意のようだ。
「きーちゃん、なにかおもしろいのある?」
「お邪魔者とかどう?」
お邪魔者。金鉱堀りと、その妨害者に分かれて行うゲームだ。
金鉱掘りは金鉱目指して掘り進むが、お邪魔者はその名の通り、邪魔をするのが目的。
通路を変な方向へ捻じ曲げたり、妨害カードを駆使したりして戦う。
さっそく、プレイ。
「あ、きーちゃん変な方向に曲げた。お邪魔でしょ」
「他にカードがなかったんだよー」
きいろ、実際お邪魔者である。
「またやった。やっぱり、確信犯だこれ!」
「そーりー。手札がないんだってば」
あくまでも、しらばっくれるつもりらしい。
もう一人のお邪魔者、るうは。
「つなげますねー」
「お、助かる」
最後の最後で裏切りまくる作戦に出たようだ。
「え!? そこで落石!? るう、信じてたのに!」
「すみませーん」
彼女、魔性の女かもしれない。
結局、ゲームはるうのファインプレーが効いて、お邪魔サイドの勝ち。
「るう~~~~」
「うわあああん! ごめんなさーい!」
「なーんてな。勝負に私情は持ち込まない。お見事だったぜ」
「ありがとうございます!」
頭を撫で撫でされ、るうとろける。
「きーちゃんも、あれぐらい器用に立ち回ればねえ」
「くすん。カード運がなかったのはホントだもん」
「楽しかったですね。残りの時間は、エクスプにつぎ込みましょう!」
「おー!」
ノヴァルナの一喝で、再度エクスプ熱がこみ上げる。
「アーク領奥深くに踏み込んだ、あなたたちは……」
「気配を探る。知力判定でいいよね?」
「あ、はい。逃げていく野生動物の気配を感じましたね。不意に、虹色の果実を見つけました。どうしますか?」
GM、るう。二周目。るうが、あまり意地悪なトラップを仕掛けてくるタイプではないとわかるが、何しろ生粋のホラー好きである。
「とりあえず、写真かな。みんな、一旦引き返す気はある?」
「そりゃー、前進あるのみだろ」
「私は、一度報告して利確しておきたい」
「ノヴァ(子、っち、ちゃん)は?」
一斉に問われ、困惑するノヴァルナ。
「物資も少ないですし、歌留奈さんに一票です」
「じゃー帰るか」
「この木の実、持って帰ろ。触んないようにして」
「了解です。木の実は、とても美味しいフルーツであることがわかりました。それと、これやこれやこれやで、報酬これだけでーす!」
るうが、一連の探検で手に入った報酬をジャジャンと示す。
「おお! 結構いい実入りだ!」
「引き返すのも英断よ」
「そうですねー」
こうして、謎大陸メガラニカの一端は埋まった。先はまだ長い。
完成まで、頑張れ!!
佐武家客間。けったいなだみ声を上げ、机にへばるきいろ。他のメンバーも、大なり小なりこんな感じだ。
セッションセッション、またセッションで、エクスプをもう、かなり回している。愛しの我が子でも、さすがに限界が来ていた。
「課題、やりますか?」
「しばらく頭使いたくなーい」
ノヴァルナの提案、なしになる。みんな、頭がゆだっていた。
「こーゆーときは! 散歩とかどうだぜ?」
「一理ある~。けど、お外暑いよね~」
外では、九月だというのに、セミが元気に鳴いていた。
「寝ましょう!」
「るーこ、それ名案。昼寝しない?」
「さんせーい」
やる気ゼロ一同、布団を敷き、カーテンを閉め、おやすみモード。るうは、当然にこの隣。
◆ ◆ ◆
「きいろ~? あらまあ、ぐっすり寝ちゃって。ほら、晩ごはんですよ~!」
皆の布団を引っ剥がしていく母。
「ゔにゃ~! もう十分~」
「スパゲッティー冷めちゃうわよ。ほらほら、起きた起きた」
母、なかなかに強硬である。
「ぅおはよぉごじゃいまぁ~す」
寝ぼけ眼の娘に、父苦笑。
「とんだ眠り姫だね」
「なんとでも言って~」
一同に、ナポリタンの皿が配られていく。
「入る?」
「なんとか。いただっきまーす」
母の心配を他所に、食べざかり五人組の食欲は旺盛だ。
「日本の皆さん、スパゲッティーすすりますね。ちょっとびっくりです」
「お蕎麦とか、普通にすするからねー。食文化性の違いってやつ?」
歌留奈は普通に、巻いて食べられるが、他の三人は無理。ズビズバーとすするきいろたちであった。
「ごちそーさま! エクスプやる元気が出てきたよ」
「課題は?」
「もちろんやります、サー!」
母相手ならマムではないかとか、色々な疑問はすっ飛ばし、皿洗いと歯磨きを済ませて、勉強会に向かう一同であった。
そして……。
「おわ゙っだぁ~!」
皆、お疲れモード。
「エクスプやる?」
「気が変わったー。さすがに別のがいい~」
歌留奈除く一同も、同意のようだ。
「きーちゃん、なにかおもしろいのある?」
「お邪魔者とかどう?」
お邪魔者。金鉱堀りと、その妨害者に分かれて行うゲームだ。
金鉱掘りは金鉱目指して掘り進むが、お邪魔者はその名の通り、邪魔をするのが目的。
通路を変な方向へ捻じ曲げたり、妨害カードを駆使したりして戦う。
さっそく、プレイ。
「あ、きーちゃん変な方向に曲げた。お邪魔でしょ」
「他にカードがなかったんだよー」
きいろ、実際お邪魔者である。
「またやった。やっぱり、確信犯だこれ!」
「そーりー。手札がないんだってば」
あくまでも、しらばっくれるつもりらしい。
もう一人のお邪魔者、るうは。
「つなげますねー」
「お、助かる」
最後の最後で裏切りまくる作戦に出たようだ。
「え!? そこで落石!? るう、信じてたのに!」
「すみませーん」
彼女、魔性の女かもしれない。
結局、ゲームはるうのファインプレーが効いて、お邪魔サイドの勝ち。
「るう~~~~」
「うわあああん! ごめんなさーい!」
「なーんてな。勝負に私情は持ち込まない。お見事だったぜ」
「ありがとうございます!」
頭を撫で撫でされ、るうとろける。
「きーちゃんも、あれぐらい器用に立ち回ればねえ」
「くすん。カード運がなかったのはホントだもん」
「楽しかったですね。残りの時間は、エクスプにつぎ込みましょう!」
「おー!」
ノヴァルナの一喝で、再度エクスプ熱がこみ上げる。
「アーク領奥深くに踏み込んだ、あなたたちは……」
「気配を探る。知力判定でいいよね?」
「あ、はい。逃げていく野生動物の気配を感じましたね。不意に、虹色の果実を見つけました。どうしますか?」
GM、るう。二周目。るうが、あまり意地悪なトラップを仕掛けてくるタイプではないとわかるが、何しろ生粋のホラー好きである。
「とりあえず、写真かな。みんな、一旦引き返す気はある?」
「そりゃー、前進あるのみだろ」
「私は、一度報告して利確しておきたい」
「ノヴァ(子、っち、ちゃん)は?」
一斉に問われ、困惑するノヴァルナ。
「物資も少ないですし、歌留奈さんに一票です」
「じゃー帰るか」
「この木の実、持って帰ろ。触んないようにして」
「了解です。木の実は、とても美味しいフルーツであることがわかりました。それと、これやこれやこれやで、報酬これだけでーす!」
るうが、一連の探検で手に入った報酬をジャジャンと示す。
「おお! 結構いい実入りだ!」
「引き返すのも英断よ」
「そうですねー」
こうして、謎大陸メガラニカの一端は埋まった。先はまだ長い。
完成まで、頑張れ!!
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