たくげぶ!

みなはらつかさ

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第三十四話 ノヴァルナGM奮闘記

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「みなさん。昨日、シナリオできました」

 あれから数日後、ノヴァルナが部室で宣言する。

 一同、「おお~」と拍手。

「やろ! さっそくやろ!」

 リーダー、小動物のように瞳を煌めかせ、わくわくモード。

「みなさんはどうですか?」

 「異議なーし」と、まとまった。

「では始めます。アーク帝国のキャンプ地を破壊した皆さんは……」

 文字通り、前回からの続きた。自分の話を拾ってもらって、じんわり嬉しくなるリーダー。

「コンガマトーの巣みたいですね。どうしますか?」

「卵泥棒は気が引けるね」

「同じく。写真だけでいいっしょ」

 探検は進んでいき……。

「ボス戦です」

「うおおー! やっちゃるぜー!」

「以下同文」

 テンション・並な歌留奈。

 しかし……。

「うっそ! 全滅!?」

「ガトリングガン、強すぎたかも」

 落ち込み、反省するリーダー。

「いえ、FPをもう少し抑えるべきでした」

 実際、首の皮一枚まで届いていた。

「やっぱり、戦闘力を数値化する方法は必要だねー」

 きいろ、難しい顔。

 こうして、反省点を洗い出すのも、テストプレイの大事な役目だ。

 こうして、やいのやいのと問題点を洗い出していると、もう下校時間。

「あ、こんな時間だ。明日のマスターは誰がやる?」

「ワタシでいいですか?」

 しゅっと、ノヴァルナが手を挙げる。

「連投大変じゃない?」

「いえ、今回のリベンジしたいです」

「まあ、ノヴァ子がそう言うなら……」

 一同、少ししんみりした気持ちで帰っていく。


 ◆ ◆ ◆


「戦闘力まとめたー!」

 土曜、佐武家客間で、きいろがバン! と紙束を広げる。

「やっぱり必要だよね、これ!」

 一同から、「おお~!」と歓声が上がる。

「大変だったんじゃない?」

「大変だった! でも、賞に出すからね! 妥協できないよ!」

 あまり眠れていないのか、ちょっとテンションが空回っている。

「ノヴァ子、これでバランス取ってみて」

「は、はい」

 きいろの鬼気迫るテンションに、シナリオを見直すノヴァルナ。それによって、いくつか修正を加えていく。

「きいろさんのパターンで、敵を組み直しました」

「よし、やろう!」

 きいろのテンションが、明らかにおかしいが、ともかくゲーム開始。

 今度は、つっかえることもなく順調に進んでいく。

「ボスです」

 得物は、因縁のガトリングガン。果たして勝敗は――!?

 きいろたち、僅差で勝ち。一同、歓声を上げる。

「なーに、大声出して」

 母が闖入してきたので、声をひそめる。ついでに、もなかのおかわりももらう。

「いけそうじゃない?」

「いけるね!」

「いけます!」

 円陣を組んで、互いに士気を高め合う。

「ゲーム作るって、大変だね」

「そだね」

 もなかを頬張りながら、そうこぼす一同。

「これが、百万円の重みかー」

 まだ、最優秀賞がもらえたわけではないが、その重さ・・を噛みしめる。

「次回のマスターは、誰がやる?」

「わたしでいいですか?」

「お。るーこ、チャレンジャー。もちろんOKだよん」

「頑張ります!」

 ふんすと奮起。

「そういえばるうちゃん、あれからにこちゃんとはどう?」

 ぼっと、耳まで真っ赤になる、るう。

「え、まさかキスまでしちゃったとか!?」

「してねーよ!」

 もう一人の当事者から、苦情が入る。

「手なら……つなぎました」

「わお! どんなシチュで? どんなシチュで?」

 やっぱり、歌留奈はおかんだなあ、と思うきいろ。

「るう、他言無用」

「あ、はい」

 にこにしてみれば、ホラー映画が怖くて手を差し伸べてしまったというのは、ちょっとした黒歴史のようで。

「気になるなー。ま、いっか。ちょっと時間あるから、エクスプのシナリオフックでも考えない?」

「いーね! それあると、マスターの負担減りそう!」

 とにもかくにも、こういう方向に落ち着く卓ゲーマー五人であった。

 明日も遊ぼうという話になっており、本日は強化合宿一日目。

 はてさて、どうなりますやら。
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