たくげぶ!

みなはらつかさ

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第四十六話 ハッピー・バレンタイン! そして……

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 冬休みも大過なく過ぎ。二月十三日のいつもの部室。

「みんなー。明日は友チョコ持ってくるよ~」

「お、サンキュな」

 女子の一大イベント、バレンタイン!

 ただし、一部を除き、浮いた話と無縁な一同であるが。

「ふっふー。にこちんは、るーこのおうちでデート済ませたんだもんねー。本気チョコっしょ? 本気チョコっしょ?」

 リーダー、少々鬱陶しい。

「ばっ……もう、そうだよ。悪いかよ」

「悪くないよー。愛が深くて幸せものだねえ、るーこさんや」

「はひっ! わたしも、本命手作りします!」

 ひゅーひゅーとはやしたてるリーダー。やはり、ちょっと鬱陶しい。

「日本では、女の子がチョコあげるそうですね」

「そだねー。ドイツではどうなの?」

「すでに出来上がってるカップルの、男性から女性に贈り物をする日です。花が多いですね」

 ノヴァルナ、ドイツでの暮らしを回想する。

 向こうにも、特に想い人はいなかったが。

「うちでは、お母さん同士、花を贈りあっています」

「ノヴァ子自身はどうするの?」

「日本の風習に、合わせようかと思ってます」

「へー。ノヴァ子、チョコには義理と本命があってね……」

 日本流バレンタインの、レクチャーをするきいろ。

「なるほど、安いチョコでいいんですね」

「まあ、最近は義理チョコも廃れてるけどねー。さて、今日のゲームは、すしゴーですよー」

 進級も近いので、だいぶ棚が寂しくなったが、今日もにぎやかに、ゲームをするのであった。

 翌日。

「はーい、クラスのみんなー。みんなのリーダー、きいろちゃんからの贈り物だよ~」

 なんだかんだで、義理チョコ・友チョコを配りまくるリーダー。

「佐武さん! ありがてえ! 今年も救われた!」

 クラスの男子から、拝まれるリーダー。

「にひひ。お返し期待してるよ~」

「困りました。義理チョコ廃れているというから、持ってこなかったです」

「あー。ボクが特別なんで、気にしないでいいよん、ノヴァ子」

 「そうですか」と、ほっと胸に手を当てるノヴァルナ。

 そして、放課後。いつもの部室。

「みんなー! 友チョコどぞー!」

「ありがと、きーちゃん。私からも」

 皆の間で、チョコ交換が行われる。

 そしてもちろん……。

「えーと。あまり、上手じゃねーかもしれないけどさ」

 照れくさそうに、るうにラッピングされたチョコを手渡す。

「お気持ちだけでも、胸いっぱいです! わたしのも、受け取ってください!」

 互いに、本命を交換。

「ひゅーひゅー、熱いねえ」

「茶化すんじゃねーよ」

「~~~……!」

 照れくささMAXな、にこ&るう。るうなど、言葉になっていない。

「いいですね。愛の贈り物」

 ノヴァルナ、うっとりと二人を眺める。

「そうだ、きーちゃん。贈り物といえば、私から最高のプレゼント」

「なになに?」

「エクスプの、全挿絵が完成しました!」

 USBメモリを高々と掲げる。

「おおー! ありがと、かるかん! ほんとに最高のプレゼントだよ!」

 がばっと抱きつく。

「よっ! 熱いねえ、ご両人!」

 いつも茶化されているので、ここぞとばかりに茶化し返す、にこ。

「きーちゃん、苦しい……!」

 ハグが強烈なので、たまらずタップする歌留奈。

「ごめん、つい。ボク、責任を持ってデータ預かるね」

「うん。優勝取ろう!」

「おー!」

 一致団結。乙女たちの最後の戦いが始まる。

 夜。Zoomにて。

「みんな。誤字脱字なかった?」

「ないと思うぜ」

「同じく」

「同様です」

 にこ、歌留奈、るうが請け負う。

「ノヴァ子、わかりにくいところなかった?」

「大丈夫です」

「じゃあ、プリントでき次第、投函するね」

 ぱしーんと、手のひらに拳をぶつけるリーダー。

 締め切りには早いが、もう、いじるべき部分はない。

 正真正銘、最後の最後だ!

 翌朝。

(どうか、優勝できますように……!)

 投函した後、柏手とともに、ポストを拝むリーダー。

 乗るか、反るか。青春の一ページをかけた大勝負!

 結果は、審査員のみぞ知る――。
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