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第三部 氷の異種族
第61章 氷の巫女 ☆
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雪のように静寂な空気。白銀の回廊を歩くだけで、肌にぴたりと張りつくような冷気が這い寄ってくる。
ふたたび戻ってきた、氷の城。
その中心に立つ、冷たくも威厳ある王座。
その上に腰掛けるのは、フリューゼリアの頂に立つ女王、ヴァレリアだ。
「また来てくれたわね、海斗。あなたの再訪を心待ちにしていたわ」
相変わらず、氷像のような美貌だった。
白銀の髪が光を反射し、王冠にあしらわれた氷晶がまるで生き物のように瞬く。
その瞳に僕を映すと、彼女はふっと微笑んだ。
「実はね、あなたに会わせたい者がいるの」
ヴァレリアの声音は、まるで冷えた酒のように艶やかで、喉の奥をくすぐる。
僕が首を傾げると、彼女は立ち上がり、背後の氷壁に向かって細く長い指をかざした。
「スフィアと言ってね、私の又従妹にあたる子なんだけど……」
氷壁がスッと割れ、奥から現れたのは……透き通るような銀髪の少女だった。
「彼女は、フリューゼリアの中でも特別な存在でね。この種族に代々続く、”氷の巫女”の血を引く者なの。同時に彼女は……“冷たい心”そのものとも言えるわね。人の温もりに触れないまま、幾星霜を氷に埋もれて生きてきたから。でも、あなたなら……彼女を、溶かせるかもしれない」
スフィア……その名が、僕の胸に落ちる。
彼女は、ひとり静かに佇んでいた。白銀の薄布がわずかに揺れ、柔らかな身体の線が浮かび上がる。
その肌は雪より白く、そして——どこか、寂しそうだった。
「……あなたが、“あたたかい”人……?」
その声は、氷の吐息のように静かで……でも、ほんのかすかに震えていた。
僕の目を見つめるその瞳は、冷たい琥珀と淡い氷がまじりあったような、神秘的な色をしていた。
「試してみたいの。わたしの、この……凍りついた身体が、あなたの熱で、どうなるのか」
ほんの少し近づいただけで、彼女の肌から白い息が立ち上った。
手を伸ばしかけた僕の指先に、彼女の冷たさが触れた瞬間──。
カチ……。
空気が凍る音がした。まるで時間が止まったような錯覚。
それほど、彼女の身体は“無垢な氷”でできていた。
「……これは儀式。……ねぇ、あなたの熱、わたしの奥に……届かせて?」
スフィアの指先が、僕の手に触れた瞬間——まるで氷の刃がなぞるような、鋭い冷たさが走った。
けれど、それは痛みじゃなかった。
ひどく、儚くて……胸を締めつけられるほどの、寂しさをまとった冷たさだった。
「……試して、みる?」
スフィアがそっと目を伏せながらつぶやいた。
その声は耳元で囁かれるように甘く、そして震えていた。
彼女の肌からは微かに白い靄が立ち上り、息すらも凍りそうな空気に包まれている。
僕は無言でうなずき、そっとその肩に手を置いた。
「熱い……」
ほんの触れただけで、彼女の身体がぴくんと跳ねる。 肌の下、薄氷のような感触の奥に、かすかな鼓動が感じられた。
それはまるで、生きることを忘れてしまった心が、今、少しずつ動き出しているようで──。
「……僕が、君を溶かすよ。少しずつでも……君が怖くないように」
その言葉に、スフィアはそっと目を開けた。
淡い氷の瞳が、まっすぐ僕を見つめてくる。
「じゃあ……お願い」
彼女は身を寄せてきた。氷で編まれた装束がわずかに解け、透けるような白い肌があらわになる。
「この氷の中に……あなたの熱を、注いで……」
僕はその身体に、そっと唇を重ねた。
吐息一つで震えるほど、敏感になっているスフィアの身体。 胸元に指を這わせると、彼女は小さく啼いた。
「ん……あっ、あつ……い……っ」
淡く色づいたその声が、凍てついた空間に溶けていく。
彼女の中は、驚くほど締めつけるようで……それでいて、どこまでも柔らかかった。
まるで、何年も閉ざされていた扉の奥が、ようやく開いたかのように。
「ふ、あっ……っ、かいと、さま……そこ……だめ……溶けちゃう、のに……っ」
声は次第に甘さを帯び、熱に濡れていく。 冷たさしか知らなかった少女が、今、身体の奥から変わっていく。
「大丈夫……君の中、ちゃんと、あたたかいよ……」
「……うそ……でも……うれしい……。もっと、奥まで……あなたの熱で、わたしを……」
抱き合ったまま、二人の体温がゆっくりと混ざり合っていく。
スフィアの指先が、僕の胸元にそっと触れる。氷のように冷たかったその手が……少し、温かい。
「……これが、“人の体温”……温かい」
彼女は静かに呟き、震える指で僕の肌をなぞる。滑らかな手のひらから、たしかに微かな熱が返ってくる。
氷の檻の奥で長く閉ざされていた乙女の身体が、ゆっくりと、けれど確実に目覚めていく。
「もっと……触れても、いい……?」
その声は、雪解け水のように澄んでいて、それでいて切実だった。
僕は頷き、そっと彼女の腰に手を回す。
驚くほど細く、柔らかい。
抱き寄せると、スフィアの身体から、白い吐息がふわりと立ち上った。
「……あっ……ごめんなさい、いま、あなたの熱が……奥まできて……」
頬がほんのりと赤く染まっていく。氷の種族にはあり得ないはずの“火照り”が、確かに彼女の中に生まれていた。
布の下の肌はすでに薄く汗ばんでいて、触れるたびにびくんと震える。
「こんな感覚……初めてなのに……なのに……どうして……?」
スフィアの手が、僕の下腹へと伸びてくる。恐る恐る、でも確かめるように撫でながら、顔を上げて僕を見つめる。
その瞳の奥で、氷と熱がせめぎ合っていた。
「あなたが欲しいの……この体の奥に、熱を注いで。氷の巫女なんて呼ばれた私を、ただの女にして……」
その願いは祈りのようで、命令のようでもあった。
僕は答えるように、そっと唇を重ねた。
冷たい氷が、徐々に溶けていく。
その下に隠れていた柔らかな心と身体が、僕を求めて、少しずつ開いていく。
彼女の奥深くに眠る氷結の核を──僕の“熱”で、溶かしていくのだ。
ふたたび戻ってきた、氷の城。
その中心に立つ、冷たくも威厳ある王座。
その上に腰掛けるのは、フリューゼリアの頂に立つ女王、ヴァレリアだ。
「また来てくれたわね、海斗。あなたの再訪を心待ちにしていたわ」
相変わらず、氷像のような美貌だった。
白銀の髪が光を反射し、王冠にあしらわれた氷晶がまるで生き物のように瞬く。
その瞳に僕を映すと、彼女はふっと微笑んだ。
「実はね、あなたに会わせたい者がいるの」
ヴァレリアの声音は、まるで冷えた酒のように艶やかで、喉の奥をくすぐる。
僕が首を傾げると、彼女は立ち上がり、背後の氷壁に向かって細く長い指をかざした。
「スフィアと言ってね、私の又従妹にあたる子なんだけど……」
氷壁がスッと割れ、奥から現れたのは……透き通るような銀髪の少女だった。
「彼女は、フリューゼリアの中でも特別な存在でね。この種族に代々続く、”氷の巫女”の血を引く者なの。同時に彼女は……“冷たい心”そのものとも言えるわね。人の温もりに触れないまま、幾星霜を氷に埋もれて生きてきたから。でも、あなたなら……彼女を、溶かせるかもしれない」
スフィア……その名が、僕の胸に落ちる。
彼女は、ひとり静かに佇んでいた。白銀の薄布がわずかに揺れ、柔らかな身体の線が浮かび上がる。
その肌は雪より白く、そして——どこか、寂しそうだった。
「……あなたが、“あたたかい”人……?」
その声は、氷の吐息のように静かで……でも、ほんのかすかに震えていた。
僕の目を見つめるその瞳は、冷たい琥珀と淡い氷がまじりあったような、神秘的な色をしていた。
「試してみたいの。わたしの、この……凍りついた身体が、あなたの熱で、どうなるのか」
ほんの少し近づいただけで、彼女の肌から白い息が立ち上った。
手を伸ばしかけた僕の指先に、彼女の冷たさが触れた瞬間──。
カチ……。
空気が凍る音がした。まるで時間が止まったような錯覚。
それほど、彼女の身体は“無垢な氷”でできていた。
「……これは儀式。……ねぇ、あなたの熱、わたしの奥に……届かせて?」
スフィアの指先が、僕の手に触れた瞬間——まるで氷の刃がなぞるような、鋭い冷たさが走った。
けれど、それは痛みじゃなかった。
ひどく、儚くて……胸を締めつけられるほどの、寂しさをまとった冷たさだった。
「……試して、みる?」
スフィアがそっと目を伏せながらつぶやいた。
その声は耳元で囁かれるように甘く、そして震えていた。
彼女の肌からは微かに白い靄が立ち上り、息すらも凍りそうな空気に包まれている。
僕は無言でうなずき、そっとその肩に手を置いた。
「熱い……」
ほんの触れただけで、彼女の身体がぴくんと跳ねる。 肌の下、薄氷のような感触の奥に、かすかな鼓動が感じられた。
それはまるで、生きることを忘れてしまった心が、今、少しずつ動き出しているようで──。
「……僕が、君を溶かすよ。少しずつでも……君が怖くないように」
その言葉に、スフィアはそっと目を開けた。
淡い氷の瞳が、まっすぐ僕を見つめてくる。
「じゃあ……お願い」
彼女は身を寄せてきた。氷で編まれた装束がわずかに解け、透けるような白い肌があらわになる。
「この氷の中に……あなたの熱を、注いで……」
僕はその身体に、そっと唇を重ねた。
吐息一つで震えるほど、敏感になっているスフィアの身体。 胸元に指を這わせると、彼女は小さく啼いた。
「ん……あっ、あつ……い……っ」
淡く色づいたその声が、凍てついた空間に溶けていく。
彼女の中は、驚くほど締めつけるようで……それでいて、どこまでも柔らかかった。
まるで、何年も閉ざされていた扉の奥が、ようやく開いたかのように。
「ふ、あっ……っ、かいと、さま……そこ……だめ……溶けちゃう、のに……っ」
声は次第に甘さを帯び、熱に濡れていく。 冷たさしか知らなかった少女が、今、身体の奥から変わっていく。
「大丈夫……君の中、ちゃんと、あたたかいよ……」
「……うそ……でも……うれしい……。もっと、奥まで……あなたの熱で、わたしを……」
抱き合ったまま、二人の体温がゆっくりと混ざり合っていく。
スフィアの指先が、僕の胸元にそっと触れる。氷のように冷たかったその手が……少し、温かい。
「……これが、“人の体温”……温かい」
彼女は静かに呟き、震える指で僕の肌をなぞる。滑らかな手のひらから、たしかに微かな熱が返ってくる。
氷の檻の奥で長く閉ざされていた乙女の身体が、ゆっくりと、けれど確実に目覚めていく。
「もっと……触れても、いい……?」
その声は、雪解け水のように澄んでいて、それでいて切実だった。
僕は頷き、そっと彼女の腰に手を回す。
驚くほど細く、柔らかい。
抱き寄せると、スフィアの身体から、白い吐息がふわりと立ち上った。
「……あっ……ごめんなさい、いま、あなたの熱が……奥まできて……」
頬がほんのりと赤く染まっていく。氷の種族にはあり得ないはずの“火照り”が、確かに彼女の中に生まれていた。
布の下の肌はすでに薄く汗ばんでいて、触れるたびにびくんと震える。
「こんな感覚……初めてなのに……なのに……どうして……?」
スフィアの手が、僕の下腹へと伸びてくる。恐る恐る、でも確かめるように撫でながら、顔を上げて僕を見つめる。
その瞳の奥で、氷と熱がせめぎ合っていた。
「あなたが欲しいの……この体の奥に、熱を注いで。氷の巫女なんて呼ばれた私を、ただの女にして……」
その願いは祈りのようで、命令のようでもあった。
僕は答えるように、そっと唇を重ねた。
冷たい氷が、徐々に溶けていく。
その下に隠れていた柔らかな心と身体が、僕を求めて、少しずつ開いていく。
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