寝たら次の日、犬になっていた件

謎の集団

「誰だ……？？」
俺が疑問に思っていると、モフモフした犬が喋りかけてきた。
「ここは私たちの場所。勝手に住まないで」
どうやら、ここはコイツらの住処だったらしい。

「でも、そんなの知らねえよ……」
と俺は言い返したが、他の野良犬達が吠える。
「良いから早くどっか行け！」
「そうだ！勝手に住みつかれては困る！」
俺は圧に負け、別の場所を探す事にした。

「それにしても、もう誰かいたとはな……」
俺は街を歩いている時に呟いた。
せっかく良い所を見つけたというのに、またどっか探さなきゃいけないと思うとめんどくさくて仕方がない。

　俺は一旦家に帰る事にした。
人間の時に住んでいた家に。

　音を立てない様に家の中に入ると、お母さんはもう寝ていた。
いつもだったら俺ももう寝てる時間だからな。
いつもだったら《・・・・・・・・》。

　今、夜中の1時だけど、起きてる動物ってどのくらいいるんだろうな。
俺も流石に眠くなってきたから、今日は寝る事にした。


（……この生活、いつまで続くんだろう）

俺はこの時、少しだけ不安になってきていた。