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勉強のメリット
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その日の昼、俺は少し勉強の事について触れた。
さっきのロボランの推理力とか、結構役立ちそうで羨ましかったからだ。
―勉強を嫌う俺は、それに悔しく思う気持ちがあった。
自己紹介した時も、みんな勉強好きなんだとか言ってたし。
どうしたら好きになれるんだ。
「なあ、リンー」
「何」
「勉強のどこがいいんだよー」
まず、俺はリンに話した。
こんな時なら普通ロボランに一直線だが、俺は彼女にした。
なぜなら、自己紹介の時、
『かなり優秀な犬よ』
とか自慢してたからだ。
自分で言う言葉じゃねぇだろ。
「賢くなれる。未来に役立つ。それだけよ」
そんな事、一年生でも分かる。
でも、本当に未来に役立つんか。
例えば一億枚の色紙があって、それを八百六十人が貰うみたいな光景あるん?
「リンはよく分からん。次ダラル」
俺の余計な一言を本人は逃さなかった。
「は?もう一回言って」
「言わなーい」
俺は怒り気味のリンを無視し、ダラルの元に向かった。
「ダラル、勉強のどこがいいか教えてくれ」
「先生に特別扱いされる、先生に褒められる」
「自分が得するだけじゃねえか」
勉強嫌いな俺でもそれは分かる。
それは別の生徒からしたら嫌なだけだ。
「ダラルもよく分からん。後はロボラン」
「?」
運良くダラルには聞こえていないようだった。
俺は一番頼りになるロボランに走った。
「なあ勉強のいいところはー?」
「楽になれる事だな」
俺はその返答に、ちょっと驚いた。
「どういう事だ?」
「今のうちに頑張って勉強したら、後が楽になるって事。逆に今楽したら後でめんどい事になるよ」
「……そっか……」
俺はロボランの話を聞いて反省したと思う。
今の俺は宿題も勉強も全部サボって楽ばっかしてるけど、他の奴らは全員頑張ってやってるんだ――。
俺は、今の自分が恥ずかしくなってきた。
さっきのロボランの推理力とか、結構役立ちそうで羨ましかったからだ。
―勉強を嫌う俺は、それに悔しく思う気持ちがあった。
自己紹介した時も、みんな勉強好きなんだとか言ってたし。
どうしたら好きになれるんだ。
「なあ、リンー」
「何」
「勉強のどこがいいんだよー」
まず、俺はリンに話した。
こんな時なら普通ロボランに一直線だが、俺は彼女にした。
なぜなら、自己紹介の時、
『かなり優秀な犬よ』
とか自慢してたからだ。
自分で言う言葉じゃねぇだろ。
「賢くなれる。未来に役立つ。それだけよ」
そんな事、一年生でも分かる。
でも、本当に未来に役立つんか。
例えば一億枚の色紙があって、それを八百六十人が貰うみたいな光景あるん?
「リンはよく分からん。次ダラル」
俺の余計な一言を本人は逃さなかった。
「は?もう一回言って」
「言わなーい」
俺は怒り気味のリンを無視し、ダラルの元に向かった。
「ダラル、勉強のどこがいいか教えてくれ」
「先生に特別扱いされる、先生に褒められる」
「自分が得するだけじゃねえか」
勉強嫌いな俺でもそれは分かる。
それは別の生徒からしたら嫌なだけだ。
「ダラルもよく分からん。後はロボラン」
「?」
運良くダラルには聞こえていないようだった。
俺は一番頼りになるロボランに走った。
「なあ勉強のいいところはー?」
「楽になれる事だな」
俺はその返答に、ちょっと驚いた。
「どういう事だ?」
「今のうちに頑張って勉強したら、後が楽になるって事。逆に今楽したら後でめんどい事になるよ」
「……そっか……」
俺はロボランの話を聞いて反省したと思う。
今の俺は宿題も勉強も全部サボって楽ばっかしてるけど、他の奴らは全員頑張ってやってるんだ――。
俺は、今の自分が恥ずかしくなってきた。
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