5年A組の三学期。

文字の大きさ
14 / 22

13 一月の誕生日会

しおりを挟む
ある日の六限目に、一月の誕生日会をすることになった。
誕生日会実行委員の美咲、乙音おとね、ゆいが前に立つ。
「誕生日会を始めましょう」
「はーじーめーまーしょー」
始めを告げる挨拶をした。そろそろこの言い方もやめないといけない。
美咲が代表して言った。
「まず最初に誕生日の歌を歌いましょう!」
「ハッピバースデーテューユーハッピバースデーテューユーー」
みんなは拍手しながら歌を歌う。
だがきはちだけ歌いながら華麗なダンスを披露していた。
「ハッピバースデーテューユーーー」
最後に大きな拍手がクラスを包んだ。
その後も美咲達は会を進めた。
「えーこれから遊びに入っていくんですけど、二つ約束があります」
約束はこのクラスに必須ひっすだ。
なければ勝手にされ、クラスは崩壊してしまうだろう。
「一つ目は、楽しくするために心配りをすることです。二つ目は余計なことはしないことです。守っていなければ誕生日会はやめます」
今忠告はされた。前の豆まきのケースもあったので、流石に二回目はないと信じる。
次の瞬間、前にりおが出てきて黒板にダミーを書いた。
「ダミーじゃん!!」
自然と言葉を零す。ざわつく中、美咲の口から第一ゲームの内容が発された。
「第一ゲームはダミー絵描き対決です。紙を配るのでそこに書きます。先生が提出箱を作ってくれるらしいので、タブレットで撮って提出してください」
ダミーとは、りおが作ったオリジナルキャラクターのことだ。
みんなに紙が配られた。
私たちは鉛筆を取り出し、紙にダミーを描いていく。
私は書き終えるとタブレットを持ってきて、写真に撮った。
提出箱に写真を送ると、絵の共有がされていたので、みんなのダミーを見ていった。
その時、きはちの絵が目に入った。
かなり全体が凝縮ぎょうしゅくされていて、思わず笑ってしまった。
その時下に「二分の一」と表示されているのを見て、二枚目の絵も見てみた。
……二枚目の絵は、ロボットの方のダミーの絵だった。
しかも絵は手書きではなく、ネットで拾ってきた写真だった。
これは初めてのことではない。別のキャラクターの絵描き対決でも、ネットでふざけた写真を送っていた。
勿論きはちは失格となった。
咲希先生に「タブレットの使い方間違ってるから暫く使わないで」と注意されていた。
そうして第一ゲームは幕を閉じた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

不思議な夏休み

廣瀬純七
青春
夏休みの初日に体が入れ替わった四人の高校生の男女が経験した不思議な話

秘められたサイズへの渇望

到冠
大衆娯楽
大きな胸であることを隠してる少女たちが、自分の真のサイズを開放して比べあうお話です。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...