3 / 9
第3話
しおりを挟む
俺と森山は学校のやつらが校庭に戻ってくる前に校庭から抜け出した。旅をするとなると、お金が必要だ。父や母には申し訳ないが、いくらかお金を持って行かせてもらうとしよう。
「一体どこに向かうんだい」
「とりあえずこの街から出よう。話はそれからだ」
「わかった」
バスに乗り、出来るだけ遠いところで降りることにしよう。まずは日本から探して行くか。
—ドリームランド
「ドリー様。日本に送った者の一人の通信が切れてしまいました。おそらく、能力者にやられたのではないかと」
「なるほど。では、日本にさらに人を送るとしましょう。私の使いを倒した者を放ってはおけませんからね」
「大至急。派遣いたします」
「やはり、この私の邪魔をしようとするものが現れたか。早く潰しておかねば」
—日本
「結構遠くまで来たけど、どうやって夢の楽園を探すんだ」
「これは俺の推測だが、また能力者がやってくるはずだ。そいつらから情報を手に入れる」
「僕の能力で未来を見てみようか」
「やめとけ。多用できる能力じゃないしな」
森山の能力が必要となる場面はいずれやってくる。その時に使えないなんてことになったら元も子もない。今は抑えておいてもらおう。
「それで君は能力のこと何かわかった」
「俺の意思で自由に動かせる。そこそこの防御力や攻撃力はある。計測はしてないが、二、三十メートルくらいは伸びる。こんなもんだな」
「デメリットは見つからないんだね」
「今はな」
しばらく歩いていたが、襲ってくるものはいない。次々と襲ってこられても敵わないが、襲われなければ情報を入れる手段がない。あまり見せびらかすのは好きじゃないが、こうしておくか。
「いきなり能力を使ってどうしたの」
「敵をおびき出すんだ。この植物に反応したやつは能力者の可能性が高いからな」
「そんな使い方があるんだ」
敵に能力を見せるという点でかなり捨て身の作戦とも言えるが、おびき出せるなら本望だ。
「気づいた。さっきすれ違った人、めっちゃくちゃ君の腕を見てたよ」
「そうか、なら注意してくれ。いつ襲ってくるかわからん」
あのメガネをかけたスーツの男か、能力者なら早めにその能力を知りたいところだが。迂闊にこちらから動くわけにもいかない。どちらが先に仕掛けるか、これによって戦況もかなり変わる。
「すまんが、未来を見てもらえるか。少し先のことだけでいいから」
「わかった」
「一体どこに向かうんだい」
「とりあえずこの街から出よう。話はそれからだ」
「わかった」
バスに乗り、出来るだけ遠いところで降りることにしよう。まずは日本から探して行くか。
—ドリームランド
「ドリー様。日本に送った者の一人の通信が切れてしまいました。おそらく、能力者にやられたのではないかと」
「なるほど。では、日本にさらに人を送るとしましょう。私の使いを倒した者を放ってはおけませんからね」
「大至急。派遣いたします」
「やはり、この私の邪魔をしようとするものが現れたか。早く潰しておかねば」
—日本
「結構遠くまで来たけど、どうやって夢の楽園を探すんだ」
「これは俺の推測だが、また能力者がやってくるはずだ。そいつらから情報を手に入れる」
「僕の能力で未来を見てみようか」
「やめとけ。多用できる能力じゃないしな」
森山の能力が必要となる場面はいずれやってくる。その時に使えないなんてことになったら元も子もない。今は抑えておいてもらおう。
「それで君は能力のこと何かわかった」
「俺の意思で自由に動かせる。そこそこの防御力や攻撃力はある。計測はしてないが、二、三十メートルくらいは伸びる。こんなもんだな」
「デメリットは見つからないんだね」
「今はな」
しばらく歩いていたが、襲ってくるものはいない。次々と襲ってこられても敵わないが、襲われなければ情報を入れる手段がない。あまり見せびらかすのは好きじゃないが、こうしておくか。
「いきなり能力を使ってどうしたの」
「敵をおびき出すんだ。この植物に反応したやつは能力者の可能性が高いからな」
「そんな使い方があるんだ」
敵に能力を見せるという点でかなり捨て身の作戦とも言えるが、おびき出せるなら本望だ。
「気づいた。さっきすれ違った人、めっちゃくちゃ君の腕を見てたよ」
「そうか、なら注意してくれ。いつ襲ってくるかわからん」
あのメガネをかけたスーツの男か、能力者なら早めにその能力を知りたいところだが。迂闊にこちらから動くわけにもいかない。どちらが先に仕掛けるか、これによって戦況もかなり変わる。
「すまんが、未来を見てもらえるか。少し先のことだけでいいから」
「わかった」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私たちの離婚幸福論
桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる