名無しの最強異世界性活

司真 緋水銀

文字の大きさ
32 / 72
第一章 名無しさんの最強異世界冒険録

第三十話 斯くて世界は動き出す

しおりを挟む
「みんなぁ!早く入口に集まって!」

こころはエレの話を聞いて佰仟と共に町に残り、アールステッドにて火山の爆発前から住民の避難誘導を続けていた。

「もう!私一人じゃ無理だよ~!」
「「「「「一人ではない」」」」ヌッ

そこには十人に分身した佰仟がいた。

「うわぁっ!?きもちわるっ!」
「やかましいぞ、既に九百人の俺が散り散りに避難をさせている。この一帯を済ませるぞ」
「便利だね~わかった!」

--------------

「森がっ…!」

エルフの閃光騎士は悲壮な面持ちで森を見つめる。
既に森は溶岩に包まれ燃え盛っていた。

「だめっ!お姉ちゃん!間に合わない!走って!」
「くっ…!」
「みんな!乗るにゃん!」

シュルルルルルルルルルルルルルルル……

そこには知覚できる緑色の風の渦を巻いた舟があった。

「な、何でありますか…これは」
「いいから乗るの!」

五人は風の舟に乗り込む。

「行くにゃよ!」

ビュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッッ!!!

舟は風を発し町の方角へ向かい飛ぶ。

「……摩可不思議であります」
「そうかにゃ?何かは教えないよ」

俺達はここに来る時にすでに体験していた。
エレ、彼女の名前は『エレメント』
四大元素『地水火風』を自在に操れるらしい。

風の舟は猛スピードで飛ぶ。
しかし、溶岩と巨人はすぐ後方に迫っていた。

「このままじゃ町が…っ!」
「しかし山から町までは20kmはある、溶岩や土石流はそこまでは…!」
「それを届かせるための名を持つ巨人なんだにゃ!」

実際に溶岩は勢いを衰えさせず更に速度を増していた。
流れくる溶岩の前にはそれを率いるように六目の巨人が迫ってくる。

「なら、あの巨人を何とかするしかない」
「でもすぐ後ろには溶岩が迫ってる!まともに戦えないわよ!」
「私が何とかする、アイ、エレ、援護を頼む!」
「お姉ちゃん!でもっ!」
「閃光の力を持つ私しか溶岩に呑まれず戦える者はいない!」

ザッ

「俺がやる」

俺は前へ出る、戦いを終えたばかりのリーフに更に負担はかけられない。

「旦那様、しかし…」
「見ただろ?俺はリーフより速く動ける」
「そうだが…でも」
「それでも心配ならリーフ、能力を貸してくれ」

俺はリーフの肩を掴み見つめる。

「だ、旦那様何を…んむっ?」

俺はリーフにキスをした。

「この非常時に何をやってるにゃ!?」
「あ…二人には説明してなかったね…」

New skill
【リーフレインの力(閃)(光)(葉)(雨)】

「これで光の速度で動けるようになるのか」

そして光に更に自身の敏捷値を目一杯上げ、乗せる。


「終わった」

「…えっ?」

「……」ぐらっ
ドスゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッ!!!
迫る巨人は倒れ、地面を揺らした。

「え!?あれっ!?ど、どうしたの!?」
「殴ってきたんだよ、腹に一発」
「う、動いたところすら見えなかったにゃ…」
「………」

口元に指を当て、リーフは顔を紅潮させていた、

「リーフ、ごめん。緊急だったからっていきなり…」
「こ、こんな事をされては…もうだ、旦那様しか見えなくなってしまうではないか……」ぽっ…

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ…


「……待って…止まってないよ…?」
「「「!?」」」

溶岩、遠くに土石流。
その勢いは衰えていなかった。

倒れた巨人はそのまま溶岩に呑み込まれる。

「な…何で!?」
「……考えられるとすれば、研究所が巨人に何かあった時を想定し別の何かを仕掛けているという可能性であります…」

それまで黙っていた敵の少女が口を開く。

「何かって何だにゃ!?」
「私は任務以外何も聞かされてないであります、実験計画の事は知っていましたがこんなにすぐ始めるとは思っていなかったであります」

心を読む、どうやら嘘はついていない。

「じゃ…じゃあどうするの!?もう町が見えるよ!?」

アイの言う通り、もう景色が町を捉えていた。
もうやるしかない。

「リーフ!この女の子は文字を刻んだ箇所を殺すんだよな!?」
「えっ?あっ、そうだが…」
「?」

きょとんとする少女。

シュウウウ……

せめてもの配慮で俺はナナの姿になる。
そうしないと…これからやる事はただの犯罪だ。

「ごめんっ!」

ちゅ

「!?」

俺は初めて会った少女にキスをした。

「にゃっ!?」
「エレも!ごめん!」

そしてエレの肩を掴み、エレにもキスをする。

ちゅ

「むみゅっ!?」

New skill
【殺(キララ)の力】
【エレメントの力(地)(水)(火)(風)】

ヒュッ

俺は光の速度で町へ向かう。

ズザアッッ!!

<門の外>

「「!?」」
突如現れた俺に驚くこころと佰仟。

「佰仟!!」

俺は佰仟の名を叫び走り寄る。
そして飛びつきキスをした。

「ナナさっ…ンッ!?」

ちゅっ

「いやぁぁぁ!?何してるんすかぁぁ!?」
こころが世界の終わりのような声をあげた。

ざわざわ…ざわざわ…
辺り一帯には町の住民が蠢いている。
周囲3kmほどは人で埋め尽くされていた。
それを分身した佰仟が警備員のように囲っている。

「ありがと!町の人はこれで全員!?」

見れば殆どの人は気絶していた。

「も、もちろんまだ全員ではない、門の内側にもいる。全員俺が円状に囲っているから大体はこの門の周辺には集まっているが…」
「殆どの人が言う事聞かなかったからこの人と全員気絶させて運んで来たんすよ!疲れました!」
「ありがと!下がってて!」
「火山はどうなっ………うそ…?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!

地平線を覆う溶岩と土石流の波が近づいてきた。

「旦那様!」

遅れてリーフ達も到着する。

「乙女のファーストキス奪っておいて何逃げてるにゃ!///」
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す…」ぶつぶつ…
「待って!話は全部後!」

俺はナナシに戻る。

New skill 
【一十佰仟の力(一)(十)(佰)(仟)】

そして千人に分身する。

【エレメント(土)】

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

住民達の周りを千人の俺が土でドーム状に囲う。

(成程…キスしかしていない相手の能力は単発…他の能力と組み合わせて使う事はできないのか)

----------------------------

<土壁内部>

ザワザワ! キャーキャー!

「な、何が起こってるの!?」
「皆落ち着け!パニックになるな!」

リーフが呼び掛けパニックになりかけている住民達を落ち着かせる。

「ナナシ……ッ」

----------------------------

【エレメント(風)】

【リーフレイン(雨)】

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

【アイスメリア(氷)】

ピキッ ピキピキピキピキピキピキピキピキッッ!!!

俺は溶岩に向け、数々の能力を使う。
少しずつ勢いはおさまってきた、しかしまだ住民全員分はカバーできていない。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオッッ!!!

もう目前にまで迫っている!

くそっ!間に合わない!

「っ!」ヒュッ!
「っ!!」ガガガガガッッ!!!

音がした方を見るといつの間にか土壁ドーム天井に人一人分の穴があけられ
そこから殺という少女と一緒に風に乗ったエレが空中に飛び出した。

少女はリーフの剣をもち流れ来る溶岩へ特大の文字を何度も刻む。

『殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺』!!!

刻まれ文字の通り穴を開けた溶岩はその機能を殺され、灰になった。

【シャイニングアイス!】

天から光が差し無数の氷が溶岩へ降り注ぐ。
これはアイスメリアの能力だ!
いつの間にかドーム状の土壁の上にアイスメリアもいた。

「くっ…う!まだまだ!」
「周囲の水!力を貸してにゃ!」

ザバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

街から全ての水が集まり、大津波の如く溶岩を襲う!

「勘違いするなであります!ナナシ!貴様は私がいつか殺してやるであります!!ここで死なせるわけにはいかないだけであります!」
「一人でやろうとしないでよ!アタシ達もいるでしょ!」

そうだ!
皆がいる!
これで住民達の範囲はカバーできた。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオッッ!!!


「「「止まれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!」」」




--------------

---------

-----

----

---------

--------------




………

………

………


カッ カッ カッ

不思議な空間に響く足音。
その空間には無数に扉が存在し、侵入した者を迷わせる。
しかし足音の主は無数の扉に目もくれず、最奥にある一つの部屋を目指しその扉を叩いた。

コンコン……
「失礼致します」
「……首尾はどうだった?」

部屋には椅子に座る男が一人。

「人為的な噴火は成功しました。町二つが消滅し、住民等は全員呑み込まれ死亡したと思われます」
「…そうか」
「しかし、巨人に同名が刻めなかったため山の周辺以外は一方向しか溶岩を流せませんでした。まだまだ実験の余地はあります」
「エルフと数字遣いは?」
「死亡したと思われますが、既に似た能力者の勧誘には成功しています」
「……………ならばいいさ」
「本来の目的……例の少女は?」
「巨人達が続々と溶岩に呑まれ、巨人族最強の男もさすがに手が回らなかったのでしょう。手中におさめる事ができました」
「……ふふふ…遂に手に入ったか…他の命など取るに足らん…この少女を手に入れるための目眩ましに過ぎんからな」
「現在『中央研究所』にて準備をしています。しかし、他にも最も危惧すべき者の存在があります。溶岩に呑まれても…死んだかどうかわからない……わたくしから見ても必ず研究所最大の障害になるであろう男が現れました」

「……名前は?」

「………『名無し』と言います………所長」

----------

--------------



「……名無し…?」

その男はさほど興味もなさそうにその名を呟く。

「ええ、地方の大会ですが圧倒的な力を見せ…事もあろうに貴方様に宣戦布告をしたらしいですわ」
「ほぅ?そんな者久しく見ておらんな」
「どうされます?アタクシめが直に殺して首を差し出しましょうかですわ?」

「……そうだな、それも良し。面白そうなやつだったら連れてこい」
「了解ですわ、では行ってまいりますわ」

ギィィィィ……バタン

「名無し…名の無い男か……面白そうだ」

少し興味が湧いたのか男は少し笑った。
その男は………「全能」と呼ばれている。

--------

-----------

--------------


………

…………さま

誰かが呼ぶ声が聞こえる…

………………さまっ。


似たようなシーンを最近体験したような…
まさか、女神か?
そういえば女神は大丈夫か?
まぁ神だから溶岩に呑み込まれるなんて事にはならないだろうけど…

………ナシさまっ!しさま!さまぁ!ナナシ!さん!ぱいっ!

何だか随分沢山声が聞こえるような……

「起きてくださいっ!ナナシさまっ!」

--------------

「………」

俺はいつの間にか土壁のドームの中に落ち、眠っていたらしい。
さすがに能力を連発しすぎたのか、体力値の限界を越えたようで気を失ったのか。
最近そういえばあまり眠っていなかったな…

「ナナシぃっ!」

アイが泣きながら俺に抱きついていた。

「無茶しないでってばぁ!死んだかと思ったわよ!」グスッ

周りには皆もいた、住民達も。
良かった、皆無事だった。

「ずるいっす!私殆ど何もしてないからここは私の番じゃないっすかねぇ?」

こころがそう主張する。

「誰だ貴様は。妹以外に私の旦那様に触れるのは許さんぞ」

リーフが初めて会ったこころを牽制した。

「私もキスされたから参戦していいのかにゃ?」

エレが空気を読まずとぼけてみせた。

「私もされたであります、いつか私が殺すのでもう私の物であります」

殺と呼ばれているらしい少女が会話に加わる。

「俺が貴様を殺してやろうか?この人はいずれ女になるんだ」

佰仟が端から聞くと危険な事を言った。

ギャーギャーギャー!

「ま、町は!?町はどうなったんだ!?」

未だ土壁の中にいた住民達は外の様子が気になったようだ。
俺もアイ達に聞いた。

「そうだ、町は!?」

「…………」
「……ダメだった、もう溶岩はおさまったから土壁を解いても大丈夫よ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

俺は急ぎ土壁を解き、風の力で空に浮かび上空から町を見下ろす。

そこには何も無かった。
住民が残っていた土壁に囲われた部分
門から円状におおよそ半径1.5kmの建物は無事ではあったが
そこ以外何も無かった。
真っ黒な土石流と丸い地平線、それだけだった。
闘技場も宿も家も噴水も広場も…
何一つ残っていなかった。

「ま……まちが……」

住民達は嘆き崩れる、泣き出す、絶望にうちひしがれる。

「………」スタっ
「一応みんなで火災はおさめたんだけど…もう…」
「…」

守れなかった、住民を守るだけで精一杯だった。

「………」

誰も言葉が見つからない、かけれない。

「何を悲しんでおられるのですかっ!!」

遠くの方からなのにやたら響く声が聞こえた。
聞いた事のある声だった。
見ると最初に泊まろうとした宿の女将っぽい人が住民達の視線を集め
叫んでいた。

「人は皆無事だったのでしょう!?だったら悲しむのは後にしなさい!!その前にたくさんやる事があるでしょう!!泣くのは全部終わってからです!!大切な思い出もあったのでしょう!!私だってそうです!だけど、これからも私達は生きていかなければなりません!!誰かのために!自分のために!その人の事を思いなさい!だったら思い出に固執している暇はありません!生きるのです!今から!」

「さぁ、立ちなさい!!そしてまずは私達のために命を張ってくれた方々に感謝するのが先でしょう!今からも生きれるのですから!!」


………

………


その叫びを受け止め、現状を再認識した町の住民達は少しずつではあるが顔が活気づいてくる。

そしてどこからかわからないが声があがりはじめる。

〈……ナナシ…さま…〉

〈ナナシ…さま、ナナシさま〉

〈ありがとうございます、助かりました。命の恩人です…〉

〈ナナシさま!ナナシさまぁっ!〉

〈うおおおおおおおおおおおおっ!助かったぞぉぉぉ!〉

〈〈〈ナナシさまっ!ナナシさまっ!ナナシさまぁっ!ナナシさまっ!〉〉〉

まだ落ち込んでいる人も多い
しかし、人々に活気が戻った。

〈〈〈うおおおおおおおおお!ナナシっナナシッッ!!!〉〉〉

恥ずかしいからやめてほしいけど。
徐々にその声は俺以外にも向けられる。

〈〈うおおお!美人エルフ姉妹さぁぁん!結婚してくれぇぇ!〉〉

「はぁっ!?も、もう相手いるからっ!」
「私もだ」

〈〈キャアアアアアアアア!佰仟さまぁっ!結婚してぇ!〉〉

「断る、もう心に決めた人がいる」

〈〈こっちの子たちも全員可愛いぞ!うおおお!〉〉

「ねぇ、キミ、今更だけどキャラ被ってないかにゃ?」
「最初に私がそう言いましたよね?」

「被っているであります」
「あんたに関しては仲間になるの早すぎにゃいかにゃ?」

「はは…」
俺も少しずつ、微笑む。

「さあ!これから大忙しですよ!怪我人もいないみたいですし町の復興準備にとりかかりますよ!」

女将っぽい人は再び住民を鼓舞する。

皆無事で良かった。
この町はきっともう大丈夫だろう。

「それで?これからどうするの?」

アイが俺に話しかける。

「町の復興に協力しないと」
「馬鹿言ってるんじゃありません!!町の事は自分達で何とかできます!!貴方達は冒険者でしょう!!早く旅立ちなさい!!そしてこんな事をしでかした人達にケジメをつけさせるのです!!」
「は…はい」

何だかんだいって、この女将さんには世話になりっぱなしだなぁ。
町の復興のため、大会の賞金を置いていこうかと思ったけどこの女将はきっと受け取らないだろう。
黙って置いていこうかな…

「それで?どこへ向かう?」

リーフがこれからの事を俺に問う。

「研究所っていいたいところだけど表向きは普通の研究所らしいし今回の事も証拠は一切消えちゃったからな…」
「なら、悪事の証拠探しの旅をするにゃ!尻尾を掴んでやるんだよ!」
「うん、さすがにもう許せないからね」

まずは研究所の問題…そして。

「そして……全能。そいつにも会ってみたい」
「……正気か?」

それが何を意味するかわかったリーフは驚きを隠せないようだ。

「あぁ、約束したから。まぁいきなり殴り込みにいくわけじゃないから安心してくれ」
「……せんぱい…」
「ならば港に向かわねば、大陸を渡らなければならないな。一番近い港はシー・クレットという港町だ」

傭兵であり地理に詳しいであろう佰仟が会話に加わる。

心強いな。皆がいてくれると。
だが、改めて皆に聞かなければならない。

「皆、俺はこれから研究所の悪意と大能力者と呼ばれる皇帝と戦う事になる。皆強いのは知っているし、一緒に来てくれると凄く嬉しい…けど、今日以上に何が起こるかわからない。今日だって一つ間違えたら死んでいたかもしれない。それでも…ついてきてくれるか?」

「当然であります」

「「「何であんたが一番先に答えるんだ!?」」」

真っ先に答えた殺に全員から突っ込みが飛んできた。

「聞くまでもないでしょ!元々アタシと二人旅だったんだから!」
「無論だ」
「にゃ!キスのお返ししてもらうよぅ!」
「俺がいつか貴方を女にしてみせる」
「せんぱい!またえっちしましょう!」

「貴方!彼女さんがありながら別の女の子にも手を出されたのですか!?」
何故か女将っぽい人も加わった。

ギャーギャー!

「まとまらないな…」

ナナシ!ナナシさん!旦那様!せんぱいっ!

「ま、いいか」

こうして、壮大な冒険が始まる。
きっとこれからも色々あるんだろう、でも大丈夫だ。
ここには、俺の名を呼んでくれる人達がいる。
それだけで何でもできそうな自信が湧いてくる。

「じゃあ、行こう!」


~第1章『名無しさんの最強異世界冒険録』完~






















しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

処理中です...