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第一章 名無しさんの最強異世界冒険録
第一章エピローグ
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ドスン…ドスン… ドスン…ドスン…
「ひっ……うわああああっ!?きょ、巨人だぁぁぁっ!!」
「!?」
突如響き、揺れる地面。
住民達が騒ぎだしパニックになる。
視線達の先には確かに地平線からやってくる巨人の姿があった。
「まさかっ!?まだ六目が生きていたのか!?」チャキッ
いち早くリーフが剣を構えた。
ドスン……ドスン……
「いい感じで締まったと思ったのににゃ!」
ドスン……ドスン……
「仕方ない、旅立ちへの締めの戦いといこう」
エレと佰仟も戦闘に備えた。
ドスン……ドスン……
何か異様さを察知したのはこころ。
「……なんかよろよろじゃないっすか?……それに…あの巨人……悪い人じゃないよ…」
心と記憶を詠んだみたいだ。
俺達の知らない巨人だろうか。
俺も歩いてくる巨人の記憶を詠む。
パアアアアアアアッッ……
~~~~~~~
「あ……あれは………」
俺はまだ遠目で姿がはっきりしない巨人に駆け寄る。
アバターをナナに変更して。
タタタタッ……
「巨人さん!どうしたの!?何があったの?!」
「そ…その声は…ナナ殿……でござる……か……よかった……ですぞ……無事で……ありました……か…」
闘技大会の直前、広場に幼女と一緒だったおともだちの巨人だった。
巨人さんは酷い傷で、もう殆ど目も見えていないようだった。
ドスゥゥゥゥゥゥンッッ!!!
前のめりに倒れる巨人さん。
「待ってて!」
【氷の造花】!
ピキッッ!!!
ピキピキピキッッ!!!
…パリィィィィンッッ!!!
「……えっ?」
ピキピキッッ!!!
パリイィィィィンッッ!!!
「な…なんでっ!?」
何度やっても氷は砕かれ傷が回復できない。
「ナナシっ!どうしたのよ!?」
「アイ!急いで再生して!」
「え、う…うん。わかった!」
【氷の造花】
パリイィィィィンッッ!!!
「えっ!?何?何で!?」
どうやら能力自体が通用しないようだった。
「マ、マチレス!?何があったというのだ!?」
そこへリーフが駆けつける、マチレスとはどうやらこの巨人さんのようだった。
「……そ、その声…はリーフ殿……面目次第も……ないでごさる…ゾ……」
「お姉ちゃん、知り合いなの!?」
「……あぁ。マチレス、まさか……巨人ギルドは……」
「……壊滅…したで…ござる……全員…殺された…ですぞ…」
「まさか……きらきらは……」
「………奪われた、でござる……申し訳……っごふっ!」
ダンッッ!!!
「くそっ!!研究所の狙いはそれか!!」
きらきら?
あの幼い少女のことか!?
「……溶岩に気をとられ…油断した…ですゾ……」
もう巨人さんは息も絶え絶えだった。
「リーフ殿……頼みます……どうか……あの……少女を…助け……」
「…………」
そう言い遺して、マチレスと呼ばれる巨人がもう話す事はなかった。
「……」ギリッ
「ねぇ、お姉ちゃん……どういうことなの…?」
「……」
かなり長い間を置いて…リーフは口を開いた。
「…この話は他言無用だ、国家レベルの機密事項になる。マチレス…この男は巨人族では最強と呼ばれ隣町で巨人ギルド首長としてある少女を匿っていた、その辺りの事情話は割愛するが……保護されたその少女はあまりにも桁外れな能力を持っていたためこの国に隠匿されたのだ、良識あるこの国の国家元首によりな。少女の名が世界に知れ渡れば奪い合いの戦争になりかねん、その名も、命名方法もな」
…命名方法?
「この情報は限られた者しか知らん。研究所は…一体どこから情報を手にいれたのか…」
「……それが、あの少女…きらきらだっていうの?」
「………旦那様は心が読めるのだったな、隠しても仕方あるまい、あのこころとか言う女にも口止めを頼む」
「少女きらきら」
「『願いが叶う』そう書いて」
「『願叶(きらきら)』」
「その少女は願っただけでありとあらゆる願いを叶える事ができるのだ」
……TO BE CONTINUE
「ひっ……うわああああっ!?きょ、巨人だぁぁぁっ!!」
「!?」
突如響き、揺れる地面。
住民達が騒ぎだしパニックになる。
視線達の先には確かに地平線からやってくる巨人の姿があった。
「まさかっ!?まだ六目が生きていたのか!?」チャキッ
いち早くリーフが剣を構えた。
ドスン……ドスン……
「いい感じで締まったと思ったのににゃ!」
ドスン……ドスン……
「仕方ない、旅立ちへの締めの戦いといこう」
エレと佰仟も戦闘に備えた。
ドスン……ドスン……
何か異様さを察知したのはこころ。
「……なんかよろよろじゃないっすか?……それに…あの巨人……悪い人じゃないよ…」
心と記憶を詠んだみたいだ。
俺達の知らない巨人だろうか。
俺も歩いてくる巨人の記憶を詠む。
パアアアアアアアッッ……
~~~~~~~
「あ……あれは………」
俺はまだ遠目で姿がはっきりしない巨人に駆け寄る。
アバターをナナに変更して。
タタタタッ……
「巨人さん!どうしたの!?何があったの?!」
「そ…その声は…ナナ殿……でござる……か……よかった……ですぞ……無事で……ありました……か…」
闘技大会の直前、広場に幼女と一緒だったおともだちの巨人だった。
巨人さんは酷い傷で、もう殆ど目も見えていないようだった。
ドスゥゥゥゥゥゥンッッ!!!
前のめりに倒れる巨人さん。
「待ってて!」
【氷の造花】!
ピキッッ!!!
ピキピキピキッッ!!!
…パリィィィィンッッ!!!
「……えっ?」
ピキピキッッ!!!
パリイィィィィンッッ!!!
「な…なんでっ!?」
何度やっても氷は砕かれ傷が回復できない。
「ナナシっ!どうしたのよ!?」
「アイ!急いで再生して!」
「え、う…うん。わかった!」
【氷の造花】
パリイィィィィンッッ!!!
「えっ!?何?何で!?」
どうやら能力自体が通用しないようだった。
「マ、マチレス!?何があったというのだ!?」
そこへリーフが駆けつける、マチレスとはどうやらこの巨人さんのようだった。
「……そ、その声…はリーフ殿……面目次第も……ないでごさる…ゾ……」
「お姉ちゃん、知り合いなの!?」
「……あぁ。マチレス、まさか……巨人ギルドは……」
「……壊滅…したで…ござる……全員…殺された…ですぞ…」
「まさか……きらきらは……」
「………奪われた、でござる……申し訳……っごふっ!」
ダンッッ!!!
「くそっ!!研究所の狙いはそれか!!」
きらきら?
あの幼い少女のことか!?
「……溶岩に気をとられ…油断した…ですゾ……」
もう巨人さんは息も絶え絶えだった。
「リーフ殿……頼みます……どうか……あの……少女を…助け……」
「…………」
そう言い遺して、マチレスと呼ばれる巨人がもう話す事はなかった。
「……」ギリッ
「ねぇ、お姉ちゃん……どういうことなの…?」
「……」
かなり長い間を置いて…リーフは口を開いた。
「…この話は他言無用だ、国家レベルの機密事項になる。マチレス…この男は巨人族では最強と呼ばれ隣町で巨人ギルド首長としてある少女を匿っていた、その辺りの事情話は割愛するが……保護されたその少女はあまりにも桁外れな能力を持っていたためこの国に隠匿されたのだ、良識あるこの国の国家元首によりな。少女の名が世界に知れ渡れば奪い合いの戦争になりかねん、その名も、命名方法もな」
…命名方法?
「この情報は限られた者しか知らん。研究所は…一体どこから情報を手にいれたのか…」
「……それが、あの少女…きらきらだっていうの?」
「………旦那様は心が読めるのだったな、隠しても仕方あるまい、あのこころとか言う女にも口止めを頼む」
「少女きらきら」
「『願いが叶う』そう書いて」
「『願叶(きらきら)』」
「その少女は願っただけでありとあらゆる願いを叶える事ができるのだ」
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