名無しの最強異世界性活

司真 緋水銀

文字の大きさ
33 / 72
第一章 名無しさんの最強異世界冒険録

第一章エピローグ

しおりを挟む
ドスン…ドスン… ドスン…ドスン…

「ひっ……うわああああっ!?きょ、巨人だぁぁぁっ!!」
「!?」

突如響き、揺れる地面。

住民達が騒ぎだしパニックになる。
視線達の先には確かに地平線からやってくる巨人の姿があった。

「まさかっ!?まだ六目が生きていたのか!?」チャキッ
いち早くリーフが剣を構えた。

ドスン……ドスン……

「いい感じで締まったと思ったのににゃ!」

ドスン……ドスン……

「仕方ない、旅立ちへの締めの戦いといこう」

エレと佰仟も戦闘に備えた。

ドスン……ドスン……

何か異様さを察知したのはこころ。

「……なんかよろよろじゃないっすか?……それに…あの巨人……悪い人じゃないよ…」

心と記憶を詠んだみたいだ。
俺達の知らない巨人だろうか。
俺も歩いてくる巨人の記憶を詠む。

パアアアアアアアッッ……

~~~~~~~

「あ……あれは………」

俺はまだ遠目で姿がはっきりしない巨人に駆け寄る。
アバターをナナに変更して。

タタタタッ……

「巨人さん!どうしたの!?何があったの?!」
「そ…その声は…ナナ殿……でござる……か……よかった……ですぞ……無事で……ありました……か…」

闘技大会の直前、広場に幼女と一緒だったおともだちの巨人だった。
巨人さんは酷い傷で、もう殆ど目も見えていないようだった。

ドスゥゥゥゥゥゥンッッ!!!

前のめりに倒れる巨人さん。

「待ってて!」

【氷の造花】!

ピキッッ!!!
ピキピキピキッッ!!!

…パリィィィィンッッ!!!

「……えっ?」

ピキピキッッ!!!

パリイィィィィンッッ!!!

「な…なんでっ!?」

何度やっても氷は砕かれ傷が回復できない。

「ナナシっ!どうしたのよ!?」
「アイ!急いで再生して!」
「え、う…うん。わかった!」

【氷の造花】

パリイィィィィンッッ!!!

「えっ!?何?何で!?」

どうやら能力自体が通用しないようだった。

「マ、マチレス!?何があったというのだ!?」

そこへリーフが駆けつける、マチレスとはどうやらこの巨人さんのようだった。

「……そ、その声…はリーフ殿……面目次第も……ないでごさる…ゾ……」
「お姉ちゃん、知り合いなの!?」
「……あぁ。マチレス、まさか……巨人ギルドは……」

「……壊滅…したで…ござる……全員…殺された…ですぞ…」
「まさか……きらきらは……」
「………奪われた、でござる……申し訳……っごふっ!」

ダンッッ!!!

「くそっ!!研究所の狙いはそれか!!」

きらきら?
あの幼い少女のことか!?

「……溶岩に気をとられ…油断した…ですゾ……」

もう巨人さんは息も絶え絶えだった。

「リーフ殿……頼みます……どうか……あの……少女を…助け……」

「…………」

そう言い遺して、マチレスと呼ばれる巨人がもう話す事はなかった。

「……」ギリッ
「ねぇ、お姉ちゃん……どういうことなの…?」
「……」

かなり長い間を置いて…リーフは口を開いた。

「…この話は他言無用だ、国家レベルの機密事項になる。マチレス…この男は巨人族では最強と呼ばれ隣町で巨人ギルド首長としてある少女を匿っていた、その辺りの事情話は割愛するが……保護されたその少女はあまりにも桁外れな能力を持っていたためこの国に隠匿されたのだ、良識あるこの国の国家元首によりな。少女の名が世界に知れ渡れば奪い合いの戦争になりかねん、その名も、命名方法もな」

…命名方法?

「この情報は限られた者しか知らん。研究所は…一体どこから情報を手にいれたのか…」
「……それが、あの少女…きらきらだっていうの?」
「………旦那様は心が読めるのだったな、隠しても仕方あるまい、あのこころとか言う女にも口止めを頼む」

「少女きらきら」
「『願いが叶う』そう書いて」
「『願叶(きらきら)』」

「その少女は願っただけでありとあらゆる願いを叶える事ができるのだ」



                      ……TO BE CONTINUE




しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

処理中です...