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「団長~、もう疲れたー。鉱石はこんなものでいいでしょ?」
ここはアルバート王国の北にある山脈地帯の鉱山。その奥地の洞で希少な鉱石採集に駆り出されていたソフィーが言った。彼女の歳は十四才、戦災孤児で放浪していた彼女を四年前武神が拾い、育てていた。そのうち術士としての類い稀なる才能を開花させ、本人の強い意思で武神兵団の見習いの団員になった。幼いながらも涼しげな蒼い瞳と、濃紺の色をした艶のある髪、端正で整った顔立ちは、紛れもなく美少女であった。
「・・・文句あんなら、来なきゃいいのに。」
彼女の横では十六歳のアキラがせっせとつるはしで鉱石を採取している。
「あ、何でそんなこと言うのー。バカアキラ。」
拗ねた口調でソフィーが言った。もう既に採石道具を下ろして一息つきながら、彼女は休憩モードのようだ。
「元々お前来る予定じゃなかったろ!どうしても付いてきたいっていうから嫌々付れてきたのに。」
「だってもう飽きたー。こんだけ採れば十分でしょ。」
彼女やアキラの後方には鉄製の籠一杯に色とりどりの鉱石が積めてある。
「まあ、確かにこんなもんかな。そろそろ昼飯食って、帰り支度すっか。」
それは、彼等よりも一回りも二回りも大きな籠に鉱石を山のように敷き詰めた大男が言った。
身長は二メートルをゆうに越している。鋼のような筋肉は隆起していて、筋骨粒々とはこの男の為の言葉のようである。綺麗に長い銀髪を後ろに一括りにしていて、どこぞの大軍の将軍のように厳つい髭を短めにこさえている。
その顔には歴戦の猛者を思わせる古傷がちらほら見える。彼の目は宝石のような美しい碧眼だが、猛禽類や虎や獅子のように獰猛な光を宿していた。しかしアキラとソフィーに話し掛ける彼の目は不思議とそういったものとは真逆の優しい印象を受ける。
彼は武神クーロン、このアルバート王国の守護神と呼ばれている男である。
「さー!めしめし!今日は何かな!」
武神のワクワクとした様子を見て(このおっさん・・がきか?)と思っているアキラだが、別にいつもの事なのでそこまでは気にならない。
「今日はサンドイッチ、二種類の味の。」
素っ気なく答えてアキラは、二人に弁当の包みを渡した。
「おおー!いいね!アタシお腹ペコペコだよ!朝早かったし!」
ソフィーもさっきまであった疲労感が吹き飛んだように元気になっていた。
「じゃあ入り口まで戻るぞ。近くに沢があったから、手だけでもちゃっと洗ってから食おうぜ!」
目をキラキラさせて武神は鉱山の洞の入り口まで飛ぶように駆けていった。そのまま帰ることになっているから山盛りの鉱石も当然担いでいったが、その重さを全く感じさせないような軽い足取りであった。
「あ!アタシも!」
「ちょっと待てお前の石は自分で持て。」
手ぶらで当然のように駆けて行こうとするソフィーを、アキラが襟を付かんで引き寄せた。
「ちぇ、先輩なんだから、持ってくれても良いじゃん。」
年相応の仕草で拗ねた物言いの彼女を、
「じゃ、置いていってもいいけどお前後で取りに来いよ。俺らは食ったら先帰るから。それかお前だけ手ぶらで帰って分け前なしのどちらかだ。」
厳しい口調でアキラが告げる。武神兵団は国に認められた栄誉ある珍しい傭兵団だが、依頼主は国からとは限らない。貴族や商人、教会等様々な依頼を可能な範囲で受ける。今回は民間の商人ギルドからである。その報酬は歩合制だ採集した物が多いほど報酬も上がる。そして「働かざる者食うべからず」は唯一の団の決まり事といっても良いものであった。
「いや、報酬無しはさすがにやばい。・・・しょうがない!持つわ。」
「お前、何偉そうに言ってんだ!さっさと担げ!」
ソフィーがやれやれという風に小癪なことを言ったので、アキラは彼には珍しく大きな声を出していた。
「おおーーい!!何やってんだー、はやくこーい!」
鉱洞入り口の方から武神の大きな声が反響してきた。
「さっさと行くぞ。」
「うん!あー、お腹減ったー!」
クールダウンしたアキラと、先程と同じ事を口に出すソフィー。二人は武神よりは少量ながらかなりの重量の鉱石を軽々と担いで入り口まで駆けて行った。
「うまーい!アタシこの果物の甘いのが好き!」
子供らしくはしゃぐソフィーが、林檎を蜂蜜漬けにしてパンに挟んだサンドイッチを絶賛している。ちなみに、バターの代わりに卵と牛乳の甘いクリームを林檎とパンの間にたっぷり塗ってある。
(ふっ、やっぱりまだガキだな。)
などと思ってアキラは自らが作ったサンドイッチに注がれる彼女の讚美を聞いていた。
この甘いサンドイッチはソフィーが好きそうだと思ってわざと入れてみた。云わば、彼女のためのサンドイッチと言ってもいい。
「俺はこの塩気の効いた燻製肉のが一番旨いな。アキラ、腕上げたな!」
口調は大人のそれだが、武神は今ソフィーと一緒にはしゃいで小躍りしている。
(このおっさんは、恥ずかしくないのか。)
心中でそう呟き、子供のようにはしゃぐオヤジをアキラは白い目で見た。
武神が褒めるサンドイッチは豚の燻製肉を使ったものである。薄くスライスしてやいた肉と、固めに焼いた目玉焼きと新鮮な青い葉野菜を挟んである。ソースは甘辛い味付けにして、パンと野菜と肉と卵を一緒に食べると、丁度よい味になる。これも武神が好きそうな味付けに持っていったアキラであった。彼は殺伐とした普段の戦場の中から離れて、仲間達のご飯を作るのはわりと好きであった。
「あ、でもこの甘いのも良いな!疲れた身体に染み込むぜー!」
「あ、このお肉のもうまー!団長、そっちの一個余ってるなら、ちょうだい!」
全員に二種類のサンドイッチを二個ずつ渡した。武神とソフィーは、お互いに最初に食べたのとは違う味の物を食べて、そちらも気に入ったようだ。
「あ、あほ!これは余ってるんじゃなくて、最後に食べる楽しみに取ってあるんじゃ!」
「なにー、けちだなー。子供に譲ってやろうという気持ちはないのー?」
我が儘を通そうとするソフィーだが、
「いや、駄目だ。これも教育だからな。この世間は厳しいものだと教えてやらねば。・・・・どうしても食いたかったら、アキラのを取れ。」
武神はそんな事を言い出した。
「お前ら、うるさい。さっさと食って引き揚げるぞ。」
アキラのいいかげんイライラしてきた声がして、一同は食事に集中した。
ここはアルバート王国の北にある山脈地帯の鉱山。その奥地の洞で希少な鉱石採集に駆り出されていたソフィーが言った。彼女の歳は十四才、戦災孤児で放浪していた彼女を四年前武神が拾い、育てていた。そのうち術士としての類い稀なる才能を開花させ、本人の強い意思で武神兵団の見習いの団員になった。幼いながらも涼しげな蒼い瞳と、濃紺の色をした艶のある髪、端正で整った顔立ちは、紛れもなく美少女であった。
「・・・文句あんなら、来なきゃいいのに。」
彼女の横では十六歳のアキラがせっせとつるはしで鉱石を採取している。
「あ、何でそんなこと言うのー。バカアキラ。」
拗ねた口調でソフィーが言った。もう既に採石道具を下ろして一息つきながら、彼女は休憩モードのようだ。
「元々お前来る予定じゃなかったろ!どうしても付いてきたいっていうから嫌々付れてきたのに。」
「だってもう飽きたー。こんだけ採れば十分でしょ。」
彼女やアキラの後方には鉄製の籠一杯に色とりどりの鉱石が積めてある。
「まあ、確かにこんなもんかな。そろそろ昼飯食って、帰り支度すっか。」
それは、彼等よりも一回りも二回りも大きな籠に鉱石を山のように敷き詰めた大男が言った。
身長は二メートルをゆうに越している。鋼のような筋肉は隆起していて、筋骨粒々とはこの男の為の言葉のようである。綺麗に長い銀髪を後ろに一括りにしていて、どこぞの大軍の将軍のように厳つい髭を短めにこさえている。
その顔には歴戦の猛者を思わせる古傷がちらほら見える。彼の目は宝石のような美しい碧眼だが、猛禽類や虎や獅子のように獰猛な光を宿していた。しかしアキラとソフィーに話し掛ける彼の目は不思議とそういったものとは真逆の優しい印象を受ける。
彼は武神クーロン、このアルバート王国の守護神と呼ばれている男である。
「さー!めしめし!今日は何かな!」
武神のワクワクとした様子を見て(このおっさん・・がきか?)と思っているアキラだが、別にいつもの事なのでそこまでは気にならない。
「今日はサンドイッチ、二種類の味の。」
素っ気なく答えてアキラは、二人に弁当の包みを渡した。
「おおー!いいね!アタシお腹ペコペコだよ!朝早かったし!」
ソフィーもさっきまであった疲労感が吹き飛んだように元気になっていた。
「じゃあ入り口まで戻るぞ。近くに沢があったから、手だけでもちゃっと洗ってから食おうぜ!」
目をキラキラさせて武神は鉱山の洞の入り口まで飛ぶように駆けていった。そのまま帰ることになっているから山盛りの鉱石も当然担いでいったが、その重さを全く感じさせないような軽い足取りであった。
「あ!アタシも!」
「ちょっと待てお前の石は自分で持て。」
手ぶらで当然のように駆けて行こうとするソフィーを、アキラが襟を付かんで引き寄せた。
「ちぇ、先輩なんだから、持ってくれても良いじゃん。」
年相応の仕草で拗ねた物言いの彼女を、
「じゃ、置いていってもいいけどお前後で取りに来いよ。俺らは食ったら先帰るから。それかお前だけ手ぶらで帰って分け前なしのどちらかだ。」
厳しい口調でアキラが告げる。武神兵団は国に認められた栄誉ある珍しい傭兵団だが、依頼主は国からとは限らない。貴族や商人、教会等様々な依頼を可能な範囲で受ける。今回は民間の商人ギルドからである。その報酬は歩合制だ採集した物が多いほど報酬も上がる。そして「働かざる者食うべからず」は唯一の団の決まり事といっても良いものであった。
「いや、報酬無しはさすがにやばい。・・・しょうがない!持つわ。」
「お前、何偉そうに言ってんだ!さっさと担げ!」
ソフィーがやれやれという風に小癪なことを言ったので、アキラは彼には珍しく大きな声を出していた。
「おおーーい!!何やってんだー、はやくこーい!」
鉱洞入り口の方から武神の大きな声が反響してきた。
「さっさと行くぞ。」
「うん!あー、お腹減ったー!」
クールダウンしたアキラと、先程と同じ事を口に出すソフィー。二人は武神よりは少量ながらかなりの重量の鉱石を軽々と担いで入り口まで駆けて行った。
「うまーい!アタシこの果物の甘いのが好き!」
子供らしくはしゃぐソフィーが、林檎を蜂蜜漬けにしてパンに挟んだサンドイッチを絶賛している。ちなみに、バターの代わりに卵と牛乳の甘いクリームを林檎とパンの間にたっぷり塗ってある。
(ふっ、やっぱりまだガキだな。)
などと思ってアキラは自らが作ったサンドイッチに注がれる彼女の讚美を聞いていた。
この甘いサンドイッチはソフィーが好きそうだと思ってわざと入れてみた。云わば、彼女のためのサンドイッチと言ってもいい。
「俺はこの塩気の効いた燻製肉のが一番旨いな。アキラ、腕上げたな!」
口調は大人のそれだが、武神は今ソフィーと一緒にはしゃいで小躍りしている。
(このおっさんは、恥ずかしくないのか。)
心中でそう呟き、子供のようにはしゃぐオヤジをアキラは白い目で見た。
武神が褒めるサンドイッチは豚の燻製肉を使ったものである。薄くスライスしてやいた肉と、固めに焼いた目玉焼きと新鮮な青い葉野菜を挟んである。ソースは甘辛い味付けにして、パンと野菜と肉と卵を一緒に食べると、丁度よい味になる。これも武神が好きそうな味付けに持っていったアキラであった。彼は殺伐とした普段の戦場の中から離れて、仲間達のご飯を作るのはわりと好きであった。
「あ、でもこの甘いのも良いな!疲れた身体に染み込むぜー!」
「あ、このお肉のもうまー!団長、そっちの一個余ってるなら、ちょうだい!」
全員に二種類のサンドイッチを二個ずつ渡した。武神とソフィーは、お互いに最初に食べたのとは違う味の物を食べて、そちらも気に入ったようだ。
「あ、あほ!これは余ってるんじゃなくて、最後に食べる楽しみに取ってあるんじゃ!」
「なにー、けちだなー。子供に譲ってやろうという気持ちはないのー?」
我が儘を通そうとするソフィーだが、
「いや、駄目だ。これも教育だからな。この世間は厳しいものだと教えてやらねば。・・・・どうしても食いたかったら、アキラのを取れ。」
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