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賢者の弟の不幸

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目が覚めると知らない天井で...見知った天井でもあった..
姉さんは座ってこちらに泣すがる形でベットに顔を填めており姉さんは寝息を立てていた。
動こうにも足の上で姉さんがて寝るので動くことも出来ず周囲を見渡してた。
窓から見える景色はまだ暗く、星が輝いている。

...見える空の景色だけは変わらないのな...

「んぅ...」

黄昏ていると姉さんが起きてこちらを寝ぼけながら覗いてきた。
なんて声をかけていいかわからず、しどろもどろしてしまう僕、変なこと言えないしなー...

「姉さん、おはよう?」

途端姉さんは俺に抱きつき、また泣き出してしまった。
おはようが疑問符になったことは気にしないで欲しい....


~~~~~~~~~~~~


しばらく泣き、落ち着いてきたのか何故ぜ僕が倒れていたのか姉さんはポツポツと話し始めた。

「ユキ...ほんとに無事でよかった...あのね、お姉ちゃんまた王国に呼ばれててね?戻ってきたらユキが倒れてて...それでびっくりしちゃってね?咄嗟に回復魔法唱えたんだけど、治らなくて...どうにかなりそうで...禁忌魔法...唱えちゃったんだ」

知らない言葉のはずなのに、脳に入って理解出来てしまう、僕もどうにかなってるのかもしれない。
禁忌魔法..
それは世界を敵に回す行為であり、絶対しては行けない悪魔の魔法...

大昔の大賢者が使い魔王を滅する程の力を持った...強大な魔法...
その力は軽く国を動かせる力とし、世界的に禁止された魔法達....
僕や姉さんはその最後の末裔まつえいであり、書物になどに記載されている大昔の言語を読み解いた姉さんはその膨大な魔力を持って操れた。

だがその術を使うと大気にあるマナ(魔力)が乱れるため、すぐに禁忌魔法を使ったことがバレてしまう。

「明日の朝には、王国の兵士が来ると思うわ...私は正直にいうつもり...未熟な姉でごめんなさいね...」

「姉さん、大丈夫だよ、それよりも助けてくれてありがとう」

優しく姉さんの頭を撫でながら僕は考えた。
賢者の末裔でありながら平凡な僕はどうやってこの窮地きゅうちを逃れようか。

昨日までパソコンをいじってだ僕はこの世界の僕ではない、だがこの世界の僕でもある。
どうやって...


ぐぅーー


瞬間2人は顔を見合わせてクスッと笑った。

「とりあえずご飯を食べようか?」

「そうね、準備して来るわっ!」

僕たちは寝室から出てリビングに向かう。
そこで前世の記憶と今の記憶を思い出し、閃いた...そうだ、この方法なら....


もしかしたらこの窮地を抜け出せるかもしれない、と
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