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密談、そして襲来2
しおりを挟むローストビーフ丼の味はイマイチだった。
なんか味が定まってないって言うか、何かが足りないって言うか...
とにかくイマイチだった。
「ごめんね?何かあまり美味しくなかったよね?」
ふと隣を振り返るとまだ二三口しか食べてなく口を抑えて涙目でプルプル震えてる姉さんが...
そんなに不味かったのか....
とりあえず水でも持って来てあげないとな。
そう思い立ち上がる為に席を立った瞬間、姉さんが無言で僕の腕をガシッと掴み立ち上がれなくなった。
僕はびっくりして横を見るがやはりまだプルプルしている...どうすりゃいいんだ?これ??
10分ほど経過
姉さんも食べ終わったがまだプルプルしている。
そしていきなりガバッとこちらを振り返り僕の顔を両手でガシッと掴み取り開口一番、
「何これ?生まれてきてこんなの初めて食べた」
と真顔で迫ってきた。
少し引きながらそんなに不味かったのかと思い、自信をなくしていると。
今度は僕の頭をブンブン振り回しながら興奮した様子で、
「こんな美味しいもの初めて食べた!!」
って、そっちですか....
~~~~~~~~~~~
頭ぶんぶんから解放された僕は食器を片付けまた2人でリビングの椅子に座る。
2人で水を飲み落ち着いていると。
「んで、さっきのが異世界の食べ物ってわけね、確かに美味しかったわ、凄く美味しかったわ、ウン、オイシカッタ」
頬を染め、恋した乙女のような顔でヨダレを垂らしている。
ヨダレをふき注意しながら、
「赤牛に恋をする賢者って...」
と呆れていると、突然扉のノックの音が聞こえた。
「賢者様、魔力の乱れを感じ馳せ参じたのですが、いらっしゃいますでしょうか?」
来るのが少し早いが、姉さんも絶賛してるし、なんの異常(恋する乙女になるけど??)もないし、これなら。
この料理なら勝てるかもしれない。
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