14 / 16
護衛&お客様の私は商人さんを気に入りました。
しおりを挟む
匂うな。
獣の匂いだ。
私は目を覚まし辺りを見回した。
20~30か。狼の魔物かな?
「商人、名前は?」
「ん?俺はカインだ」
「そう、私はイルーナ・イブ・アリアドネ、とりあえず伏せてて」
「え?貴族さ...」
だが、その言葉は最後まで発せられることはなかった。
私の糸でぐるっと巻いてこっちに引き寄せたからだ。
私は蜘蛛の魔物だった、そこから力を蓄え、敵を倒し強くなり、暴食の能力を手に入れ魔王となった。
そして、蜘蛛の私は糸を出すことが出来る、と言うより、私の本来の戦い方は防衛戦だった。
糸の罠を貼り、毒で弱らせ捕食する、それが私の一番の得意分野だった。
だが今は違う、糸を自由に操り糸で敵を切ることも叩き潰す事も貫くことも出来る。
そして私は魔王だ、人を殺し強くなる物だ。
その私が人を守る事はあまりあることではない。
私はカインを一瞬のうちに引き寄せ糸の蓑を作り守りを固めた。
この男は最初こそ恐れおののき、他愛もないと思っていたが、少し興味が湧いた。
その商人の心と言うものだろうか、一瞬で私への警戒を解くその心は面白いと思った。
例えばだ、目の前に人殺しの殺人鬼に似たものがいたとする。
そいつがニコニコと近づいてきて、自分の車に乗り込み、飯を食われ隣の街まで乗せてくれと行ったとする。
そして報酬として一万円を渡されて、普通の人は信用などしないだろう。
なんせ相手は人殺しかもしれないものだ。
まあ私の場合は子供だったからかもしれないが、私は面白いと思った、面白い事は大事な事だ。
だから守る。
それだけだ。
そんなことを長々と解説してるうちに荷を引かせていた馬に狼が襲いかかってきた。
私は指を操り糸を狼に巻きつける。
小指をぐいっと引くと、あら不思議。
狼は至る所を食べられたかのように歯型がつき、次の瞬間には肉片になりました。
その光景を見て馬は暴れ出しそうになったが、まあ、もう糸で絡めている、動けはしないだろう。
私はカインを置いて荷台から飛び降りる。
数歩歩いて森に近づくと、待ってましたと言わんばかりに狼達が襲いかかってきた。
カインを待たせるのも悪いね。
ご飯の代金分は働こう。
次の瞬間、森の一部が赤く染め上げられた。
ゲプッ
「ぶはっ!なんだ!これ!?糸?な、なにをしたんだ、ですか??」
カインを糸から出してやるとカインは汗をダラダラ出しながら質問してきた。
「糸は私の能力、魔物きたから倒した、カイン守った、...なんで敬語?」
質問に答えて、私は質問する。
カインは、能力?スキルかな?みたいな独り言を言った後答えを教えてくれた。
「だってお嬢様は貴族様ですよね?違いましたか?」
「違う、敬語じゃなくていい」
名前長かったからかな?
敬語はなんだかむずむずするから苦手だ。
「そうでしたか、いや、そうか、なら良いんだが、魔物を倒したんだよな?」
「うん倒した」
「魔物は素材が良く売れるんだ、良かったら買い取らせてくれないか?と言うより、よくその歳で倒せたなぁ、大したもんだ」
カインはそう言い私の頭を撫でてきた。
私は悪い気はしなかったが少しむずむずするものを感じたのですっと横に逃げた。
カインには話してもいいかもしれない。そっちの方が面白そうだ。
「魔物は食べた」
「え?食べ、た?ち、ちなみに何体?」
「32体、あと、私こう見えて700歳くらい、カインよりずっと大人、イルーナさんと呼ぶ事を許可する」
「700って、エルフなのか?そうには見えないが」
「違う、私魔王」
カインはその場で倒れて眠り出した。
眠たかったのかな?
馬は開放しカインを寝かせ、馬を糸で操り横の森の近くに糸で罠を貼り簡易的なテントを作った。
もう直ぐ日が落ちる頃だし、カインも寝たし、今日はここで野営しよう。
私はカインの物で勝手にご飯の準備を始めた。
獣の匂いだ。
私は目を覚まし辺りを見回した。
20~30か。狼の魔物かな?
「商人、名前は?」
「ん?俺はカインだ」
「そう、私はイルーナ・イブ・アリアドネ、とりあえず伏せてて」
「え?貴族さ...」
だが、その言葉は最後まで発せられることはなかった。
私の糸でぐるっと巻いてこっちに引き寄せたからだ。
私は蜘蛛の魔物だった、そこから力を蓄え、敵を倒し強くなり、暴食の能力を手に入れ魔王となった。
そして、蜘蛛の私は糸を出すことが出来る、と言うより、私の本来の戦い方は防衛戦だった。
糸の罠を貼り、毒で弱らせ捕食する、それが私の一番の得意分野だった。
だが今は違う、糸を自由に操り糸で敵を切ることも叩き潰す事も貫くことも出来る。
そして私は魔王だ、人を殺し強くなる物だ。
その私が人を守る事はあまりあることではない。
私はカインを一瞬のうちに引き寄せ糸の蓑を作り守りを固めた。
この男は最初こそ恐れおののき、他愛もないと思っていたが、少し興味が湧いた。
その商人の心と言うものだろうか、一瞬で私への警戒を解くその心は面白いと思った。
例えばだ、目の前に人殺しの殺人鬼に似たものがいたとする。
そいつがニコニコと近づいてきて、自分の車に乗り込み、飯を食われ隣の街まで乗せてくれと行ったとする。
そして報酬として一万円を渡されて、普通の人は信用などしないだろう。
なんせ相手は人殺しかもしれないものだ。
まあ私の場合は子供だったからかもしれないが、私は面白いと思った、面白い事は大事な事だ。
だから守る。
それだけだ。
そんなことを長々と解説してるうちに荷を引かせていた馬に狼が襲いかかってきた。
私は指を操り糸を狼に巻きつける。
小指をぐいっと引くと、あら不思議。
狼は至る所を食べられたかのように歯型がつき、次の瞬間には肉片になりました。
その光景を見て馬は暴れ出しそうになったが、まあ、もう糸で絡めている、動けはしないだろう。
私はカインを置いて荷台から飛び降りる。
数歩歩いて森に近づくと、待ってましたと言わんばかりに狼達が襲いかかってきた。
カインを待たせるのも悪いね。
ご飯の代金分は働こう。
次の瞬間、森の一部が赤く染め上げられた。
ゲプッ
「ぶはっ!なんだ!これ!?糸?な、なにをしたんだ、ですか??」
カインを糸から出してやるとカインは汗をダラダラ出しながら質問してきた。
「糸は私の能力、魔物きたから倒した、カイン守った、...なんで敬語?」
質問に答えて、私は質問する。
カインは、能力?スキルかな?みたいな独り言を言った後答えを教えてくれた。
「だってお嬢様は貴族様ですよね?違いましたか?」
「違う、敬語じゃなくていい」
名前長かったからかな?
敬語はなんだかむずむずするから苦手だ。
「そうでしたか、いや、そうか、なら良いんだが、魔物を倒したんだよな?」
「うん倒した」
「魔物は素材が良く売れるんだ、良かったら買い取らせてくれないか?と言うより、よくその歳で倒せたなぁ、大したもんだ」
カインはそう言い私の頭を撫でてきた。
私は悪い気はしなかったが少しむずむずするものを感じたのですっと横に逃げた。
カインには話してもいいかもしれない。そっちの方が面白そうだ。
「魔物は食べた」
「え?食べ、た?ち、ちなみに何体?」
「32体、あと、私こう見えて700歳くらい、カインよりずっと大人、イルーナさんと呼ぶ事を許可する」
「700って、エルフなのか?そうには見えないが」
「違う、私魔王」
カインはその場で倒れて眠り出した。
眠たかったのかな?
馬は開放しカインを寝かせ、馬を糸で操り横の森の近くに糸で罠を貼り簡易的なテントを作った。
もう直ぐ日が落ちる頃だし、カインも寝たし、今日はここで野営しよう。
私はカインの物で勝手にご飯の準備を始めた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる