恋に臆病な僕らのリスタート ~傷心を癒してくれたのはウリ専の男でした~

有村千代

文字の大きさ
10 / 46

第2話 甘い恋のトラップ(2)★

しおりを挟む
「あっ、は……せんせ、もっと、おっぱい強くしてぇ」
 その言葉に従い、爪でカリカリと引っ掻いてみせれば、今度はナツの体が大きく跳ね上がる。
 隆之はもう片方の乳首へと顔を寄せると、躊躇なく突起を口に含んだ。ちゅう、と音を立てて吸い上げつつ、時折甘噛みして愛撫を繰り返す。
「ひ、あっ……いい、きもちいよお、せんせぇ……っ」
 同時に両方の乳首を責められ、ナツは快感に悶えていた。こんなところで快感を覚えるだなんて信じられないが、彼にとってはどうにも性感帯らしい。
(俺も俺で、男の胸なんて触っても楽しいはずないだろうに)
 それでも、ナツの吸い付くような肌の感触は触っていて気持ちがいいし、当人の反応も可愛くて、もっと虐めてやりたいような衝動に駆られてしまう。
 夢中になってそこばかりを責め続けるうち、ナツに変化が訪れた。
「やっ、来ちゃ……あ、ン――んんっ!」
 腰を浮かせ、下半身をビクビクと震わせる。ナツが履いているズボンにじんわりと染みが広がって、察するに軽く達してしまったらしい。
「服、汚しちゃったのか」
 ベルトに手をかけて前を寛げてやる。下着の中を覗けば、射精したばかりの萎えた陰茎が目に入った。
「ん……ごめんなさい、先生」
 ナツが恥ずかしそうに身をよじって言う。上気した頬に潤んだ瞳――愛らしくも艶めいた表情に、隆之は思わず喉を鳴らした。
「随分とやらしい子だな」
 そんな言葉が自然と出てしまっていた。
 ナツのズボンを下着ごと脱がして、片足にだけ引っかかる状態にすると、その間に割って入る。そして脚を開かせようとしたのだが、本人が先に動いた。
「先生、やらしい子にお仕置きして――」
 ナツが膝裏に手を入れて自ら脚を大きく開く。口にはコンドームのパッケージを咥え、あまりにも淫猥な光景に頭がくらくらとするようだった。
「……君はいつもそうやって、人のことを誘惑しているのか?」
 隆之はため息交じりに呟く。コンドームを受け取ると、余裕なくパッケージを歯で破いて中身を取り出した。勃起しきったものに手早く装着しながらも、逸る気持ちを抑えきれない。
「あ、先生ぇ……」
 自身を秘部へと宛がえば、ナツが期待に満ちた眼差しで見上げてくる。隆之は一度深く息を吐いてから、ぐっと体重をかけた。
「ふあっ、あぁ……っ」
 そこは隆之のものを容易く呑み込んでいく。まるで男を受け入れるためにできているかのごとく具合がよく、ローションの滑りを借りてあっさりと根元まで埋まってしまった。
「っ、どこもかしこもやらしいな」
 隆之は苦笑しつつ、ゆるりと腰を動かし始めた。
 相手の反応を見ながら抜き挿しを繰り返し、少しずつ動きが大胆になる。ナツが大きく反応を見せたのは、ある一点に差し掛かったときだった。
「ん、あっ、そこぉ……ッ」
「ここ? ここがいいのか?」
「ああっ、ん……いいっ、そこ、もっとこすってえ」
 ナツは素直に快楽を訴えてくる。
 弱点だとわかるなり、隆之はピンポイントでその一点ばかりを責めた。カリ首を引っ掛けるようにして擦り上げてやると、ナツは堪らないといったふうに全身を波打たせて悦んでみせる。
「ひあっ、あ、あん……っ、すご、先生のおチンポきもちいっ」
「ったく、お仕置きじゃなくてご褒美になってないか?」
「んっ、だってぇ――せっくす、だいすきだからぁ」
 ナツの言葉は、一体どこまで本気なのかわからなくなってくる。だが、ここまで乱れている姿を見てしまうと、野性的な本能が膨れあがるばかりで、もはやどうしようもなかった。
「あんま煽るな、っての……っ」
 隆之はナツの膝を頭の方にまで持っていき、体を折り曲げて、上から突き刺すように自身を穿った。
「ひあっ、あぁあッ!」
 途端、ナツの口から悲鳴じみた声があがる。体が丸まった状態で身動きがうまく取れず、さすがのナツもこちらに身を委ねるしかない。
 結合が深くなったところで、隆之は急速に腰の動きを速めた。
「あっあ、うそっ……や、だめ、こんなの俺、すぐイッちゃうよおっ」
 後孔がきつく締まり、中の粘膜がきゅうきゅうと絡みついてくる。
 互いにもたないことはわかっていた。そのまま激しく律動を続けるうちに、すぐに限界が見えてくる。
「先生っ、も、イく、イくぅ――あ、ああっ、せんせぇ……っ」
「……ぅ」
 ドクンッ、と脈打ちながらコンドームの中に射精する。
 ほぼ同時にナツも果て、精液を自身の顔に浴びせかけていた。髪や頬に白濁をべっとりと付着させながら、恍惚とした表情を浮かべる。
「……もー隆之さんってば、見かけによらず強引」
 語尾にハートマークでもつきそうな口調で言うと、ナツは口元についた白濁をぺろりと舐めた。
 隆之はその姿にまたもや欲情しそうになるも、すかさずティッシュを手に取って拭いてやる。
「わ、悪い」
「んーん、ノッてきてくれて嬉しかったよ? ……ねっ、先生?」
 ニコニコと微笑まれて言葉に詰まる。
 AVのような安い台詞を吐いたうえに、最後は強引に襲いかかってしまったのだ。自分がこんなふうにがっつくとは思わなかったし、いい歳して恥ずかしくもなるに決まっている。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻本作品(オリジナル)の結末をif(運命の番)ルートに入れ替えて、他サイトでの投稿を始めました。タイトルは「一度目の結婚で愛も希望も失くした僕が、移住先で運命と出逢い、二度目の結婚で愛されるまで」に変えてます。 オリジナルの本編結末は完全なハッピーエンドとはいえないかもしれませんが、「一度目の〜…」は琳が幸せな結婚をするハッピーエンド一択です。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

【完結】恋人になりたかった

ivy
BL
初めてのキスは、 すべてが始まった合図だと思っていた。 優しい大地と過ごす時間は、 律にとって特別で、 手放したくないものになっていく。 けれど……

僕がそばにいる理由

腐男子ミルク
BL
佐藤裕貴はΩとして生まれた21歳の男性。αの夫と結婚し、表向きは穏やかな夫婦生活を送っているが、その実態は不完全なものだった。夫は裕貴を愛していると口にしながらも、家事や家庭の負担はすべて裕貴に押し付け、自分は何もしない。それでいて、裕貴が他の誰かと関わることには異常なほど敏感で束縛が激しい。性的な関係もないまま、裕貴は愛情とは何か、本当に満たされるとはどういうことかを見失いつつあった。 そんな中、裕貴の職場に新人看護師・宮野歩夢が配属される。歩夢は裕貴がΩであることを本能的に察しながらも、その事実を意に介さず、ただ一人の人間として接してくれるαだった。歩夢の純粋な優しさと、裕貴をありのまま受け入れる態度に触れた裕貴は、心の奥底にしまい込んでいた孤独と向き合わざるを得なくなる。歩夢と過ごす時間を重ねるうちに、彼の存在が裕貴にとって特別なものとなっていくのを感じていた。 しかし、裕貴は既婚者であり、夫との関係や社会的な立場に縛られている。愛情、義務、そしてΩとしての本能――複雑に絡み合う感情の中で、裕貴は自分にとって「真実の幸せ」とは何なのか、そしてその幸せを追い求める覚悟があるのかを問い始める。 束縛の中で見失っていた自分を取り戻し、裕貴が選び取る未来とは――。 愛と本能、自由と束縛が交錯するオメガバースの物語。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

六年目の恋、もう一度手をつなぐ

高穂もか
BL
幼なじみで恋人のつむぎと渉は互いにオメガ・アルファの親公認のカップルだ。 順調な交際も六年目――最近の渉はデートもしないし、手もつながなくなった。 「もう、おればっかりが好きなんやろか?」 馴ればっかりの関係に、寂しさを覚えるつむぎ。 そのうえ、渉は二人の通う高校にやってきた美貌の転校生・沙也にかまってばかりで。他のオメガには、優しく甘く接する恋人にもやもやしてしまう。 嫉妬をしても、「友達なんやから面倒なこというなって」と笑われ、遂にはお泊りまでしたと聞き…… 「そっちがその気なら、もういい!」 堪忍袋の緒が切れたつむぎは、別れを切り出す。すると、渉は意外な反応を……? 倦怠期を乗り越えて、もう一度恋をする。幼なじみオメガバースBLです♡

処理中です...