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第二部「ハルコン青年期」
49 コリンドの風景_05
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* *
何だろう? 指揮車の外が、やけに騒がしくなってきたような気がする。
ハルコンがちらりと窓から外を見ると、関門の方から、女エルフに伴ってコリンドの中年の騎士長も、こちらに向かって歩いてやってきたんだよね。
おやぁ? 向こうの騎士長をこちらに呼んだくらいで、なんでこんなに騒ぎになっているんだろう?
すると、……。
「ハルコン様は、渡さないぞぉ――っ!!」
「そうだ、そうだぁ――っ! ハルコン殿は、絶対コリンドに渡さないぞぉ――っ!!」
渡さないぞぉ――って、何それっ!?
えっ!? 一体どういうこと!?
不思議に思いつつ、まだこちらのシャツの袖を掴んだまんまのステラ殿下を、ちらりと見た。
殿下の指先が、心なしか震えているように感じられた。
「どうされましたか? ステラ殿下?」
「ごめんなさい、……ハルコン」
何で私は殿下から謝罪されているんだろうと、ハルコンは思った。
「あぁ~っもぉうっ! 向こう(コリンド)の騎士長、勝手にこっちにきちゃったじゃないっ!!」
シルファー団長も車外の騒ぎに気付いたのか、うんざりした調子で大きな声を上げた。
すると、その声に対し、ステラ殿下が一段と縮こまったようにハルコンには見受けられた。
「ステラ殿下、……。もしかすると、何かお心当たりがあるんですね?」
ハルコンが殿下にそう訊ねると、彼女は両肩をびくっとさせた。
何かマズそうだなぁ、これは。少なくとも、怯えてなさる殿下をこれ以上問い詰めるのは、止(よ)すべきだろう。
「大丈夫ですよ、殿下。こちらで上手く対処しますので、お任せ下さい!」
そう言って、ニコリと安心させるように笑顔を作ると、……。
ステラ殿下はホッとされたのか、こくこくと頷かれなさった。
「シルファー団長、そろそろ我々にも、今回の遅延の理由を教えて頂けませんか?」
こちらの言葉に、傍らのミラもこくこくと頷いた。
すると、シルファー団長は「はぁ~~っ」と深いため息を吐き、こう仰った。
「聞いてよ、ハルコン。今回、ウチの旅団が大所帯じゃない。それで、現地では救国の英雄ハルコン様を、ステラ殿下が婿養子にして帰国したんだっていって、かなり盛り上がっちゃっているらしいの!」
「「えぇっ!?」」
思わず、ミラと声がハモッてしまった。
こちらがミラと2人してステラ殿下を見ると、……。殿下はその視線に耐え切れなかったご様子で、プイッとそっぽを向いてしまわれた。
すると、……。そのタイミングで、コリンドの騎士長がハルコン達のいる指揮車に到着した。
何だろう? 指揮車の外が、やけに騒がしくなってきたような気がする。
ハルコンがちらりと窓から外を見ると、関門の方から、女エルフに伴ってコリンドの中年の騎士長も、こちらに向かって歩いてやってきたんだよね。
おやぁ? 向こうの騎士長をこちらに呼んだくらいで、なんでこんなに騒ぎになっているんだろう?
すると、……。
「ハルコン様は、渡さないぞぉ――っ!!」
「そうだ、そうだぁ――っ! ハルコン殿は、絶対コリンドに渡さないぞぉ――っ!!」
渡さないぞぉ――って、何それっ!?
えっ!? 一体どういうこと!?
不思議に思いつつ、まだこちらのシャツの袖を掴んだまんまのステラ殿下を、ちらりと見た。
殿下の指先が、心なしか震えているように感じられた。
「どうされましたか? ステラ殿下?」
「ごめんなさい、……ハルコン」
何で私は殿下から謝罪されているんだろうと、ハルコンは思った。
「あぁ~っもぉうっ! 向こう(コリンド)の騎士長、勝手にこっちにきちゃったじゃないっ!!」
シルファー団長も車外の騒ぎに気付いたのか、うんざりした調子で大きな声を上げた。
すると、その声に対し、ステラ殿下が一段と縮こまったようにハルコンには見受けられた。
「ステラ殿下、……。もしかすると、何かお心当たりがあるんですね?」
ハルコンが殿下にそう訊ねると、彼女は両肩をびくっとさせた。
何かマズそうだなぁ、これは。少なくとも、怯えてなさる殿下をこれ以上問い詰めるのは、止(よ)すべきだろう。
「大丈夫ですよ、殿下。こちらで上手く対処しますので、お任せ下さい!」
そう言って、ニコリと安心させるように笑顔を作ると、……。
ステラ殿下はホッとされたのか、こくこくと頷かれなさった。
「シルファー団長、そろそろ我々にも、今回の遅延の理由を教えて頂けませんか?」
こちらの言葉に、傍らのミラもこくこくと頷いた。
すると、シルファー団長は「はぁ~~っ」と深いため息を吐き、こう仰った。
「聞いてよ、ハルコン。今回、ウチの旅団が大所帯じゃない。それで、現地では救国の英雄ハルコン様を、ステラ殿下が婿養子にして帰国したんだっていって、かなり盛り上がっちゃっているらしいの!」
「「えぇっ!?」」
思わず、ミラと声がハモッてしまった。
こちらがミラと2人してステラ殿下を見ると、……。殿下はその視線に耐え切れなかったご様子で、プイッとそっぽを向いてしまわれた。
すると、……。そのタイミングで、コリンドの騎士長がハルコン達のいる指揮車に到着した。
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