幻獣士の王と呼ばれた男

瑠璃垣玲緒

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第7章

植物園訪問

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 冒険者ギルドで案内をしている間に魔性植物園に先触れを出してもらっていたので、預かり所の見学の後に、冒険者ギルドで用意してもらった馬車で向かった。
 しばらく顔出しをしていない間にレナードの知らない施設や設備が増えていた。研究者畑の人ばかりの施設ゆえに外部の人に案内や説明をする職員は決まっている。
 以前は主に愛玩動物の変異種や愛玩系や肩に乗れるくらい小型な幻獣ばかりだったのに、爬虫類系や昆虫系が増え、専用施設が出来ていた。
 レナードは他の人達が案内されているのを付いて周りながら、説明の補足のために付き添っていた顔見知りの事務方の職員と最後尾で話しをしていた。
「しばらく来ない間に随分変異種の施設や種類が増えましたね。特に昆虫系は建物が出来てたことは知りませんでしたよ」
「最初こそ大半の職員が小型の幻獣や変異種の愛らしさに夢中でしたが、元々は研究者ですからレナードさんのところのコッコが魔力のある虫を食べて丈夫になったと聞いて興味を持った者のが多かったので必然の結果とも言えますよ」
 苦笑いしながらも説明してくれた。
「ただそろそろ発表する研究課題になる様な何かを見つけないと他の魔性植物園に難癖をつけられて撤退せざるを得ないので頭が痛いのですよ。ようやく資金難が解消する目処が立って来たっていうのに」
 近くの人が変異種見たさに餌を寄付してくれたり、魔性果樹の出荷手伝いのボランティアをしてくれたりと、増えた業務を手伝ってくれて案外上手く行っているらしい。
 収入源とは変異種育成計画賛同者に出荷する魔性果実やレンタルで貸し出す魔性果樹の鉢植えなどである。前者は数が少ない業者で、後者は牧場など多い業者だ。
 鉢植えは管理や指導料込みなので定期収入になって助かると事務方は笑って言った。
 一通りの説明を終えて園長室の隣りにある応接室へ移動する。
 そこで研修のカリキュラムに魔性植物園ここも入ると知って一部の者が喜んでいた。
お茶を飲んで休憩した後は、強い希望によりお世話の体験をすることになった。変異種に強い愛情がある者ばかりのため、指示されたことを植物園の者が驚くくらいに丁寧に行うので、終わる頃には互いのお気に入りの変異種の自慢話や苦労話ですっかり打ち解けていた。
それぞれの宿にチェックインと荷物を置いた後に、レストランの個室を借り切っての食事兼最初の打ち合わせをすることになっており一旦解散になった。
レナードはここで分かれて伝書屋のヘルマンのところに借りた時間停止機能付きの袋を返却に寄った。
あらかじめ話し合いで値段や部位の決まっている物は商業ギルドへ預け、既に回収または配布済みだ。
「レナードさんおかえりなさいませ。
ご無事でご帰還おめでとうございます」
「事前に連絡した直接見て決めると言っていた物を持って来ました。確認をお願いします」
「承ります」
名前だけは知っているが見た事がない魔獣の肉類や見た目は似ているが違うと思われる植物達だ。
鳥類や猛禽類の餌として使用するため、まずはヘルマン自体が臭いなどを確認した上で、鑑定眼持ちに調べてもらい毒性や食用出来るか精査するらしい。
ヘルマンはこの初めて食材だけは自分が見極めるという事を徹底しているからこそ、今までに餌の事でトラブルが一切無いという事が高い評価にもなっている様だ。

本来なら面接で承認されると、計画賛同者のための研修内容は決まっている。
だが今回は初の国家としての参加であるため、各所での時間が長く取られるか、それぞれが分かれて研修を受けることになるだろうとは思った。
レストランの個室で食後のお茶を飲みながらの詳細な打ち合わせに入ると、既に話し合いが済んでいる様で、通常の研修をして事務方の研修をする者以外は、ほとんどの者が座学の研修後は専門を分かれて数ヶ月の研修をし、途中で他の内容を2、3日受けるというのが希望だと結論が出ていた。
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