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第7章
独断
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実はウェントゥスの話し合いは鸚鵡の蜜の採取の許可だけではなかった。と言うよりも、その許可がおりたのは女王蜂からの悲痛な願いを叶える交渉を、自分の真の主人たる風の精霊王までは無理でも上司である中精霊の誰かにすると言う約束をしたからだった。
ここの養蜂主が魔性植物を増やしてくれたおかげで一生に一度あるかないかの変異種の娘が誕生したのに、魔素が足りずに羽化さえ出来るかどうかの状況だと切々と訴えられ、普段は陽気でいい加減なウェントゥスさえも同情してしまった。
精霊は変異種は生まれることはない。負の感情や怒りで我を失い制御不能になり暴走して消えるか、呪いのために凶化し違う何かになるかだけだ。但し稀に非常に弱くて多くの魔素が無いと自然消滅してしまう者がいる。たまたまウェントゥスはそういう弱い兄弟の精霊が居て、精霊王様が気付いて助けてもらえたが、未だに精霊王様の森から一歩も外を出られずにいる。だからこそ迷いの森以外の世界を兄弟に伝えるためにレナードに着いているのだった。
だからウェントゥスはレナード達が実現可能な方法の話しの中で、力のある大精霊ならば使用出来る魔法陣の話しを耳にした瞬間に部屋の外に出て、一番近くにある精霊界の入り口を目指して最速で飛んで行った。
元々精霊の中でも一番気まぐれで自由奔放で、興味が沸く事に夢中のあまり突然居なくなることが断トツに多い風の精霊。気が済んだらいつの間にか勝手に戻って来るので、話しの途中で居なくなるのは日常茶飯事。そのためレナードはもちろんのこと、他のレナードの幻獣の誰も気に留めてなかった。光の精霊だけが眷族に追わせた。
精霊界の入り口から自分の森に戻ったウェントゥスは、風の中精霊を探して飛び回る。
何人かに話したが、気まぐれな風の性質上から興味を持ってもらえず。逆に必死になっているウェントゥスを見かねた水の中精霊が声かけてくれた。
《水の中精霊さまぁ~、聞いてよぉ~》
必死に説明するも要領を得ず、根気良く聞きだした水の精霊は珍しく他の生き物に同情している風の小精霊に感動して、甲殻昆虫類族の幻獣王であるアスピドケローネの森に行く。人間達が環境を整えてくれてようやく生まれた変異種への女王蜂の願いを聞いて、必死になっていた風の子の話しをした。
《ほぅ、気まぐれな風の子がのぅ。直接話したいからお前さん行っておくれ》
と側近の聖獣がウェントゥスのいる森に向かった。
水鏡越しでウェントゥスと対面した聖獣王は、レナードと名付けした精霊だと知るや否やあっさりと生息地への魔法陣を許可してしまった。
そんな事は知りもしない人間達は後日、研究費とモデルケースの許可を得て温室の工事のために候補地を選定中に魔法陣を出入りする働き蜂を見つけて大騒ぎになった。
ウェントゥスから経緯を聞き頭を抱えたレナードは、アスピドケローネの元に直接訪ねて感謝の言葉と共に、人間達が出来る限り自分達の力で解決したい事を伝え、どうしても無理な時には必ず相談をするから、連絡役以外からの訴えは即断即決しない様に頼んだ。
但しそれを守ったのは当然だが水と土の幻獣王だけで、直情型の火と気まぐれな風の幻獣王は、同属性の精霊王と共にレナードや自らが認めた者達が関わると即実行して人類を奔放させていたが。
とにかくせっかくの好意を無碍に出来ず、専用の温室が完成するまでだけ魔法陣を使用し、出入りは他の生き物は出来ない様にだけ変更してもらうことで決着した。
レナードが直接精霊王や幻獣王達に頼む訳でない事にも驚いたが、人間達が努力して現状を変えようとしている事に光の精霊は驚愕した。しかもレナードだけでなく、他の人間達も精霊王や幻獣王達の力を借りれば簡単に解決出来る事を、安易に当てにすることなく努力することも知った。
光の中精霊は近くで監視しているであろう闇の中精霊と話しをすべく動き出した。
ここの養蜂主が魔性植物を増やしてくれたおかげで一生に一度あるかないかの変異種の娘が誕生したのに、魔素が足りずに羽化さえ出来るかどうかの状況だと切々と訴えられ、普段は陽気でいい加減なウェントゥスさえも同情してしまった。
精霊は変異種は生まれることはない。負の感情や怒りで我を失い制御不能になり暴走して消えるか、呪いのために凶化し違う何かになるかだけだ。但し稀に非常に弱くて多くの魔素が無いと自然消滅してしまう者がいる。たまたまウェントゥスはそういう弱い兄弟の精霊が居て、精霊王様が気付いて助けてもらえたが、未だに精霊王様の森から一歩も外を出られずにいる。だからこそ迷いの森以外の世界を兄弟に伝えるためにレナードに着いているのだった。
だからウェントゥスはレナード達が実現可能な方法の話しの中で、力のある大精霊ならば使用出来る魔法陣の話しを耳にした瞬間に部屋の外に出て、一番近くにある精霊界の入り口を目指して最速で飛んで行った。
元々精霊の中でも一番気まぐれで自由奔放で、興味が沸く事に夢中のあまり突然居なくなることが断トツに多い風の精霊。気が済んだらいつの間にか勝手に戻って来るので、話しの途中で居なくなるのは日常茶飯事。そのためレナードはもちろんのこと、他のレナードの幻獣の誰も気に留めてなかった。光の精霊だけが眷族に追わせた。
精霊界の入り口から自分の森に戻ったウェントゥスは、風の中精霊を探して飛び回る。
何人かに話したが、気まぐれな風の性質上から興味を持ってもらえず。逆に必死になっているウェントゥスを見かねた水の中精霊が声かけてくれた。
《水の中精霊さまぁ~、聞いてよぉ~》
必死に説明するも要領を得ず、根気良く聞きだした水の精霊は珍しく他の生き物に同情している風の小精霊に感動して、甲殻昆虫類族の幻獣王であるアスピドケローネの森に行く。人間達が環境を整えてくれてようやく生まれた変異種への女王蜂の願いを聞いて、必死になっていた風の子の話しをした。
《ほぅ、気まぐれな風の子がのぅ。直接話したいからお前さん行っておくれ》
と側近の聖獣がウェントゥスのいる森に向かった。
水鏡越しでウェントゥスと対面した聖獣王は、レナードと名付けした精霊だと知るや否やあっさりと生息地への魔法陣を許可してしまった。
そんな事は知りもしない人間達は後日、研究費とモデルケースの許可を得て温室の工事のために候補地を選定中に魔法陣を出入りする働き蜂を見つけて大騒ぎになった。
ウェントゥスから経緯を聞き頭を抱えたレナードは、アスピドケローネの元に直接訪ねて感謝の言葉と共に、人間達が出来る限り自分達の力で解決したい事を伝え、どうしても無理な時には必ず相談をするから、連絡役以外からの訴えは即断即決しない様に頼んだ。
但しそれを守ったのは当然だが水と土の幻獣王だけで、直情型の火と気まぐれな風の幻獣王は、同属性の精霊王と共にレナードや自らが認めた者達が関わると即実行して人類を奔放させていたが。
とにかくせっかくの好意を無碍に出来ず、専用の温室が完成するまでだけ魔法陣を使用し、出入りは他の生き物は出来ない様にだけ変更してもらうことで決着した。
レナードが直接精霊王や幻獣王達に頼む訳でない事にも驚いたが、人間達が努力して現状を変えようとしている事に光の精霊は驚愕した。しかもレナードだけでなく、他の人間達も精霊王や幻獣王達の力を借りれば簡単に解決出来る事を、安易に当てにすることなく努力することも知った。
光の中精霊は近くで監視しているであろう闇の中精霊と話しをすべく動き出した。
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