紫煙と箱入り

アルカ

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本編

10 箱入りと魔女 前編 ※

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 初めての口づけは、簡単にベルティーユの理性と羞恥を奪ってしまった。

 あまりの心地良さと幸福感に必死で互いの唇を合わせ、ついばみ、口内の熱を分け合うような深い口づけを、飽きもせずに交わし続ける。
 ベッドの上でラウルの膝の上に乗り上げ、吐息と舌を絡める間中、彼の片手はずっとベルティーユの項を撫で続けていた。
 強い酒に酔ったようにふわふわとして、熱くて。首の後ろとお腹の奥に熱が溜まる。本能に突き動かされるように、ベルティーユは自らの身体をラウルに添わせ、強く抱きついた。
 するとお返しのようにラウルは口づけを深くして、ベルティーユの身体を抱きすくめるのだ。
 合わさる互いの身体の線が、誂えたようにぴたりとはまる。最初からそうであったような安心感。お腹に押しつけられる熱に、何故か幸福感が増した。

 酸欠気味のベルティーユがラウルの胸元を押して唇を離した頃には、朝などとっくに過ぎ去っていたし、淹れてきたお茶はすっかり冷たくなっていた。
 あまりの性急さに照れながら、両想いになったばかりの恋人とお茶とクッキーを分け合い、そこでようやく、ベルティーユはこの十日間ばかり、ラウルを急に避けていた理由を打ち明けたのである。

 幼少期から受け続けた兄からの性的な虐待。克服したつもりだったのに、心までは追いついていなくて、実際の対峙が片付いた途端、気持ちの方が弱ってしまったこと。
 穢れている気がして、ラウルに知られるのが怖かったこと。同時に、だからこそラウルに触れて欲しいのだと、恋心を自覚したこと。
 それらを寄り添いながら告白して、その結果――――。


「ほら、ベル。可愛いピンク色だ。ぷっくりと立ち上がってる。……ここも食べていいか?」
 仰向けになったベルティーユの胸の先端には触れず、丹念にその周りの乳房を捏ねたり集めて揺らしたりしながら、ラウルがうっとりと呟いた。

「もうっ。全部好きにしてくださいって、言ったじゃないですか……」
 ベルティーユは真っ赤な顔でこくりと頷く。その様子をじっと確認してから、漸くラウルの唇が先端に触れた。

「んっ……ごめんな。でもちゃんと教えてくれ、ベルの嫌がることや、怖いことは決してしたくないんだ」
「は、はい……」
 優しく、それでいて容赦なくベルティーユの喜ぶ場所を見つけ出そうと触れる、ラウルの熱い掌と唇に翻弄され。ベルティーユは涙目で再度頷いた。
 真剣な声で甘やかすような口づけと共に諭されては、肯首するしかないではないか。

 兄の件を馬鹿正直に伝えたところ、下心満載の自分が触れると傷を抉ってしまうのではと、ラウルに触れるのを躊躇われそうになってしまった。「ここで引くなんて寧ろ傷つきます。泣きます!」とベッドの上でやや強引に主張したのはベルティーユである。
 これは、その結果なのだが。

 ラウルにいちいちお伺いをたてられながら触れられる、というおかしな事態に陥ってしまった。
 責任の一端は、確かにベルティーユにもあるような……無いような。

 全身への口付けも、ベルティーユが恥ずかしがるような場所へ触れる時も、服を一枚一枚脱がす時だって。全部ベルティーユに確認を取ってくるのだ。しかもベルティーユが羞恥による照れから、拒絶の言葉でも吐こうものなら、どんな状況であっても、本気でやめてしまうつもりらしい。
 好きな人に全てを晒すなんて勿論初めての経験で、とっても勇気の要ることなのに。
 初回から、可愛く恥じらってみせる選択肢が存在しない。

 これはちょっと、初心者には高度な要求ではないのか? と一瞬頭を過ぎった。けれど、そもそも他の初心者の皆さんの事情を知らない。ならば受け止めるしか無いではないか。
 ベルティーユは腹を括ると、ラウルの首に手を回し、紫の瞳を見あげた。

「あの、ちゃんと全部伝えます。だからラウル様も一緒に、いっぱい気持ち良くなりましょうね?」
「――っ。ああ、もちろん……!」
 ラウルは返事もそこそこに、呼吸と熱を奪うような深い口づけを返してきた。




「可愛いなぁ。私の指を必死に締め付けてくれてる。気持ち、いいんだよな?」
 ベルティーユの膝を大きく開かせ、脚の間に陣取ったラウルが顔を上げた。ベルティーユと視線を合わせて問いかける。彼女の花唇に分け入り埋まる自らの中指を緩く動かし、さらに親指でぷくりと小さく膨れた花芽に触れる。本能で締め付け震える、ベルティーユの秘められた場所を探るラウルは、とても楽しそう。

「はい、気持ちいい、です。ぁ……そんな、じっくりみないで……んっ」
 淫らな問いかけに必死で同意しながら、ベルティーユは羞恥に青い瞳を潤ませて訴える。それが余計にラウルを煽っているとも気付かずに。

「あむっ……はぁ、良かった。じゃあ観察は我慢する。だからベル、指の動きに集中して。口の中みたいに、むずむずする箇所を教えてくれ、な?」
 指を一本埋めたまま身体を倒したラウルに、覆い被さるようにして唇を奪われる。既に見つけられた上顎のむずむずする辺りを舌で擦られながら。なんだかもう、ベルティーユは色々限界だ。

 お互い初めてとはいえ、男女の身体の仕組みをまったく知らないわけではない。知識ならば多少は持ち合わせている。十九年生きてきたのだから。
 ラウルに至っては、千年。
 千年生きて初めての実地ということで、ラウルは大いに探究心を刺激されているらしい。微に入り細に入り、ベルティーユに確認を取りながらも、手加減なにそれ? おいしいの? というような態度である。

 やっぱりこれは初心者同士の営みとしておかしくない? と、ベルティーユが霞む脳みそで考えたのは、指を一本から二本、三本まで増やされて、内側にあるお腹側の好いところを見つけられて攻め続けられ、絶頂というものを三度ほど味わわされてからだった。
 締め切ったカーテンの隙間から、とっくに南の方角に達した日差しが入り込んでいる。遮っても完全に暗くはならない昼日中の寝室で。何という爛れた有り様。

「ラウル様」
「ん?」
 ベルティーユのお腹や胸を優しく撫でながら、熱心にデコルテのあたりに赤い花を咲かせていたラウルが、顔を上げる。首を傾げる仕草はどこかあどけなくて、さらりと背と肩を滑る白灰の髪は艶やかだ。
 ベルティーユは翻弄されすぎて汗と涙でぐちゃぐちゃだというのに。
 理不尽。なんだろうこの余裕の差は。同じ初心者の筈なのに!

「攻守交代です」
「へ……」

 だるくて重い身体を、ラウルの方に傾けながら起き上がり、同時に絡めていた足の片方を払う。
 体力も俊敏性もベルティーユの方が上。更にはグラスに仕込まれた足技が無意識で飛び出した。体に叩き込まれた反復運動、恐ろしい。
 結果、ベッドに倒されたラウルと、その上に乗って、梃子の原理で可動部分を動かないように押さえたベルティーユ、という構図が出来上がった。
 ちなみに、二人とも一糸まとわぬ姿である。

「すみません、つい」
「いや、別に構わないが。重かったか?」
 ベルティーユはラウルを見下ろしたまま、ふるふると首を振る。

「いいえ。重くなんてありません。ぴったりくっついていると幸せでしたし、気持ちよくって嬉しくて」
「それは私もだ。ベルに触れているのが幸福すぎて、手が離せなかった。…………ところで。そろそろ退いてもらえるかな?」
 引きつった笑顔で本題を口にしたラウルに、ベルティーユは満面の笑みで答えた。

「嫌です」
「なぜだ!?」
 膝立ちからぺたりとラウルの上に座り込み、そのまま上半身を倒して、彼の胸元に顔を埋める。

「私ばっかり触れてもらうなんて、公平じゃありませんよね? 私もラウル様に気持ちよくなって貰えるように、努力しないと」
「いやいやいや、そんな気遣いはしなくて……うあっ」
 胸の頂をベルティーユが口に含んで軽く歯をあてると、ラウルの柳のようにしなやかな肢体が跳ねた。ここはラウルにとっても気持ちの良い場所らしい。ベルティーユとお揃いだ。嬉しくなって両方を丁寧にねぶり、鎖骨の辺りにベルティーユとお揃いの赤い花を咲かせる。満足して顔を上げると、少し息を乱したラウルと目が合った。

「私にも観察、させてくださいね?」
 おしりの後ろ辺りで立ち上がっているラウルの熱に、後ろ手で触れる。それはベルティーユの手の中でびくりと勢いよく跳ねて、ひとまわり大きくなった。
 熱を湛えた表情を浮かべるラウルの喉仏が、ごくりと大きく上下した。

 初めて目にする男性の証は、普段どうやって服の中に収めているのかと不思議になる程膨張し、重そうに上を向いていた。その側面を、羽根のようにそっと人差し指で下から上へと撫で上げてみる。グロテスクでありながら、しっとりとした繊細な肌触りだ。
 反応を伺うように顔を上げると、焦げ付きそうな熱い眼差しで凝視されていた。
 ベルティーユが好きに出来るようにと、ラウルはヘッドボードを背に寄りかかり、胡座をかいている。

「このまま触ってみていいですか?」
「ん……それは擦れてちょっと痛い。濡れて滑りが良くなれば……大丈夫」
「なるほど」
 ラウルの目元は薄暗い中でも分かるほど赤い。きっと状態を口にするのが恥ずかしいのだろう。

 初めて唇を合わせてから、お互い初心者だったはずなのに、ラウルばかりがどんどん上達し、ベルティーユは翻弄され続けた。ほんの少し悔しかった。
 思い返すと、出会った時もダンスは初めてだと言いながら、ラウルはほんの数曲でステップを習得していた。生来とても器用なのだろう。そちら方面に興味が向くまで、手を付けなかったというだけで。

 だから、そんなラウルの余裕を少しだけ奪えたことが嬉しくて、ベルティーユの口元に自然と笑みが浮かんでしまう。
 そんな様子に、ラウルは耳まで赤くなる。

「……笑うな」
「だってラウル様、可愛い」

 可愛いなんて。怒られそうな予感がして、反論がくる前にと、ベルティーユはラウルの屹立をぱくりと口に含んだ。
 ちょっと塩辛い。
 でもラウルの一部だと思うと、不快感などはなかった。未知の感覚が、すこぶる楽しい。塩辛い液体がどんどんと湧き出る先端を、舌を押し付けて舐め上げると、面白いくらいにラウルの腰が跳ねた。

「あ! こらベルッ……うわっ、何を……!」
「ひゃって、ふらひたほうはいいって(だって、濡らした方が良いって)」
「口にしたまま喋るなっ! ぐっ出……!」
「んん~!?」

 苦いような独特の味と匂いが鼻から抜けて、口の中に広がる。どくりどくりと数度に分けて吐き出されるどろりとした熱いモノを、ベルティーユは吃驚しながら受け止めた。
 処分に困って、こくりと頑張って飲み込んだ。喉を流れ落ちる感触がいつまでも残った。

 沈黙が落ちる。
 ラウルは何故か顔を覆い蹲ってしまった。動かない。荒い息は、達したためのものだろうか。でも達したら駄目なんて、聞いてない。ベルティーユなんて三回も達している。それならば、あと二回達しないと釣り合いがとれないのではなかろうか。

「えっと……ごめんなさい?」
 とりあえず頭に疑問符を浮かべながら謝ってみた。

「…………私の方こそ、我慢がきかなくてすまない。……しかしまさか咥えるとは」
 のろのろと身体を起こしたラウルが、小声で応じる。

「ラウル様だって、さんざん見たし舐めたし、指まで入れたじゃないですか。おあいこです」
 舌と指で愛撫された所要時間というか耐久時間ならば、ベルティーユの方が遙かに長い。何度も言うが羞恥に悶えつつ三回、である。

「おあいこ、だろうか。こう、男としての何かがごりごりと削られた感は否めないのだが」
「早かったからですか?」
 首を傾げると、明らかに動揺した顔でラウルが仰け反った。

「ぐっ! 言い訳も出ないくらいその通りなんだが、あれはカウントから外してくれると、非常に有り難い」
「はあ」
 曖昧に頷いていると、ラウルからお茶の残っていたカップを渡された。有り難く飲み干す。口の中が気になっていたので助かった。

 ひと心地ついてラウルをみやれば、苦笑いを返されてしまった。ベルティーユも照れた笑いを浮かべる。
 そういえば、随分と時間が経っている。お腹も空いている気がする。
 カーテンを通す日差しも、心なしか弱まっているようだ。

「もうこれ以上お邪魔してると、ローズに心配されちゃいますよね。私、台所のお手伝いに行かなきゃ」
 おずおずと切り出すと、ラウルが困ったような顔をした。

「私も最初はそのつもりだったんだ。ベルを正式に頂くのは、夜までの楽しみに取っておこうと」
 裸のまま、胸の中に誘い込まれ抱きしめられる。
 散々愛撫され馴染んだ手と身体に触れられて、カッとお腹の奥が勝手に熱くなった。

「それじゃあ、あの、夜にまたお邪魔しても……いいですか?」
 こんなことを上目遣いで強請る照れくささに、全身が火照って赤く染まる。ラウルの唇が降りてきた。自然と目を閉じ、うすく唇を開く。少し腫れた唇を労るように吸われ、ぞくぞくと寒気のような期待が身体に走る。ちゅっと可愛い音を立ててから、ラウルが顔を上げた。

「無理だ」
「え……え?」
 ラウルは満面の笑み。かたやベルティーユはぽかんと口を開けた。
 先程の攻守逆転への意趣返しだろうか。

「先に謝っておく。説明が追いつかなくて、すまない。経口だと効果が全身に回ってしまうらしくてな」

「効果って、何のことでしょうか」
 とっても嫌な予感がする。
 さっきから、項の辺りと喉の奥から胃の腑に至るまでが、じりじりと徐々に熱くなってきた。鼓動と一緒に明滅するように熱さの波がやってきて、むず痒い。それが全身に巡っていく感じがする。特に下半身。

「魔女の体液には様々な効能がある。魔力増強、寿命の停滞。大昔、魔術師達がこぞって魔女の僕《しもべ》になった理由だ。涙や唾液、血液でも僅かな効果はあるものの、もっと命の根幹に関わるモノの方が、効果大だ。けれど困ったことに副作用があってなあ。過剰に人の性欲を刺激してしまう。――つまり媚薬ってやつだな!」
 はははっと笑いながら衝撃の告白をされてしまった。

「つまり、えっと。私が飲んだ……」
「うん。精液は濃密な魔力の宝庫だ。魔女は魔力で構成されているから」
 ちなみに女の魔女は胎からの蜜がそれにあたると言われ、目眩がした。 いや、目眩も動悸も、痺れるように感じる胎の奥も。触れられているだけで肌が粟立つ程の快感も。全部さっきの嚥下が原因だろう。確実に。

「~~聞いてません!」
「だから、謝っただろう? 大丈夫、効果が抜けきるまでずっと付き合うから。胎奥で受け止めるだけなら、媚薬効果は全身には回らないし気持ちいいだけらしいぞ?」
 涙目で訴えると、目尻をぺろりと舐められた。嬉しそうなラウルの吐息に、頭の奥までぞくぞくとする。

「ずるい……。私はぜんぜん、ラウル様をそんな風に気持ちよくさせてあげられないのに」
「充分気持ちよくしてもらっているさ。ちょっと情けない程、早く暴発したし。一晩かけて、埋め合わせさせてくれ。な? ……嫌か?」
 紫の瞳が底光りしている。目が全然笑ってない。ちょっと怖い。カウントから外してくれと言ったのに、ラウルの方がよっぽど気にしている。
 それでもベルティーユの同意を取ろうとするのだから、参ってしまう。

「嬉しいです。でもラウル様も一緒に、同じくらい気持ち良くなってくれないと、許しませんから」
 ベルティーユはラウルの胸に頭を預けて囁く。

「ああもちろん。今度こそ、一緒にな」
 ベルティーユの項を撫でながら、ラウルが耳朶に熱い息と言葉を吹き込む。


 ベルティーユの身体が震えたのは、きっと媚薬の効果だけじゃない。
 砂糖菓子のように甘く、幸せを噛みしめるようなラウルの声音に、心が喜び震えたから。

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