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世界とのお別れ……です⁉︎
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《伊織side》
「……ん。あれ?」
どれくらい寝ていたのでしょうか。物凄く壮大で、楽しくて、時々辛い旅をしていたような気がします。気が付くと、何か柔らかい物に頭が乗っています。
「……伊織、起きた?」
「うん、起きたぁ……。おはよう、さえちゃん」
「……ん。おはよ」
目を開けているはずなのになぜか前が見えません。それに、異様に頭が重たい気がします……。
「……って!さえちゃん何してるの⁉︎」
そう、僕の頭の違和感の正体は、さえちゃんの大きい胸でした。
《梓side》
「……って!さえちゃん何してるの⁉︎」
「伊織、疲れてそうだったから……。ダメだった……?」
「いやいや!ダメとかじゃなくて!何でそんな発想になるの⁉︎」
「男の子は、おっきいおっぱい……好きじゃないの?」
「好きだけど!こんな形で初めて触ったって、いくらなんでも悲しいよ⁉︎」
「そう……。いらないことした……?」
「わわっ!泣かないでよ!嬉しかったから!ね⁉︎」
「……ん。泣かない」
「うんうん……。さえちゃんは強いねぇ。よしよし……」
「……えへへ」
最近は、伊織が自分から積極的にスキンシップをしてくれるようになった。勿論、あのイかれた世界に行った後の話。本人は覚えていないだろうけれど……。
“十年前:王都にて”
《梓side》
伊織は、【タイムストップ】でチカの時を永遠に止め、異空間に閉じ込めた。観客も、司会者でさえも、動きを止めた。まるで、伊織の魔法にかかった様に。
場の止まった様な時間を再び流し始めたのは、魔法を放った張本人。私の愛する人である、九条伊織だった。彼は、利き手を天に掲げた。
「マーリンさん、攻撃魔法を使ってごめんなさい。
それに、こんな僕を助けてくれてありがとう。
僕は……。一番はさえちゃんだけど、マーリンさんの事が……大好きだよ!」
今は亡き師匠。マーリン・セイジャストへの言葉。その言葉はどこまでも遠く、天にまで届いたと思う。マーリンは笑っているだろうか……。亡き師に向かい、私も感謝を伝えた。
「伊織が一番だけど、私も……。大好き」
……勿論誰にも聞こえないくらい、小さな声で。
《伊織side》
僕は、その場に倒れ込みました。大歓声に包まれながら、一つだけ、はっきりと声が聞こえました。
「ありがとう……。またいつか」
“十年後:九条家”
《梓side》
「ねぇ、さえちゃん」
僕ね、たまに不思議な声が聞こえるんだ。
内容は……。えっとね。僕とさえちゃんが、ゲームの中を冒険するっていう……。
やっぱり、昔のゲーム好きが治ってないのかなぁ」
私はおもわず笑ってしまった。
「な、何で笑うのぉ」
「ううん。あながち、夢じゃないかもよ?」
「ん?何か言った?」
「何でもないでーす」
「えー!ずるいよー!おーしーえーてーよー!」
「教えなーい!」
こうして今日の九条家も、伊織は思い出さないまま。
いつか思い出した時には、またあの世界に行くから。待ってなさいよ。マーリン。
どこかで、「待ってるよ」と聞こえた気がした……。
The end……
「……ん。あれ?」
どれくらい寝ていたのでしょうか。物凄く壮大で、楽しくて、時々辛い旅をしていたような気がします。気が付くと、何か柔らかい物に頭が乗っています。
「……伊織、起きた?」
「うん、起きたぁ……。おはよう、さえちゃん」
「……ん。おはよ」
目を開けているはずなのになぜか前が見えません。それに、異様に頭が重たい気がします……。
「……って!さえちゃん何してるの⁉︎」
そう、僕の頭の違和感の正体は、さえちゃんの大きい胸でした。
《梓side》
「……って!さえちゃん何してるの⁉︎」
「伊織、疲れてそうだったから……。ダメだった……?」
「いやいや!ダメとかじゃなくて!何でそんな発想になるの⁉︎」
「男の子は、おっきいおっぱい……好きじゃないの?」
「好きだけど!こんな形で初めて触ったって、いくらなんでも悲しいよ⁉︎」
「そう……。いらないことした……?」
「わわっ!泣かないでよ!嬉しかったから!ね⁉︎」
「……ん。泣かない」
「うんうん……。さえちゃんは強いねぇ。よしよし……」
「……えへへ」
最近は、伊織が自分から積極的にスキンシップをしてくれるようになった。勿論、あのイかれた世界に行った後の話。本人は覚えていないだろうけれど……。
“十年前:王都にて”
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伊織は、【タイムストップ】でチカの時を永遠に止め、異空間に閉じ込めた。観客も、司会者でさえも、動きを止めた。まるで、伊織の魔法にかかった様に。
場の止まった様な時間を再び流し始めたのは、魔法を放った張本人。私の愛する人である、九条伊織だった。彼は、利き手を天に掲げた。
「マーリンさん、攻撃魔法を使ってごめんなさい。
それに、こんな僕を助けてくれてありがとう。
僕は……。一番はさえちゃんだけど、マーリンさんの事が……大好きだよ!」
今は亡き師匠。マーリン・セイジャストへの言葉。その言葉はどこまでも遠く、天にまで届いたと思う。マーリンは笑っているだろうか……。亡き師に向かい、私も感謝を伝えた。
「伊織が一番だけど、私も……。大好き」
……勿論誰にも聞こえないくらい、小さな声で。
《伊織side》
僕は、その場に倒れ込みました。大歓声に包まれながら、一つだけ、はっきりと声が聞こえました。
「ありがとう……。またいつか」
“十年後:九条家”
《梓side》
「ねぇ、さえちゃん」
僕ね、たまに不思議な声が聞こえるんだ。
内容は……。えっとね。僕とさえちゃんが、ゲームの中を冒険するっていう……。
やっぱり、昔のゲーム好きが治ってないのかなぁ」
私はおもわず笑ってしまった。
「な、何で笑うのぉ」
「ううん。あながち、夢じゃないかもよ?」
「ん?何か言った?」
「何でもないでーす」
「えー!ずるいよー!おーしーえーてーよー!」
「教えなーい!」
こうして今日の九条家も、伊織は思い出さないまま。
いつか思い出した時には、またあの世界に行くから。待ってなさいよ。マーリン。
どこかで、「待ってるよ」と聞こえた気がした……。
The end……
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