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新しい出会い
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一月。高校一年の三学期になった。一年生はもうすぐ修学旅行ということもあり、全体的に少しうわついている。
旅行先は長野。四泊五日で、スキーを主に予定されているらしい。
「島崎はスキーやったことあんの?」
同じ班になった川嶋輝樹は、俺の肩を叩いてそう聞いてくる。
「……あるよ」
グイグイ来られるのは苦手だ。
彼と話すようになってもう三ヶ月以上経つが、未だに距離感が掴めずにいる。なにしろ、川嶋は顔立ちが良く、クラスでも女子からの人気が高い。そんな彼が俺と仲良くしているのだ。当然、俺は周りから嫉妬の目線を向けられる事が多い。
だが、島崎はそんなのお構いなしと言ったように、誰とでも仲良くなる。それは俺に対しても例外ではなかった。
「マジかよ、楽しい?」
「普通。慣れれば楽しいよ」
「そっかー。じゃあさ、俺に滑り方教えてくれよ」
川嶋は友達だろ?と言って半ば強引に約束してくる。サッカー部に所属している彼は運動神経が良いので、放っておけば滑れるようになる気もするが……。まあいいか。俺も修学旅行まで一人でいるのは寂しいし、彼と一緒にいれば暇も潰せるだろう。
「よろしくな、島崎!」
川嶋は上機嫌に俺の肩を叩いて、どこかへ行ってしまった。変なやつだ。
一週間後。修学旅行初日の朝。その日は雪が降っていた。
学校からバスで駅まで行き、新幹線に乗って移動する。川嶋は俺を見つけると、そのまま俺の横に座った。
「いやあ、楽しみだな」
「……そうでもない」
「なんだよ、つれねえな。スキーだぞ?」
「やったことあるし」
「そんなもんなのか」
「そんなもんだよ」
隣同士で座る俺達を見て、周りが小声で話す声が聞こえる。おおかた、俺が川嶋と行動を共にしているのが気に食わない女子たちだろう。
「川嶋は、俺なんかと話してて良いのか?」
「ん、どういう意味だ?」
「陽キャラの川嶋が陰キャラの俺と話してて、クラスの人は何も思わないのかって言ってるんだよ」
「島崎はいい奴だから関係なくね?」
皮肉まじりに放った言葉を、彼はあっさりと跳ね返してしまった。
「隠キャラとか陽キャラとかよく分からねーんだよな。俺は俺が良いと思った奴と話すのが楽しいし、それを人にとやかく言われる筋合いはねーよ」
「……そうか」
「おう、そうだ」
顔だけじゃなく性格までイケメンらしい。こいつには一生敵わないな。
長野に着いたのは、その日の昼過ぎだった。ホテルは綺麗で、高校生が宿泊するにはもったいない程の豪華さだ。
「すっげぇ。俺、こんな豪華なホテル見たことねえよ。なあ、島崎?」
「……そうだね」
「そうだ、売店行こうぜ。今日は夜更かしするぞ!」
「あ、ちょっと待てって」
川崎は部屋を飛び出して行った。俺も後を追って部屋を後にする。
フロント近くにある売店は人が多く、俺には耐えられそうにない空間だった。俺は買い物を川崎に任せ、先に部屋に戻ることにした。
それにしても、川崎はなぜ俺を気に入っているのだろうか。そんなことを考えながら歩いていると、前に人がいる事に気付かず、ぶつかったしまった。
「きゃっ……」
「いっ……。あ、すみません。大丈夫ですか?」
ぶつかったのは俺と同じ高校の女子生徒だった。俺はなんとか倒れずに済んだが、相手の子は尻餅をついて転んでしまう。
「いてて……。すみません、大丈夫です」
「立てますか?」
そう言って、俺は彼女に手を差し出す。
「ありがとう、ございます……」
彼女は俺の手を借りて立ち上がると、顔を赤くしてそのまま立ち去ってしまった。
「あ、ちょっと……」
あからさまに避けられた気がするが……。仕方ないか。
「あれ、これって……」
肩を落とすと、目の前に生徒手帳が落ちているのを発見した。先程ぶつかった彼女のものだろうか。後で先生に届けておこう。その時、背後からいきなり声をかけられた。
「み~て~た~ぞ~」
「っ!?」
「お前、あんな可愛いこと手繋いじゃってよ。早速女の子を虜にしちゃったか」
「やめてくれよ、そんなんじゃないって」
一部始終を見られてたのか。
俺は恥ずかしくなって、川崎を置いて足早に部屋へと戻った。
旅行先は長野。四泊五日で、スキーを主に予定されているらしい。
「島崎はスキーやったことあんの?」
同じ班になった川嶋輝樹は、俺の肩を叩いてそう聞いてくる。
「……あるよ」
グイグイ来られるのは苦手だ。
彼と話すようになってもう三ヶ月以上経つが、未だに距離感が掴めずにいる。なにしろ、川嶋は顔立ちが良く、クラスでも女子からの人気が高い。そんな彼が俺と仲良くしているのだ。当然、俺は周りから嫉妬の目線を向けられる事が多い。
だが、島崎はそんなのお構いなしと言ったように、誰とでも仲良くなる。それは俺に対しても例外ではなかった。
「マジかよ、楽しい?」
「普通。慣れれば楽しいよ」
「そっかー。じゃあさ、俺に滑り方教えてくれよ」
川嶋は友達だろ?と言って半ば強引に約束してくる。サッカー部に所属している彼は運動神経が良いので、放っておけば滑れるようになる気もするが……。まあいいか。俺も修学旅行まで一人でいるのは寂しいし、彼と一緒にいれば暇も潰せるだろう。
「よろしくな、島崎!」
川嶋は上機嫌に俺の肩を叩いて、どこかへ行ってしまった。変なやつだ。
一週間後。修学旅行初日の朝。その日は雪が降っていた。
学校からバスで駅まで行き、新幹線に乗って移動する。川嶋は俺を見つけると、そのまま俺の横に座った。
「いやあ、楽しみだな」
「……そうでもない」
「なんだよ、つれねえな。スキーだぞ?」
「やったことあるし」
「そんなもんなのか」
「そんなもんだよ」
隣同士で座る俺達を見て、周りが小声で話す声が聞こえる。おおかた、俺が川嶋と行動を共にしているのが気に食わない女子たちだろう。
「川嶋は、俺なんかと話してて良いのか?」
「ん、どういう意味だ?」
「陽キャラの川嶋が陰キャラの俺と話してて、クラスの人は何も思わないのかって言ってるんだよ」
「島崎はいい奴だから関係なくね?」
皮肉まじりに放った言葉を、彼はあっさりと跳ね返してしまった。
「隠キャラとか陽キャラとかよく分からねーんだよな。俺は俺が良いと思った奴と話すのが楽しいし、それを人にとやかく言われる筋合いはねーよ」
「……そうか」
「おう、そうだ」
顔だけじゃなく性格までイケメンらしい。こいつには一生敵わないな。
長野に着いたのは、その日の昼過ぎだった。ホテルは綺麗で、高校生が宿泊するにはもったいない程の豪華さだ。
「すっげぇ。俺、こんな豪華なホテル見たことねえよ。なあ、島崎?」
「……そうだね」
「そうだ、売店行こうぜ。今日は夜更かしするぞ!」
「あ、ちょっと待てって」
川崎は部屋を飛び出して行った。俺も後を追って部屋を後にする。
フロント近くにある売店は人が多く、俺には耐えられそうにない空間だった。俺は買い物を川崎に任せ、先に部屋に戻ることにした。
それにしても、川崎はなぜ俺を気に入っているのだろうか。そんなことを考えながら歩いていると、前に人がいる事に気付かず、ぶつかったしまった。
「きゃっ……」
「いっ……。あ、すみません。大丈夫ですか?」
ぶつかったのは俺と同じ高校の女子生徒だった。俺はなんとか倒れずに済んだが、相手の子は尻餅をついて転んでしまう。
「いてて……。すみません、大丈夫です」
「立てますか?」
そう言って、俺は彼女に手を差し出す。
「ありがとう、ございます……」
彼女は俺の手を借りて立ち上がると、顔を赤くしてそのまま立ち去ってしまった。
「あ、ちょっと……」
あからさまに避けられた気がするが……。仕方ないか。
「あれ、これって……」
肩を落とすと、目の前に生徒手帳が落ちているのを発見した。先程ぶつかった彼女のものだろうか。後で先生に届けておこう。その時、背後からいきなり声をかけられた。
「み~て~た~ぞ~」
「っ!?」
「お前、あんな可愛いこと手繋いじゃってよ。早速女の子を虜にしちゃったか」
「やめてくれよ、そんなんじゃないって」
一部始終を見られてたのか。
俺は恥ずかしくなって、川崎を置いて足早に部屋へと戻った。
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