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誤解(2)
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無言のまま並んで歩く駅までの道は、いつもよりも長く感じた。玲から話そうとする素振りはなく、俺が何か言うのを待っているようだ。
俺は意を決して、玲に本当のことを打ち明けようと口を開く。
「玲……あのさ」
「……うん」
暗い表情のまま、俯いていた顔を上げて俺を見る玲。その目には、先程と同じ涙が浮かんでいる。
「ごめん」
最初に口に出したのは謝罪だ。まずは玲を泣かせたことに謝るべきだと思った。
「……それは、浮気してたのを認めるってこと?」
玲はその謝罪を別の意味で捉えたようで、何とも言えない気持ちで俺を見つめてくる。
「違う、あれは誤解なんだよ……玲は俺が浮気するように見える?」
「見えない……けど、写真が……」
輝樹の時と同じ反応。やはり、写真のせいで変な誤解を生んでいるようだ。
「あの時女子と一緒に喫茶店に入ったのは認める。でも、あれはただ同じ塾の生徒だってだけだよ」
もちろん、そんな言い訳で納得してもらえるとは思っていない。それでも俺は、あの日あったことを一つ一つ丁寧に説明する。
能海との関係や、あの日の状況。玲が疑問に思いそうなことを全て話すと、彼女も自分が誤解していたことに気付いたようだった。
「……じゃあ、純くんがその子を泣かせたから、その子に謝るために、その喫茶店で話そうとしてたってこと?」
「うん、それだけ」
「やましいこととかは……?」
「あるわけがない。俺には玲がいるんだから」
玲は糸が切れたように、その場に座り込んだ。そして、一度は止まった涙をまた流し始める。
「良かったぁ……」
「誤解させるようなことしてごめん」
玲は大粒の涙を拭いながら、首を横に振る。
「ううん、ちゃんと確認しなかった私が悪いよ。話すのが怖くて、夏休みの間中ずっと無視してたし……」
「それは……結構傷ついたけど」
その傷は、勉強に身が入らなかった程だ。そのせいで、最近はただでさえ成績が振るわないのに、もっと模試の点数を落とす結果になった。
「ごめん……私のせいで」
「ううん、誤解が解けて良かった。それよりも、気になることがあるんだけど……」
ずっと俺の中で引っ掛かっていたこと。それは、あの写真だ。誰があれを撮ったのか、気になって仕方なかった。
「うん?」
「喫茶店に入っていく写真は、誰が撮ったの?」
「それがね……」
青山さんは困ったように、携帯のメールアプリを開いて見せてくる。
「アドレスを登録してなくて、誰が送ってきたのか分からないの」
名前の欄は文字化けしていて、読めなくなっている。
「その写真は誰かに送ったりした?」
「ううん。でも、私のクラスの人たちだけはいつの間にか皆知ってて……多分、この人が拡散して回ってるのかも」
「……厄介な奴だね」
犯人の目星はついている。信じたくはないが、十中八九そいつで間違いないだろう。ただ、何故彼がそういうことをするのかは、分からなかった。
「純くん、帰ろ?」
「あぁ……うん」
今は、二人の間で誤解が解けたことを喜ぶべきだ。余計なことは後で良い。
その日、俺と玲は久しぶりに、手を繋いで歩いた。少しの時間だったが確実に二人の仲は改善され、幸せを感じることができた。
俺は意を決して、玲に本当のことを打ち明けようと口を開く。
「玲……あのさ」
「……うん」
暗い表情のまま、俯いていた顔を上げて俺を見る玲。その目には、先程と同じ涙が浮かんでいる。
「ごめん」
最初に口に出したのは謝罪だ。まずは玲を泣かせたことに謝るべきだと思った。
「……それは、浮気してたのを認めるってこと?」
玲はその謝罪を別の意味で捉えたようで、何とも言えない気持ちで俺を見つめてくる。
「違う、あれは誤解なんだよ……玲は俺が浮気するように見える?」
「見えない……けど、写真が……」
輝樹の時と同じ反応。やはり、写真のせいで変な誤解を生んでいるようだ。
「あの時女子と一緒に喫茶店に入ったのは認める。でも、あれはただ同じ塾の生徒だってだけだよ」
もちろん、そんな言い訳で納得してもらえるとは思っていない。それでも俺は、あの日あったことを一つ一つ丁寧に説明する。
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「……じゃあ、純くんがその子を泣かせたから、その子に謝るために、その喫茶店で話そうとしてたってこと?」
「うん、それだけ」
「やましいこととかは……?」
「あるわけがない。俺には玲がいるんだから」
玲は糸が切れたように、その場に座り込んだ。そして、一度は止まった涙をまた流し始める。
「良かったぁ……」
「誤解させるようなことしてごめん」
玲は大粒の涙を拭いながら、首を横に振る。
「ううん、ちゃんと確認しなかった私が悪いよ。話すのが怖くて、夏休みの間中ずっと無視してたし……」
「それは……結構傷ついたけど」
その傷は、勉強に身が入らなかった程だ。そのせいで、最近はただでさえ成績が振るわないのに、もっと模試の点数を落とす結果になった。
「ごめん……私のせいで」
「ううん、誤解が解けて良かった。それよりも、気になることがあるんだけど……」
ずっと俺の中で引っ掛かっていたこと。それは、あの写真だ。誰があれを撮ったのか、気になって仕方なかった。
「うん?」
「喫茶店に入っていく写真は、誰が撮ったの?」
「それがね……」
青山さんは困ったように、携帯のメールアプリを開いて見せてくる。
「アドレスを登録してなくて、誰が送ってきたのか分からないの」
名前の欄は文字化けしていて、読めなくなっている。
「その写真は誰かに送ったりした?」
「ううん。でも、私のクラスの人たちだけはいつの間にか皆知ってて……多分、この人が拡散して回ってるのかも」
「……厄介な奴だね」
犯人の目星はついている。信じたくはないが、十中八九そいつで間違いないだろう。ただ、何故彼がそういうことをするのかは、分からなかった。
「純くん、帰ろ?」
「あぁ……うん」
今は、二人の間で誤解が解けたことを喜ぶべきだ。余計なことは後で良い。
その日、俺と玲は久しぶりに、手を繋いで歩いた。少しの時間だったが確実に二人の仲は改善され、幸せを感じることができた。
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