moment

星の書庫

文字の大きさ
5 / 50
闇の住人

伏兵

しおりを挟む
時送りリジェネレーション時戻しジェネラルはだいたいマスターしたわね….。まったく、いつまでかかるのやら……」
「こっちだって頑張ってんだよ……」
「お腹が空いたわ。早く食べる物をちょうだい」
ロクはそういうと、早速家の中に入っていく。
「はぁ……変わり身早すぎだろお前」
シーフは身を起こし、食べる物を準備するべく家の中に入っていく。

    ────シーフの家────
シーフが料理する横で、いつものように手足をばたつかせて待つロク。
「ほら、出来たぞ」
「これも見た事が無いわね。さすが私のシェフはいろんなものを知ってるわ」
「いつから俺はお前のシェフになったんだよ……」
「食べたら訓練するのよ。しっかり食べときなさい」
「またかよ……」
「当たり前じゃない。まだ時送りリジェネレーション時戻しジェネラルしか教えていないの。そんなのでフローリアを倒せると思っているの?」
「……へいへい」
シーフも食べ始めようとした時、誰かがドアのブザーを鳴らした。
「誰だよ。せっかく食べようとしてたのに……。」
気怠い素振りを見せるも、来客を招き入れるべくドアに近寄るシーフ。
「はいはい誰ですか……って、お前かよ。リル」
「なんだよ?俺が来ちゃいけねぇってのか?シーフ」
シーフの家に現れたのは、シーフの唯一の家族のリル・ランスロット。シーフとは兄弟関係にあり、リルの方が歳上だ。
「シーフ?騒がしいわよ。誰が来たっていうのよ」
「ん?シーフ。この女の子の声はなんだ?お前まさか……っ!?」
「ちょっ!リル、待て!入るな!」
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
「リル!?」
「シーフ、誰?このおじさんは」
「おじさん……俺シーフの1つ上だぞ……そんな事よりシーフ!誰だこのちっちゃい子は!?」
「リル、ロク、落ち着け。今から説明するから」
「「分かったわ(よ)」」
「リル、こいつはロク。訳あって家に居候してる奴だ。」
「へぇ……」
シーフの説明を受けてニヤニヤし始めるリル。
「おい、なんだその目は。……まぁいいや、ロク。こいつは俺の兄のリルだ。」
「似てないわね」
「「そりゃそうだろ」」
「息ピッタリじゃないの」
「「なわけないだろ」」
「ほら、息ピッタリよ?あなた達」
「「ぐぬぅ……」」
否定する時には息が合うシーフとリル。
「まぁいいや。シーフ、今日はここに泊まるぞ。お前らが本当に変な事をしていないか確認してやる。」
「なんだその結婚前のカップルみたいなシチュエーションは……」

      ────夜────
「じゃあ寝るからな」
「また明日」
「おう、また明日な」
そういうと各々の場所で眠り始める3人。4時間が経ったであろう時、動き出す1つの影。手には魔法陣が浮かんでいた。その魔法陣から、1人の男に向けて魔の手が伸びていた…………。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

魅了の対価

しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。 彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。 ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。 アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。 淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない

朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

聖女の力は使いたくありません!

三谷朱花
恋愛
目の前に並ぶ、婚約者と、気弱そうに隣に立つ義理の姉の姿に、私はめまいを覚えた。 ここは、私がヒロインの舞台じゃなかったの? 昨日までは、これまでの人生を逆転させて、ヒロインになりあがった自分を自分で褒めていたのに! どうしてこうなったのか、誰か教えて! ※アルファポリスのみの公開です。

レイブン領の面倒姫

庭にハニワ
ファンタジー
兄の学院卒業にかこつけて、初めて王都に行きました。 初対面の人に、いきなり婚約破棄されました。 私はまだ婚約などしていないのですが、ね。 あなた方、いったい何なんですか? 初投稿です。 ヨロシクお願い致します~。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

処理中です...