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星の書庫

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刺客

五人の旅路

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「さぁ、シーフ!僕の研究の贄となって下さい!」
「もう勘弁してくれよぉ!!」
もう何度聞いたか分からない、シーフとエモのやり取りを尻目に、ロク達三人は訓練を続けていた。
「違うわね……。もっとこう……どうすればいいのかしら……。」
「アイン、魔力を練る時はお腹に力をいれる……です」
「腹に力を入れる……。分かんねーよー!」
ヘンリエッタはアインに魔法を教え、ロクは一人で時詠みの研究をしていた。
「もしかしたらアインは一生かけても魔法使えない……です」
「なんでだよー!それじゃフローリア倒せないじゃんかよー!」
ヘンリエッタの判断に、アインは抗議する。
「無理なものは仕方ない……です」
「じゃあどうするんだよー!シーフとエモに魔道具でも作ってもらうのかよー!」
「「なにっ!?」」
アインの言葉に反応するエモとシーフ。
「何ですかそれはっ!とても魅力的ですね!是非それをやらせてください!」
流石はマッドサイエンティスト。この話に食い付いてきた。
「なかなかに興味深いじゃないか……。俺でいいならいくらでも作るぞ?」
一方シーフも、伊達に魔道具を作っていないのでこの話に反応を見せた。
「二人が魔道具作ってくれたら、あたしも魔法を使えるかもしれないのになー」
アインは煽るように言う。二人は興味深そうに、目を光らせた。
「あー、誰かそんな便利な道具を作ってくれないかなー!」
「「俺に(僕に)その魔道具を作らせてくれ(下さい)!!」」
とうとう二人は、魔道具作成に買ってでた。
「さぁ、シーフ!協力して最高の物を作ろうではありませんか!」
「おう、そうだな!」
二人は固い握手を結んだ。その片隅のロクはというと……。
「いえ……こうじゃ無いわね……。一体どうすればいいの?」
研究に没頭していて、会話に気付いていなかった。

    ────研究室────
「シーフ、魔法ギミックは組み終えましたか!?」
「まだだ!今やってる!」
二人は魔道具作成をしていた。
「魔道具の形を決めましょう。僕はリングにして、直ぐに発動できるようにしたらいいと思うのですが……」
「あぁ、俺もそれがいいと思うぞ。後は魔法ギミックを早く組み終えないと……」
「そうですね。僕は風と火。それと闇をするので、シーフは他のをやって下さい」
「分かった」
エモとシーフは、魔道具に魔法発動用のギミックを組み込み始めた。魔法ギミックは、属性の耐性や属性攻撃を因子の状態にした物だ。これによって、少ない容量で多くの魔法を使えるようにしているという。
「さぁ、最後の仕上げですね」
「あぁ……。時詠みの力で、ギミックを魔道具に固定させるんだな?」
「えぇ……。でも、今の時詠みじゃそれはできない……」
「どうしたものか……」

二人の合作魔道具の作成は、難航し始めた……。
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