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愛しき思い出3
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しかし、次の日から千尋は、告白などなかったかのように普段通りに振舞った。
それにもやもやしながらも、悠灯も同じように千尋に接した。
ただ、あの日から悠灯の事を「幾島」ではなく「悠灯」と呼ぶようになったことだけは変わらなかった。
夏休みが終わり、9月になっても暑い日が続いていた。
何とか就職先が決まりそうで、悠灯も久しぶりに落ち着いてきた頃だった。
「俺、東京の大学に行く」
帰り際、唐突にそう告げた千尋の言葉が頭に木霊した。
「え?」
その言葉に衝撃を受けて、その場から動けなくなってしまった。
千尋が遠くに行ってしまう。
もう、こんな風に一緒にいられなくなる。
千尋の成績ならわかっていたはずなのに、いざ本人からその言葉を聞くとショックだった。
胸が苦しくて仕方ない。
頭が真っ白になる。
気づくと、千尋と別れ悠灯は一人で歩いていた。
とぼとぼと歩く足取りは覚束なくて、自分がどうやって歩いているのかさえもわからない。
はじめて大学に行けないことに後悔した。
どうして自分は進学できないんだろう。
もしできたなら、千尋と一緒の大学じゃなくても、そばに居られたかもしれないのに。
きっと離れ離れになったら、千尋には悠灯よりももっと好きな人ができる。
今みたいに、この狭い街にいるよりもずっと魅力的な人はたくさんいるから。
だから、きっとすぐに悠灯を忘れてしまう。
そう思うと胸が苦しくてどうしようもなかった。
何より、千尋が悠灯を好きじゃなくなることに耐えられなかった。
(そうか、僕は、もうずっと前から都築のことが好きだったんだ…)
瞳から零れる涙が答えだった。
でも、これでようやくわかった。
千尋があの告白を蒸し返さない訳を。
きっと前から決めていたのだ。
だから、悠灯の返事などはじめから求めていない。
一方通行の告白だったのだ。
そう思うと悠灯は腹が立って仕方なかった。
(別れることがわかってたならなんで、なんで告白なんてしたんだよ!)
短い時間だけでもいい。
今のまま関係を有耶無耶にしたまま友人を続けたくなかった。
たとえ少しの間だけでも。
悠灯は千尋と恋人になりたい。
次の日、朝教室に入ると既に千尋は学校に来ていた。
悠灯は千尋を誰もいない校舎裏まで連れ出した。
「どうしたんだよ悠灯、こんなところまで連れ出して…」
微かに染める頬に少し腹が立つ。
「俺、気づいたんだ」
「?何を」
「千尋のことが好き」
目を見開く千尋をまっすぐ見つめた。
どんな答えが返ってこようと、この気持ちを押し通すつもりだ。
「もうすぐ離れ離れになるとしても俺は―――」
「うれしい!」
悠灯の言葉を遮り千尋は思いっきり抱き着いた。
のけぞりながらも千尋の体を何とか受け止める。
きつくきつく抱きしめられて、顔が赤くなるのを感じた。
「ねぇキスしていい?」
「ひ、人のはなしを、っ!」
返事も聞かず、抱きしめたまま唇を重ねる。
「へへっ」
すぐに唇を離すと、へらへらと嬉しそうに千尋は笑った。
その顔に、絆されそうになる。
「それより、千尋って俺と付き合う気なかったんじゃないの?」
「え?俺そんなこと言った?」
「だって……」
「?」
「……だって、普通にしてたから。あの告白の後」
「あぁ、それは、その」
今度は、恥ずかしそうに目を泳がせていた。
こんなにころころと表情を変える千尋ははじめて見る。
それが新鮮でうれしかった。
「だって、蒸し返すのが怖かったんだよ。ただでさえ、いきなりキスなんかして嫌われたかと思ってたし……」
次第にもごもごと小さくなる声で、今までどれ程気にしていたのかが分かる。
そうか。
そんな理由だったのか。
千尋が悠灯に対しての想いをそんなに大切にしていてくれたことが嬉しく、不安も怒りも消えていた。
「っていうかいい加減離れてよ。暑いよ…」
「えぇ。もう少しだけ、いいじゃん」
これで、卒業まではずっと傍にいられる。
悠灯にとってはそれが今一番幸せなことだった。
たとえそれが、すぐに切れてしまう関係だと分かっていたとしても。
しかし、次の日から千尋は、告白などなかったかのように普段通りに振舞った。
それにもやもやしながらも、悠灯も同じように千尋に接した。
ただ、あの日から悠灯の事を「幾島」ではなく「悠灯」と呼ぶようになったことだけは変わらなかった。
夏休みが終わり、9月になっても暑い日が続いていた。
何とか就職先が決まりそうで、悠灯も久しぶりに落ち着いてきた頃だった。
「俺、東京の大学に行く」
帰り際、唐突にそう告げた千尋の言葉が頭に木霊した。
「え?」
その言葉に衝撃を受けて、その場から動けなくなってしまった。
千尋が遠くに行ってしまう。
もう、こんな風に一緒にいられなくなる。
千尋の成績ならわかっていたはずなのに、いざ本人からその言葉を聞くとショックだった。
胸が苦しくて仕方ない。
頭が真っ白になる。
気づくと、千尋と別れ悠灯は一人で歩いていた。
とぼとぼと歩く足取りは覚束なくて、自分がどうやって歩いているのかさえもわからない。
はじめて大学に行けないことに後悔した。
どうして自分は進学できないんだろう。
もしできたなら、千尋と一緒の大学じゃなくても、そばに居られたかもしれないのに。
きっと離れ離れになったら、千尋には悠灯よりももっと好きな人ができる。
今みたいに、この狭い街にいるよりもずっと魅力的な人はたくさんいるから。
だから、きっとすぐに悠灯を忘れてしまう。
そう思うと胸が苦しくてどうしようもなかった。
何より、千尋が悠灯を好きじゃなくなることに耐えられなかった。
(そうか、僕は、もうずっと前から都築のことが好きだったんだ…)
瞳から零れる涙が答えだった。
でも、これでようやくわかった。
千尋があの告白を蒸し返さない訳を。
きっと前から決めていたのだ。
だから、悠灯の返事などはじめから求めていない。
一方通行の告白だったのだ。
そう思うと悠灯は腹が立って仕方なかった。
(別れることがわかってたならなんで、なんで告白なんてしたんだよ!)
短い時間だけでもいい。
今のまま関係を有耶無耶にしたまま友人を続けたくなかった。
たとえ少しの間だけでも。
悠灯は千尋と恋人になりたい。
次の日、朝教室に入ると既に千尋は学校に来ていた。
悠灯は千尋を誰もいない校舎裏まで連れ出した。
「どうしたんだよ悠灯、こんなところまで連れ出して…」
微かに染める頬に少し腹が立つ。
「俺、気づいたんだ」
「?何を」
「千尋のことが好き」
目を見開く千尋をまっすぐ見つめた。
どんな答えが返ってこようと、この気持ちを押し通すつもりだ。
「もうすぐ離れ離れになるとしても俺は―――」
「うれしい!」
悠灯の言葉を遮り千尋は思いっきり抱き着いた。
のけぞりながらも千尋の体を何とか受け止める。
きつくきつく抱きしめられて、顔が赤くなるのを感じた。
「ねぇキスしていい?」
「ひ、人のはなしを、っ!」
返事も聞かず、抱きしめたまま唇を重ねる。
「へへっ」
すぐに唇を離すと、へらへらと嬉しそうに千尋は笑った。
その顔に、絆されそうになる。
「それより、千尋って俺と付き合う気なかったんじゃないの?」
「え?俺そんなこと言った?」
「だって……」
「?」
「……だって、普通にしてたから。あの告白の後」
「あぁ、それは、その」
今度は、恥ずかしそうに目を泳がせていた。
こんなにころころと表情を変える千尋ははじめて見る。
それが新鮮でうれしかった。
「だって、蒸し返すのが怖かったんだよ。ただでさえ、いきなりキスなんかして嫌われたかと思ってたし……」
次第にもごもごと小さくなる声で、今までどれ程気にしていたのかが分かる。
そうか。
そんな理由だったのか。
千尋が悠灯に対しての想いをそんなに大切にしていてくれたことが嬉しく、不安も怒りも消えていた。
「っていうかいい加減離れてよ。暑いよ…」
「えぇ。もう少しだけ、いいじゃん」
これで、卒業まではずっと傍にいられる。
悠灯にとってはそれが今一番幸せなことだった。
たとえそれが、すぐに切れてしまう関係だと分かっていたとしても。
それにもやもやしながらも、悠灯も同じように千尋に接した。
ただ、あの日から悠灯の事を「幾島」ではなく「悠灯」と呼ぶようになったことだけは変わらなかった。
夏休みが終わり、9月になっても暑い日が続いていた。
何とか就職先が決まりそうで、悠灯も久しぶりに落ち着いてきた頃だった。
「俺、東京の大学に行く」
帰り際、唐突にそう告げた千尋の言葉が頭に木霊した。
「え?」
その言葉に衝撃を受けて、その場から動けなくなってしまった。
千尋が遠くに行ってしまう。
もう、こんな風に一緒にいられなくなる。
千尋の成績ならわかっていたはずなのに、いざ本人からその言葉を聞くとショックだった。
胸が苦しくて仕方ない。
頭が真っ白になる。
気づくと、千尋と別れ悠灯は一人で歩いていた。
とぼとぼと歩く足取りは覚束なくて、自分がどうやって歩いているのかさえもわからない。
はじめて大学に行けないことに後悔した。
どうして自分は進学できないんだろう。
もしできたなら、千尋と一緒の大学じゃなくても、そばに居られたかもしれないのに。
きっと離れ離れになったら、千尋には悠灯よりももっと好きな人ができる。
今みたいに、この狭い街にいるよりもずっと魅力的な人はたくさんいるから。
だから、きっとすぐに悠灯を忘れてしまう。
そう思うと胸が苦しくてどうしようもなかった。
何より、千尋が悠灯を好きじゃなくなることに耐えられなかった。
(そうか、僕は、もうずっと前から都築のことが好きだったんだ…)
瞳から零れる涙が答えだった。
でも、これでようやくわかった。
千尋があの告白を蒸し返さない訳を。
きっと前から決めていたのだ。
だから、悠灯の返事などはじめから求めていない。
一方通行の告白だったのだ。
そう思うと悠灯は腹が立って仕方なかった。
(別れることがわかってたならなんで、なんで告白なんてしたんだよ!)
短い時間だけでもいい。
今のまま関係を有耶無耶にしたまま友人を続けたくなかった。
たとえ少しの間だけでも。
悠灯は千尋と恋人になりたい。
次の日、朝教室に入ると既に千尋は学校に来ていた。
悠灯は千尋を誰もいない校舎裏まで連れ出した。
「どうしたんだよ悠灯、こんなところまで連れ出して…」
微かに染める頬に少し腹が立つ。
「俺、気づいたんだ」
「?何を」
「千尋のことが好き」
目を見開く千尋をまっすぐ見つめた。
どんな答えが返ってこようと、この気持ちを押し通すつもりだ。
「もうすぐ離れ離れになるとしても俺は―――」
「うれしい!」
悠灯の言葉を遮り千尋は思いっきり抱き着いた。
のけぞりながらも千尋の体を何とか受け止める。
きつくきつく抱きしめられて、顔が赤くなるのを感じた。
「ねぇキスしていい?」
「ひ、人のはなしを、っ!」
返事も聞かず、抱きしめたまま唇を重ねる。
「へへっ」
すぐに唇を離すと、へらへらと嬉しそうに千尋は笑った。
その顔に、絆されそうになる。
「それより、千尋って俺と付き合う気なかったんじゃないの?」
「え?俺そんなこと言った?」
「だって……」
「?」
「……だって、普通にしてたから。あの告白の後」
「あぁ、それは、その」
今度は、恥ずかしそうに目を泳がせていた。
こんなにころころと表情を変える千尋ははじめて見る。
それが新鮮でうれしかった。
「だって、蒸し返すのが怖かったんだよ。ただでさえ、いきなりキスなんかして嫌われたかと思ってたし……」
次第にもごもごと小さくなる声で、今までどれ程気にしていたのかが分かる。
そうか。
そんな理由だったのか。
千尋が悠灯に対しての想いをそんなに大切にしていてくれたことが嬉しく、不安も怒りも消えていた。
「っていうかいい加減離れてよ。暑いよ…」
「えぇ。もう少しだけ、いいじゃん」
これで、卒業まではずっと傍にいられる。
悠灯にとってはそれが今一番幸せなことだった。
たとえそれが、すぐに切れてしまう関係だと分かっていたとしても。
しかし、次の日から千尋は、告白などなかったかのように普段通りに振舞った。
それにもやもやしながらも、悠灯も同じように千尋に接した。
ただ、あの日から悠灯の事を「幾島」ではなく「悠灯」と呼ぶようになったことだけは変わらなかった。
夏休みが終わり、9月になっても暑い日が続いていた。
何とか就職先が決まりそうで、悠灯も久しぶりに落ち着いてきた頃だった。
「俺、東京の大学に行く」
帰り際、唐突にそう告げた千尋の言葉が頭に木霊した。
「え?」
その言葉に衝撃を受けて、その場から動けなくなってしまった。
千尋が遠くに行ってしまう。
もう、こんな風に一緒にいられなくなる。
千尋の成績ならわかっていたはずなのに、いざ本人からその言葉を聞くとショックだった。
胸が苦しくて仕方ない。
頭が真っ白になる。
気づくと、千尋と別れ悠灯は一人で歩いていた。
とぼとぼと歩く足取りは覚束なくて、自分がどうやって歩いているのかさえもわからない。
はじめて大学に行けないことに後悔した。
どうして自分は進学できないんだろう。
もしできたなら、千尋と一緒の大学じゃなくても、そばに居られたかもしれないのに。
きっと離れ離れになったら、千尋には悠灯よりももっと好きな人ができる。
今みたいに、この狭い街にいるよりもずっと魅力的な人はたくさんいるから。
だから、きっとすぐに悠灯を忘れてしまう。
そう思うと胸が苦しくてどうしようもなかった。
何より、千尋が悠灯を好きじゃなくなることに耐えられなかった。
(そうか、僕は、もうずっと前から都築のことが好きだったんだ…)
瞳から零れる涙が答えだった。
でも、これでようやくわかった。
千尋があの告白を蒸し返さない訳を。
きっと前から決めていたのだ。
だから、悠灯の返事などはじめから求めていない。
一方通行の告白だったのだ。
そう思うと悠灯は腹が立って仕方なかった。
(別れることがわかってたならなんで、なんで告白なんてしたんだよ!)
短い時間だけでもいい。
今のまま関係を有耶無耶にしたまま友人を続けたくなかった。
たとえ少しの間だけでも。
悠灯は千尋と恋人になりたい。
次の日、朝教室に入ると既に千尋は学校に来ていた。
悠灯は千尋を誰もいない校舎裏まで連れ出した。
「どうしたんだよ悠灯、こんなところまで連れ出して…」
微かに染める頬に少し腹が立つ。
「俺、気づいたんだ」
「?何を」
「千尋のことが好き」
目を見開く千尋をまっすぐ見つめた。
どんな答えが返ってこようと、この気持ちを押し通すつもりだ。
「もうすぐ離れ離れになるとしても俺は―――」
「うれしい!」
悠灯の言葉を遮り千尋は思いっきり抱き着いた。
のけぞりながらも千尋の体を何とか受け止める。
きつくきつく抱きしめられて、顔が赤くなるのを感じた。
「ねぇキスしていい?」
「ひ、人のはなしを、っ!」
返事も聞かず、抱きしめたまま唇を重ねる。
「へへっ」
すぐに唇を離すと、へらへらと嬉しそうに千尋は笑った。
その顔に、絆されそうになる。
「それより、千尋って俺と付き合う気なかったんじゃないの?」
「え?俺そんなこと言った?」
「だって……」
「?」
「……だって、普通にしてたから。あの告白の後」
「あぁ、それは、その」
今度は、恥ずかしそうに目を泳がせていた。
こんなにころころと表情を変える千尋ははじめて見る。
それが新鮮でうれしかった。
「だって、蒸し返すのが怖かったんだよ。ただでさえ、いきなりキスなんかして嫌われたかと思ってたし……」
次第にもごもごと小さくなる声で、今までどれ程気にしていたのかが分かる。
そうか。
そんな理由だったのか。
千尋が悠灯に対しての想いをそんなに大切にしていてくれたことが嬉しく、不安も怒りも消えていた。
「っていうかいい加減離れてよ。暑いよ…」
「えぇ。もう少しだけ、いいじゃん」
これで、卒業まではずっと傍にいられる。
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たとえそれが、すぐに切れてしまう関係だと分かっていたとしても。
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