転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~

ちゃんこ

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2章 幼少期編 II

83.正しくないお茶会の始め方 8

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「……あぁぁ」

ハティフ兄が焦った声を上げた。
シブメンがハティフくんを中央広場へ連れ出したのだ。
ハティフくんが楽しそうにしているから大丈夫ですよ。落ち着け、ハティフ兄よ。

──…しかし、何が始まるんだろう。

わく……

──…何を見せてくれるんだろう。

わくわく……

──…がんばれハティフくん、お姫さまは応援しているぞ!

二人は足元にある立ち位置的なラインの手前で止まった。
話かけられたらしいハティフくんがシブメンの顔を見上げて、それから私たちの方を見て小さく手を振ってきた。
心配しているであろうベンチメンバーにそうするよう、シブメンに言われたのだと思われる。

全員で手を振り返した。
すでに他の魔導士たちも黒蜜の魅力にはまっている様子だ。

こちらに注意を向けるつもりがなさそうなシブメンは、少し考える様子を見せてからハティフくんの横に身をかがめる。
そして何やら耳打ちし、ハティフくんはそれに頷き返してた。

わくわくわく……

「あの、あのあの、大丈夫でしょうか」

ハティフ兄、更に焦りだす。

天才だが変人と名高い魔導士長に可愛い弟が何をさせられるのか。
でも、本日の魔導部案内役であるワーナー先生が笑顔で眺めているから問題ないはず。
魔導士たちも同じスタンスで、ハティフ兄の肩を叩いたりして落ち着かせている………時だった。


──…パンッ!!


布団たたきがジャストヒットしたような破裂音がした。

ワタワタするハティフ兄を愛でていて練習場を見ていなかった。不覚っ。

遅まきながらも練習場に顔を向けると『やったー!』とはしゃぐハティフくんと、不敵な笑みをうかべているシブメンが目に入った。

………彼らの対面にある、遠くの壁の辺りが煙っているように見えるのだが。砂煙……かな?

「ハティフゥゥゥ!?」

裏返ったハティフ兄の叫びで、止まっていた時間が動き出した。

「大丈夫、大丈夫。壁にかぶせてある幕で破片が飛ぶことはないから」

「ででででも、幕が破れたらっ。ハティフ~」

「まぁまぁ。俺たち全員が日々強化魔法をかけている魔道具……」

ハティフ兄を落ち着かせようとする魔導士の言葉が止まった。

──…あれ?

耳鳴りのような音が……したと思うと同時に、周囲の魔導士たちがハッとした様子で練習場に向けて掌をかざした。
騎士たちに護られるアルベール兄さまも目の端に映ったが、その後は視界が何かに遮られて真っ暗になった。
ワーナー先生が、ベール兄さまと私を抱きしめるように覆いかぶさっているのだと気付いたのは、一拍置いてからだ。




──…ドンッッッ!!




爆音が響いたことでワーナー先生の行動の意味が分かった。
ワーナー先生の腕の間から見える魔導士たちが、バリアーのようなものを展開している意味も分かった。

そして『パンッ』の次にきた『ドンッッッ』──…これの意味は……

「ハティフくんですよね、ハティフくんがやったのですよね!?」

ば~くばくばくばく爆裂ぅぅぅっ♪
ばくばくばく爆裂まぁぁほぉぉうぅぅ♪

我慢できなくてワーナー先生の腕の中でウゴウゴしてしまった。

「ふぅ、魔導士長の爆術式と起動音が違うので……恐らくそうでしょう」

ワーナー先生が腕を緩めながら詰めていた息を吐いた。
起動音とは先ほどの耳鳴りのようなやつかな?

うほ~い、面白いことになりそ~!

「大義であった」

アルベール兄さまが騎士や魔導士たちに礼を述べている。
ベール兄さまと私の無事を即座に確認することも忘れていない。さすが長男。いや、王子?

「うん、怪我ひとつないぞ。助かった」

ベール兄さまも、ワーナー先生と魔導士たちを労った。
私にも怪我はなさそうだとホッとしている。キュンときた。長男三男とかじゃなくて、さすがお兄ちゃん…が正しいかな? 愛だね。妹冥利に尽きちゃってもいいかな?

──…おっと、私も護ってもらったんだった。

「まもってくれて、ありがとうございました」

淑女の礼ではなく、両手を前に揃えて頭を下げる。
こうしないと気持ちがこもらないのだから仕方がない。まだまだ日本人の気質が残っているのだ。

頭の上にポンとワーナー先生の手が乗った。
ふへへ、身を挺して私を護ってくれた人の手だぞ……おっと、ベール兄さまも護ってたね。二重の手柄なのだ。

「どういたしまして」

頭をなでるワーナー先生の笑みが、いつもよりユルユルになっていた。

「うふふふ」

嬉しくなってパフッと抱き着いた。
"感謝の気持ち"第二弾だ。
私にとってワーナー先生は離宮メンバーと同じく、もう身内も同然の人だからスキンシップしてもいいのだ……いいよね?……いいことにしておこう。ベール兄さまのお咎めがないからきっと大丈夫。

「天才魔導士の誕生だな」

ハートフルな師弟愛が目に入らぬ無粋な魔導士めの、ため息交じりの声が聞こえた。

そうだった。
まだハティフくんの爆裂魔法イベントの最中だった。

「凄いな……あんなでかい魔法の盾、初めて見たぞ」

ワーナー先生の背中の砂利を払っていたベール兄さまは、無粋魔導士の言葉で爆裂魔法イベントに復帰した。私もそうする。

「おぉ……ぉ?」

視界が悪い。砂煙でもうもうだ。
辛うじて確認できるのは、ベール兄さまが言うところの魔法の盾と、その中心に立つ大小の人影だけだ。

魔法の盾……というか壁は、地面に立つ横長タイプ。守る対象を緩く囲う湾曲型。四角い魔法陣の中に丸い魔法陣が多数展開。あといつも通り光っている。

誰も何も言わないがシブメン製だ。
そういう決めポーズをとっているから間違いない。

そして爆音の原因は、やはりハティフくんだ。

「できたーっ、できたーっ!」

嬉しそうに飛び跳ねているから、こちらも間違えようがない。

「ハティフゥゥ~」

愛弟の元に走って行くハティフ兄の背中を、私は歯ぎしりしながら見送った。
だって私も駆け付けたいのだ。ハティフくんと一緒にワーイがしたいのだ。
ぬぅ、ベール兄さまに手を掴まれていなければ……
一歩足を踏み出したところでガシッと捕まってしまったのだ。自分が見物人だったら『お見事』と拍手を送るほどの素早さだった。
アルベール兄さまがベール兄さまを褒めてるな。拍手も。
くぅ、ここは魔導士たちと一緒にハティフくんに注目するシーンですよ~。今だけ妹の事は忘れて~。離してぇ~。

「お騒がせしましたな」

ジタバタしているうちに、ハティフ兄弟を従えたシブメンが颯爽とベンチに戻って来た。

「改めて紹介しましょう……いや、自分で出来るかね?」

「はいっ。グラード伯爵が五男、ハティフですっ。5歳ですっ。お見知りおきをっ」

胸に手を当てて可愛くペコッ。
心配はしていなかったけど怪我とかはなさそうだ。

怪我がないならお願いしちゃってもいいかな? いいところを2回とも見逃しちゃったから、もう1回やって見せてもらいたい……のに、お願いしようとしたらベール兄さまに阻止された。
今話しかけてはいけないようだ。

「膨大な魔力量を持つ逸材です」

「そのようだな」

シブメンとアルベール兄さまの視線が絡んでいた。

「この幼さで魔力操作も申し分ありません」

「そうか」

絡む視線はそのまま……もしかして、プレゼンしてるのかな?

「演算能力も大変高く、想像力に富む片鱗も見受けられます」

青田買いだろうか……
シブメンはハティフくんが欲しいのかな?
魔導部の面々も視線でラブコールを送ってるね……そうか、君たちもハティフくんが欲しいのか。

「………」

欲しい。私だって欲しいよ、ハティフくん!
もうお友達だし、誘えばOKもらえるよね。
ハティフくんをお抱え魔導士にして、トロンジョみたいに『やっておしまい!』をかましたいぞ!
"破壊の魔導姫"改め、悪女風の、えーと、えーと、思いつかない。格好いいナントカ王女を目指すのだ!

「ね、ね、ベール兄さま」

ハティフくんの勧誘仲間に引き込もうとしたら、間髪いれずに首を振られた。

「え”~」

「ダメったらダメだ」

「なぜですか?」

「友達じゃいられなくなるからだ。直属は絶対ダメだ」

「そ……」

そんな大げさな……と一瞬思ったけど、そっか、ベール兄さま、友達に距離置かれちゃった経験があるのか。
まぁ、そうだなぁ、私もハティフくんにそれやられたら嫌だなぁ。

けど、肝心のハティフくんの希望はどうなのだろう───チラッ




チョウチョを追いかけてるやないかっ!




「あれでは簡単に誘拐されるでしょうな」

なぜここで私を見るのかな、シブメン。
アルベール兄さまも、なぜ私とハティフくんを交互に見るのかな?

「ふむ、シュシューアと同じ扱いにするか」

むっ、同じ扱いとは?

今聞いても答えてもらえそうもないので、ベール兄さまに解説をお願いする。

「護衛のことだ。シュシュには5歳になってから特別警護がついているんだぞ。わからなかったろ」

特別警護とな?

ベール兄さまによると、風景に溶け込んだナチュラル護衛が常に配置されているのだそうな。
見回してもそれらしい人影が見当たらないのだが『俺たちに見やぶれられたら影の護衛失格だろ』と呆れられた。
それもそうか。

ここで豆知識……
『密偵』と『影』は役割が違う。
私のイメージでは、密偵は秘密工作員スパイで、影は護衛ボディーガードかな。
組織としてはどちらも軍に含まれる『情報部』で、執務棟に控えめな事務室を構えてはいるが、部員エージェントの存在は厳重に秘匿されている。(トム爺は引退しているから顔出しがOKなのだ)



──…ドサッ



「逸ったのが浮かれて宣伝に回ろうとしておったぞ」

トム爺の再登場だ。

「ゼルドラ・カルシーニに見出された魔導の申し子ですよ~。皆に早く知らせたいじゃないですか~」

トム爺の足元に転がされて踏まれている、まだ13歳くらいの魔導士がジタジタとゴネだした。
期待の新人が現れたのが嬉しくて触れ回りたかったようである。

しかし魔導の申し子か……
同じ魔導士として嫉妬とかしないのだろうか……なさそうだな。ハティフくんを見る目がキラキラしているもの。彼も黒蜜の可愛さにやられてしまったのかもしれない。
未来の可愛い後輩だものね。先輩として構い倒せる喜びが待っているのだものね……お兄さんぶりたいんだろうなぁ。わかるわぁ。

「まぁ、すぐに広まってしまうだろうが……せめて2~3日は我慢せよ。護衛の選定に時間がかかるのだ」

アルベール兄さまもゴネ少年魔導士の気持ちがわかるらしく、なだめ口調になっている。
どうやらハティフくんに続き、あのゴネ少年魔導士もアルベール兄さまに気に入られた様子……あ、違うね。もともと彼はマスコット的存在のようですね。大人たちの視線が『困ったやつだ』と微笑ましい感じだから多分そう。

ふむ、よく見ればとても愛嬌のある顔立ちをしている。
丸顔で、丸い目で、丸い鼻で、丸い体で、フワフワの銀髪が白くまっぽくて良いではないの。
オプションの丸メガネもいい味が出ている。

あんな面白そうな人、今までどこに隠れていたのだろう。

「あいつの名前はミーシャ。魔道具課の作業場から滅多に出てこないヤツだから初めてだろ? 7歳で自分を魔導部に売り込みに来た変わったヤツなんだ。そこんとこハティフと同じで笑えるな」

耳打ちされたベール兄さま情報である。

当時の白くまくんは魔力・頭脳ともに優秀であることを自ら証明してみせ、ならばと研究院に推薦する話も出たらしいが、院の研究室では予算が少ないから嫌だと本人がゴネたそうだ……昔からゴネていたのか……まぁつまり、有名なゼルドラ・カルシーニの下なら研究費が豊富であろうと考えた計算高い子熊だったわけだ。んで、いちおう子爵令息。

貴族令息である彼はとりあえず研究院に放り込まれるも、やっぱり研究費が足らないと、さっさと卒業して宮廷魔導士になって、今もまだゴネている。

「あの、あの。ハティフはまだ5歳と幼く、将来を決めるのはまだ早く、まだ、まだ……」

一方、こちらもゴネているというか、抵抗しているというか、ハティフ兄である。
可愛い弟の未来が勝手に決められていっているので、アルベール兄さまにご意見申し上げているのだ。相手にされていないけど。

「ハティフくんはどうしたいですか?」

ハティフくんが戻って来たので聞いてみた。
本人は宮廷魔導士になりたいと言っていたけども……

「宮廷魔導士になりたいです!」

うん、変わりなし。

「いろんな味のイティゴを作ります!」

こころざし、低いっすね。

「それと、カラスくんのように空を飛びます!」

シブメンに魔法で飛べるって言われたの? 騙されてるよ!

私と同じように思ったらしきハティフ兄が暴れた。
白くまも『協力するよ~』と地面で暴れた。
ハティフくんはニコニコしてご機嫌だ。
シブメンの表情は読めない。

ハンググライダーとか参考になるかな?
それともパラグライダー?
簡単な絵なら描けるけど、う~む。

あ、海もあるし、実験は鳥人間すれば良いのではない?
私は絶対参加しないけど、観客なら喜んでなるよ。
イベントにしちゃう?…いやいや、その前に若葉会があるな…いや、今スタンプラリーの最中だった。

「ところで、この訓練場でのお楽しみは何ですか?」

ワーナー先生に尋ねる。

「魔導士隊による魔法陣の乱舞を披露する予定でしたが、もう次に出発する時間ですね」

あらん、残念。









…………………………………
勝手に新キャラが出てきた
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