-Transient-

仆瑠川 真雪己

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入校式

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                     数ヶ月後

 僕とユージンは無事試験に合格し、入校式に来ていた。学校とはまた別で年齢も種族も様々で、教訓、規律、礼節、作法、訓練、鍛練、修練、剣術、馬術、獸術、魔法、話術など様々な分野をこの3年間でみっちりと教わらなくてはならず、あまりに過酷すぎて途中で辞めてしまう者が多いらしいと聞いたことがある。

 
 「此れより入校式を執り行う!」
 
 「国王陛下の賛辞」


 「数々の試練を乗り越え、この場にいるみなににとって、新しい門出となることは間違いないであろう。それぞれの分野で、自らの力を高め、日々、切磋琢磨し合い、国を思い、国民を思い、仲間を思い、信念を貫き通し、いかなる時も誇りを捨てぬよう。日々精進し給え。」



 「次に騎士団アゼル・バイン総督の賛辞」



 「はじめまして諸君!既に知っている者も多いと思うが、私は、アゼル・バインという!騎士団を取りまとめている者だ!諸君らは、騎士団員、魔法研究所、医療研究所、古代語研究学所、獸舍飼育所とそれぞれの部署に配属されると思うが、まず一歩を踏み入れたに過ぎない!これから諸君らには、沢山の試練や経験が待っている。いかなる時も王宮職員や騎士団の一員であることを誇りに思い、国の為、国民の為、自らの使命のために費やしてくれ給え!」


   式は滞りなく進み、自分達が配属される部署の案内となった。
 といっても今日は、顔合わせの日で軽く挨拶をする程度らしい。
 明日から本格的にはじまるらしいのだが。


 「また後でな!カルム!」
 「うん、ユージン!あとでね!」

ユージンは、竜騎士団への配属が決まっていた。騎士団の中でも一番人気のある部署で、倍率がとても高く志願してもなかなか入隊できる部署ではないらしく、欠員がでるのを待っている隊員が多いらいし。
(待っている隊員は、違う部署に入隊して訓練などをして欠員が出たら立候補して試験を受けるらしい。)  
   その分訓練は過酷と聞いたことがある。
  (ユージンの配属場所が竜騎士団だと聞いたときは、自分の耳を疑ったよ!マジで!あのユージンがだぞ!いいのか?アイツで!竜騎士団なんて務まるのか?配属先が決まったときのユージンが、ものすごく嬉しがっていたのは言うまでもないけれど…。)
 僕は、獸舍飼育部署!嬉しいなぁ!どんな性格の仔達がいるんだろうなぁ?モッフモッフパラダイスがまってる♪

 
  
  ユージン


 「はじめまして!私は、この第三部隊を取りまとめている、竜騎士団団長のアルカトール・ミュウゼンだ!よろしく!」

 アルカトールと名乗った男は、左目から頬にかけてとても大きな傷がある大柄な男だ、
褐色の肌に強靱な体躯の持ち主である。アリカトールは、竜騎士団の主な部隊編成を説明した。

 「竜騎士団には、部署が大きく4つに分かれている。上空部隊、地上部隊、水上部隊、地中部隊にわかれている。君たちは、この4部隊の1つである上空部隊に所属をして貰う。取り扱うドラゴンは、翼竜種(フライドラゴン)であり、結構、気難しい奴らが多い種族でもある。気を抜くと大怪我にも繋がるため、気を引き締めて訓練をしてくれ!今日は顔合わせという事で自己紹介をして貰う!まずは、君からだ!」

 上空部隊は4つの部隊に分かれている。そのうちの1つを取り纏めているのがこの男、アルカトール・ミュウゼン団長である。

「ハイ!自分はダウゼン・シュトラハイム22才です!自分は、子供の頃から竜騎士に憧れて志願致しました。国と国民の平和を守り、誰からも頼られる竜騎士になりたいです。趣味は、体を鍛えることです。」
 
 「ハイ!自分はリーゲル・ダルナン19才です!志願した理由は、ドラゴンが好きで、ドラゴンと一緒にこの国の平和を守りたいと思ったからであります!好きな事は寝ることであります!」
 
 団長のアルカトールは、順番に指名していく。それぞれの志願した理由や自分のことを簡単に語っていた。

 「ハイ!私はサラサ・べナール21才です。色々な国や街や村の人々と交流がしたかったからです。好きな物は可愛いもの。嫌いな物は可愛くないものです。」
 
 「ハイ!私はカルディア・レイズリー
19才です。父が竜騎士団員であり、同じ空を見たかったからです。あとは、父を超える竜騎士になる事です。」

 俺のばんになり、自分の思いを伝えた。

 「ハイ!自分はユージン・ウィヴィーラ19才です。志願した理由は、この国の民がいつまでも平和で、笑顔が絶えず、みんなが幸せに暮らせるように。そして、俺んちの葡萄とワインが最高だってみんなに知ってもらいたいからです!」
 
 「ハイ!自分はダラス・タイラン22才です。自分は、何をやるにも鈍臭くって、少しでも自分を変えたくて志願しました。嫌いな物は自分自身です。なので、好きになれるように努力したいです!」
 
 「よろしく!明日からは、この6人で竜騎士になるための鍛練をする。みなで力を合わせて頑張るように!」
 
 「「「「「「ハイ!!!!!!」」」」」」

 「明日は、朝5時にこの場所に集合だ!では、解散」

 「「「「「「「ありがとうございました!!!!!!」」」」」」
    


      
   

       カルム
 


 「はじめまして。みなさん、僕が獸舍飼育担当総責任者のアデル・リュートだよ。まぁ。みんなには明日から頑張ってもらうから宜しくね!取り敢えず、軽くでいいから自己紹介でもしてもらおうかな?君から。」

 とても物腰が柔らかく中性的な印象のある男性が、ニコニコと人懐っこい笑顔を浮かべていた。だがとても近寄りがたいかんじがした。
    カルム達研修生に挨拶をしていた。


 「ハイ!はじめまして。リリアル・ラーナイズ24才です。幼い頃から動物が好きで、色々な動物たちと触れ合いたくてこの部署を選びました。リアと呼んでください。よろしくお願いします。」
 
 「うん。宜しくね。リアさん。次は君だね。」
 
 「ハイ!はじめまして。カルム・マーズ19才です。小さい頃から動物に携わる仕事をしていた両親を見て、この部署を選びました。よろしくお願いします。」
 「うん。宜しくね。あれ?もしかして君のお父さんって、シュトライトさんかな?お母さんがアクリナージュさんかな?違っていたらごめんね。」
 「父と母をご存知なのですか?」
 「ご存知も何も君のお父さんとお母さんには、1から色々叩き込まれたからね僕は。」
  
  僕の父さんと母さんを知っている人がいるとは思っていたケド。

 「そうだったんですか。」
 「シューさんとリージュさんはお元気かな?」
 「ハイ!元気すぎて困ってます。今はオーチデンス・カーピナル(西の都市)で、ワイバーンの調教をしに行ってます。」
 「相変わらずだね。でも、シューさんとリージュさんが調教するとどんな子でも扱いやすい子たちになるからね。」
 「ハイ!なので、父や母に負けない調教師になりたいんです!」
  
  僕の父さんと母さんが育てた仔たちは、本当にいい仔たちばかりなんだ!どんなに懐かないかない仔でもみんなあっという間に懐いてしまう。父さんや母さんみたいになるのが僕の夢だったんだ。
 
 「宜しく頼むね。シューさんとリージュさんの息子さんだからって甘くはしないからね。」
 「ハイ!ビシビシ扱いてください。」
 「やる気があるのはいいことだね。次は、君だね。どうぞ」
 
 「ハイ!マリナ・カヤ21才です。宜しくお願いします。動物が大好きで、少しでも、動物たちのためになれるよう、一生懸命頑張ります。」
 「うん。宜しくね。マリナさん。君で最後だね。どうぞ。」

 「ハイ!ジェイド・レイヴィス24才です。少しでも動物達の役に立てるようにがんばります。」

  「うん宜しくね。ジェイドくん」
 「みんな、明日から宜しくね!明日の集合はこの場所で、朝4時に来てくださいね。それでは、解散します!」
 
 「「「「明日から、宜しくお願いします。」」」」

 なんとか、無事顔合わせは終わった。
今日から、3年間自分が暮らす寮へと足を向けた。寮は二人部屋となっていて、食堂、談話室、相談室、面会室(家族などが来たとき用の部屋)、大浴場と完備されている。後は、規律を破ったり仲間うちで争った場合なんかに反省部屋なんかもある。


 「なんでなんだよ!!嘘だろ!寮部屋までお前と一緒なんだよ!しかも、3年間も!」
 「嬉しいだろ♡カルム♡」
 「嬉しくなんかない!最悪だ~ぁ!」

 何が悲しくて毎日、毎日コイツの顔を見なきゃなんないんだよ!勘弁してくれ!

 「照れるなよ!」
 「それは無い!」
 「だから言ったろ!俺とカルムは、一心同体、運命共同体だって♡♡♡!!!」
 「嫌すぎる。ユージン!お前となんて!」

 僕が一体何をしたと言うんだぁ。なんでユージンといっしょなんだよ。寮だってけして狭くはないし、新入生だって沢山いるのに、なんで、ユージンと同室なんだよ!

  と僕がうんざりしているとユージンが話しかけてきたんだ。

 「そんな事より、カルムはどうだったんだ?やっていけそうか?大丈夫か?」
 「大丈夫だよ!総責任者のアデルさんは、僕の父さんと母さんの教え子だったらしくよく知っていたよ。」
 「そっか。ならよかった。なんかあったら俺に相談しろよ!力になってやれるかも知んないからな!」

普段はチャランポランなんだがいざっていう時は頼りになるんだよなぁ。ユージンは!黙っていればイケメンなんだけどなぁ。黙っていれば!
 
 「ユージンの方はどうだったんだ?」
 「アルカトール団長カッコよかったよ!俺もあんな風になりたいよ!でも、アゼル・バイン総督には負けるけどな!」
 「さいですか。」
 
 僕達は明日の準備も早々に就寝した。
明日は、どんな事を習うのかな?期待と不安が入り混じり、なかなか、寝付けないでいた。

  
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