運命の番は後天性Ω

yun.

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これからのこと〜病院 慧side

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総合受付の受付機で、診察券をお互いに通す。
何度も通っているから、もう一連の動作に迷いもない。


受付番号が発券されて、バース科の待合場所へ行く。
朝イチだからか、バース科は空いていて、他に一組いるだけだった。


「3番、4番さーん!診察室5番へお入りください。」

最初の頃は名前で呼ばれていたが、途中でシステム?マニュアル変更があったのか、番号で呼ばれるようになった。
 

確かに、プライバシーも守られるから、そのほうがいいだろう。
特に、αは有名な人が多いからな。
苗字で、だれかバレる可能性があるから。


_コンコン_


「「失礼します。」」


「どうぞ、おかけください。」


ニコニコと嬉しそうな斉藤先生に、フッと肩の力が抜ける。
自分でも気づかないうちに、緊張していたみたい。


「まずは、この度はおめでとうございます。」


「「ありがとうございます。」」


「別々に受診してくれていたお二人が、揃って受診してくれているのを見て、本当に嬉しいです。」

一慶さんと顔を見合わせ、えへへっと、はにかむ。


「須藤さん、貴方の我慢が、慧くんの心を安定させてくれました。中村さん、貴方の勇気が、須藤さんの心を守りました。お二人共よく頑張りました。これから先も、番うまでには時間が少しかかりますが、お互いで支え合ってほしいです。もちろん、僕も全力でサポートしますので。」


「「はい。(ありがとうございます。)」」


「では、まず血液検査と、レントゲン撮影をしてほしいので、行ってきてもらえますか?血液検査の場所はお分かりですよね?」


「「はい。」」


「レントゲンは、血液検査場の隣です。」


「わかりました。」
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