運命の番は後天性Ω

yun.

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これからのこと〜 威圧

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「次にヒート・・・というか、、セックスについてのお話しをしますね。」

と言われ、慧くんは顔が真っ赤になる。
ああ、かわいい。
でも、かわいい慧くんを他人に見せたくない!
それに、ってなんだ!
そんな話し、したくない!

そう思っていると、ついαの威圧が出てしまっていたようだ。


「うぐっ」


「くっ」

慧くんと斉藤先生の、うめき声が聞こえたような気がするが、それくらいでは止まれなかった。


「須藤さん!!威圧を抑えてください!!」


知らない先生の叫び声で、ハッと我にかえる。
そこにいたのは、白衣を着た知らない先生だった。

αだと、すぐにわかる。
αは、αかΩのバース性の人ならば、だいたい当てられる。
もちろん、例外もあるのだが・・・


問題なのは、そこに現れた先生がαだと言うことだ。
慧くん慧くん慧くん。
ダメだダメだダメだダメだ。
他のαをその目に映さないでくれ。


「須藤さん!!落ち着いてください!!私はここにいる、須藤さんたちの主治医である斉藤の旦那です!威圧を抑えてください!」


そんな叫ぶような声が聞こえて、急にスッと熱が引いた気がした。

急に頭が冷えた感じだ。
周りを見れば、慧くんは椅子の上で、前かがみになり、両手で身体を抱きしめている。

どう考えても、俺の威圧のせいだ・・・

「慧くんっ!」

咄嗟に身体が動き、慧くんを抱きしめようとした。
だけど、それは叶うことはなかった。

慧くんを呼んで、抱きしめようと一歩踏み出したときに、と、慧くんの身体が大きく跳ねたからだ。


明らかに、怯えている反応だった。


「・・・・・慧くん・・・ごめんね。」

それしか言えなかった。
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