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第一章
ステータスカード
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昼ごろ、優夜は教会の前に立っていた。なぜ昼かって?寝過ごしたんだよ。
(教会・・・デカいな。取り敢えず中に入ろう。)
教会には何人か長椅子に座っていて、奥にある女神テラリアの像を拝んでいた。祭壇の近くまで歩き、そこに立っている修道服を着た金髪碧眼の可愛い女の子に声をかける。
「すみません。ステータスカードをつくって貰えませんか?」と、銀貨を渡しながら言う。
「良いですよ」
彼女は、俺を見て優しげに微笑みながら大きな水晶玉を手で示す。
「では、この魔水晶に手をかざしてください」
「わかりました」
言われた通りにすると、魔水晶が淡く光りその光が俺の体に吸い込まれていった。
「お、おお・・・」
(・・・これは、いつもと少し違うような・・・)
魔水晶については、図書館で調べたことなので、予め知っていたが、実際に見ると予想以上だったので驚いていると「さあ、”ステータス”と念じてください」と言われたので念じてみる。
(”ステータス”)
すると掌からカードが浮かび上がってきた。スゴイ!これがステータスカードか・・・・
「ありがとうございます。えーと」
「アリシア・ノーランです。アリスとお呼び下さい」
「あ、アリスさん。俺は、柊優夜って言います。優夜が名前です」
「ヒイラギ・ユーヤさんですか・・・・その独特な名前は、もしかして大和の生まれなのですか?」
「は、はい。そんなところです。アリスさんはこの国の?」
「ええ」
大和というのは、竜人族が治める国のことだ。異世界人であると言う訳にもいかないので言葉を濁す。
「・・・ところで、ステータスカードの職ジョブ欄が【軽業師】しかないのですが、これって故障じゃ無いんですよね?」
「そ、そうですね。普通は3つぐらいあるのですが、稀にそういう人がいるので故障ではないと思います。」
「マジですか・・・」
俺はガックリとうなだれる。冒険者になりたかったのに普通職だったのだから。普通職で冒険者になっても戦闘職に比べると、圧倒的に不利なのだ。その一つが、普通職では武器や鎧を装備できない、というものだ。例外として商人は可能だが。
その事を彼女に言うと、
「で、でも、なるだけなら出来ますから行くだけ行ってみてはどうですか」
「そ、そうですね、・・・・・・・・・ま、また来ます!それじゃ」
女の子に慰められて、情けなくなったのでササッと立ち去る。
(変わった人だったなあ、普通職で冒険者になるだなんて。まあ、ユーヤさんならやっていけそうな気がするけれど・・・それに魔水晶のあの反応は・・・)
アリシアはそんな事を考えていた。
** **
(アリスさん、可愛かったなぁ。よぅし、普通職だろうが何だろうが絶対に強くなってやる。)
その思いを噛み締めて歩いていると、前方に豪華な建物が見えてきた。冒険者ギルドである。
優夜は中に入るため、見事な装飾が施された扉に近づく。
その扉を開けようとすると、バァンッと扉が開き誰かが勢い良く飛び出してきた。近くにいた俺は、当然その人物とぶつかる。
「うおっ!」
「きゃあっ!」
しかし、向こうは吹っ飛んだが俺は少しよろめいただけである。
飛び出して来たのは、猫耳と尻尾を生やした赤毛の女の子だった。俺は、尻餅をついている彼女に手を差し出しながら、
「お、おい。大丈夫か・・・」
そう尋ねると、女の子は俺をちょっと釣り目な金色の瞳でキッと睨み付け、
「何よアンタ。アンタもあたしに何か用、今は忙しいからサッサとして頂戴」
と俺の手をぺシンと払いながら言った。
「いや、特に用は無いが・・・ちょっと酷くないか?」
「知らないわよそんなの。ふんっ」
彼女は不機嫌そうに尻尾を揺らしている。
余りにもな言い方だが、尻尾が可愛いので許す。
「なっ・・・まあいい、それよりアンタもってどうゆう意味だ?」
「あたしのこと、知らないの?」
「知らないって、お前の何をだよ」
「はぁ・・・良いわ、教えてあげる。あたしはね、人殺しの娘なのよ」
「人殺しの娘?」
「その辺の人に聞けばわかるわ」
彼女はそう言うと駆け出し、大通りの人混みに紛れてアッという間に消えていった。
人殺しの娘ね・・・・あの子のことは気になるが、まずはギルドだ。
開きっぱなしの扉から中に入ると冒険者達がギルド内の酒場でたむろっていた。テンプレを警戒していたが、彼らは俺をチラ見しただけで誰一人として俺に近づいては来なかった。
受付が幾つかあり、空いているところへ近づく。
「ようこそ、コーネリアス王国冒険者ギルド本部へ。ご用件は何でしょう」
美人な受付嬢に、冒険者登録をしに来たと答える。
「こちらの魔水晶にカードをかざして下さい」
と言われたので、カードをかざすと俺のステータスがぼんやりと浮かび上がってきた。
《名前》 柊優夜
《二つ名》 なし
《年齢》 15歳
《種族》 人間
《職》下級:【軽業師】レベル15
《魔法》 風魔法Ⅰ
《スキル》 種族:言語理解Ⅴ
アクティブ:なし
パッシブ:なし
《ステータス》 HP:Ⅱ、MP:Ⅱ、STR:Ⅱ、VIT:Ⅲ、AGL:Ⅲ、
DEX:Ⅲ、INT:Ⅳ、MND:Ⅱ、LUK:Ⅲ
数秒後、光が消えたので、カードをしまう。
「これであなたも冒険者です。何か質問はありますか?」
「冒険者について色々と教えてください。」
これも知っているが、調べたのが10年前の資料だったので、念のために変わってないか確認する。
** **
変わったところは特に無く、こんな感じ。
《冒険者など》
〈冒険者ランクについて〉
・冒険者ランクとは、冒険者の功績に応じてギルドが任命する位分けのことである
・Fランクから順に、E、D、C、B、A、S、SSとなっており、FからAランクまでは結構いるが、Sランクは5人のみ、SSランクの者は現在0人である
・F・Eランクが下級冒険者、D・Cランクが中級冒険者、B・Aランクが上級冒険者、S・SSランクが最上級冒険者と言われている
・中級冒険者であるDランクから、ダンジョンに出入りすることが可能になる
・魔物の討伐やクエストの達成率などを参考に、ギルドがランクアップの有無を判断する
〈クエスト・魔物について〉
・クエストには、常時、採取、通常、緊急の四種類がある
・クエストと魔物には適正ランクが存在する
・魔物の討伐は、体の一部を切り取り提出することで証明される
最後に、魔物と薬草類の図鑑を借りる。
ギルドから出た後武器等は装備できない為、魔法の使い方を覚えることにした。店で魔法書初級編を購入し、ニヤニヤしながら宿へ戻る。
(やったぜ。これを読めば俺も魔法が使えるように・・・)
夕方、町が茜色に染まるころ、優夜は部屋の中で魔法書を開いた。
(教会・・・デカいな。取り敢えず中に入ろう。)
教会には何人か長椅子に座っていて、奥にある女神テラリアの像を拝んでいた。祭壇の近くまで歩き、そこに立っている修道服を着た金髪碧眼の可愛い女の子に声をかける。
「すみません。ステータスカードをつくって貰えませんか?」と、銀貨を渡しながら言う。
「良いですよ」
彼女は、俺を見て優しげに微笑みながら大きな水晶玉を手で示す。
「では、この魔水晶に手をかざしてください」
「わかりました」
言われた通りにすると、魔水晶が淡く光りその光が俺の体に吸い込まれていった。
「お、おお・・・」
(・・・これは、いつもと少し違うような・・・)
魔水晶については、図書館で調べたことなので、予め知っていたが、実際に見ると予想以上だったので驚いていると「さあ、”ステータス”と念じてください」と言われたので念じてみる。
(”ステータス”)
すると掌からカードが浮かび上がってきた。スゴイ!これがステータスカードか・・・・
「ありがとうございます。えーと」
「アリシア・ノーランです。アリスとお呼び下さい」
「あ、アリスさん。俺は、柊優夜って言います。優夜が名前です」
「ヒイラギ・ユーヤさんですか・・・・その独特な名前は、もしかして大和の生まれなのですか?」
「は、はい。そんなところです。アリスさんはこの国の?」
「ええ」
大和というのは、竜人族が治める国のことだ。異世界人であると言う訳にもいかないので言葉を濁す。
「・・・ところで、ステータスカードの職ジョブ欄が【軽業師】しかないのですが、これって故障じゃ無いんですよね?」
「そ、そうですね。普通は3つぐらいあるのですが、稀にそういう人がいるので故障ではないと思います。」
「マジですか・・・」
俺はガックリとうなだれる。冒険者になりたかったのに普通職だったのだから。普通職で冒険者になっても戦闘職に比べると、圧倒的に不利なのだ。その一つが、普通職では武器や鎧を装備できない、というものだ。例外として商人は可能だが。
その事を彼女に言うと、
「で、でも、なるだけなら出来ますから行くだけ行ってみてはどうですか」
「そ、そうですね、・・・・・・・・・ま、また来ます!それじゃ」
女の子に慰められて、情けなくなったのでササッと立ち去る。
(変わった人だったなあ、普通職で冒険者になるだなんて。まあ、ユーヤさんならやっていけそうな気がするけれど・・・それに魔水晶のあの反応は・・・)
アリシアはそんな事を考えていた。
** **
(アリスさん、可愛かったなぁ。よぅし、普通職だろうが何だろうが絶対に強くなってやる。)
その思いを噛み締めて歩いていると、前方に豪華な建物が見えてきた。冒険者ギルドである。
優夜は中に入るため、見事な装飾が施された扉に近づく。
その扉を開けようとすると、バァンッと扉が開き誰かが勢い良く飛び出してきた。近くにいた俺は、当然その人物とぶつかる。
「うおっ!」
「きゃあっ!」
しかし、向こうは吹っ飛んだが俺は少しよろめいただけである。
飛び出して来たのは、猫耳と尻尾を生やした赤毛の女の子だった。俺は、尻餅をついている彼女に手を差し出しながら、
「お、おい。大丈夫か・・・」
そう尋ねると、女の子は俺をちょっと釣り目な金色の瞳でキッと睨み付け、
「何よアンタ。アンタもあたしに何か用、今は忙しいからサッサとして頂戴」
と俺の手をぺシンと払いながら言った。
「いや、特に用は無いが・・・ちょっと酷くないか?」
「知らないわよそんなの。ふんっ」
彼女は不機嫌そうに尻尾を揺らしている。
余りにもな言い方だが、尻尾が可愛いので許す。
「なっ・・・まあいい、それよりアンタもってどうゆう意味だ?」
「あたしのこと、知らないの?」
「知らないって、お前の何をだよ」
「はぁ・・・良いわ、教えてあげる。あたしはね、人殺しの娘なのよ」
「人殺しの娘?」
「その辺の人に聞けばわかるわ」
彼女はそう言うと駆け出し、大通りの人混みに紛れてアッという間に消えていった。
人殺しの娘ね・・・・あの子のことは気になるが、まずはギルドだ。
開きっぱなしの扉から中に入ると冒険者達がギルド内の酒場でたむろっていた。テンプレを警戒していたが、彼らは俺をチラ見しただけで誰一人として俺に近づいては来なかった。
受付が幾つかあり、空いているところへ近づく。
「ようこそ、コーネリアス王国冒険者ギルド本部へ。ご用件は何でしょう」
美人な受付嬢に、冒険者登録をしに来たと答える。
「こちらの魔水晶にカードをかざして下さい」
と言われたので、カードをかざすと俺のステータスがぼんやりと浮かび上がってきた。
《名前》 柊優夜
《二つ名》 なし
《年齢》 15歳
《種族》 人間
《職》下級:【軽業師】レベル15
《魔法》 風魔法Ⅰ
《スキル》 種族:言語理解Ⅴ
アクティブ:なし
パッシブ:なし
《ステータス》 HP:Ⅱ、MP:Ⅱ、STR:Ⅱ、VIT:Ⅲ、AGL:Ⅲ、
DEX:Ⅲ、INT:Ⅳ、MND:Ⅱ、LUK:Ⅲ
数秒後、光が消えたので、カードをしまう。
「これであなたも冒険者です。何か質問はありますか?」
「冒険者について色々と教えてください。」
これも知っているが、調べたのが10年前の資料だったので、念のために変わってないか確認する。
** **
変わったところは特に無く、こんな感じ。
《冒険者など》
〈冒険者ランクについて〉
・冒険者ランクとは、冒険者の功績に応じてギルドが任命する位分けのことである
・Fランクから順に、E、D、C、B、A、S、SSとなっており、FからAランクまでは結構いるが、Sランクは5人のみ、SSランクの者は現在0人である
・F・Eランクが下級冒険者、D・Cランクが中級冒険者、B・Aランクが上級冒険者、S・SSランクが最上級冒険者と言われている
・中級冒険者であるDランクから、ダンジョンに出入りすることが可能になる
・魔物の討伐やクエストの達成率などを参考に、ギルドがランクアップの有無を判断する
〈クエスト・魔物について〉
・クエストには、常時、採取、通常、緊急の四種類がある
・クエストと魔物には適正ランクが存在する
・魔物の討伐は、体の一部を切り取り提出することで証明される
最後に、魔物と薬草類の図鑑を借りる。
ギルドから出た後武器等は装備できない為、魔法の使い方を覚えることにした。店で魔法書初級編を購入し、ニヤニヤしながら宿へ戻る。
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