1 / 14
1話 転生魔法
しおりを挟む「よもやここまでか…………。」
崖の先に立つ老人は魔法、魔技、魔道など魔力を用いた技術に研鑽する魔術師「ゼロ」と呼ばれる男だった。
彼は3200年もの長い時間を生き、魔術を極めんとした生涯現役の世界最強の魔術師であった。
「この先の成長は望めぬか。では、ゼロから始めよう。」
バタッ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「(この小さな手、赤子の身体だ…………転生に成功したのか。)」
「お目覚めですか、お姫様。」
「(なんだこの髭親父は。わしの父親か。にしても、中々に強いなこやつ。)」
「あらぁ、起きたんでちゅかアリアちゃん、パパでちゅよ!!」
「(近い、むさ苦しい…………おい、わしをお姫様と言ったかこの親父……。)」
そう、世界最強の男 ゼロは女の子へと転生したのであった。
「オギャアァァァ(なんてこったァァァァァァァァァ)」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈5年後┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ふむ、魔力はやはり無いな。」
ゼロことアリア5歳(3205歳)には魔力が存在していなかった。
それは、転生魔法を使った時に全ての魔力を使い果たしたからである。
魔力は一度使い切ると、二度と使うことが出来ない。そのため、身体機能の中に魔力が2%未満になる際には魔力の放出を制限する機能がある。
「転生魔法が成功したといえ、魔力が使えないのであれば意味が無い。と、思うのが普通だろう。だが、それは愚凡どもが考える事だ。魔術を使う方法はいくつかある。」
「ねぇ、ぱっぱ。またねぇねが一人で喋ってるよ。」
「アリアちゃん、また魔術の練習かい?」
「おー、父上にレオンか。」
レオンはアリアに出来た2歳下の弟である。
「いやな、魔力が完全にないから魔術は使えないのだが、わしは魔術を極めたい。じゃから、父上、わしに魔法を撃ってみてはくれぬか?」
「何言ってるんだ、アリアちゃん!!我が愛娘にそんなことが出来るわけないじゃないか!」
「愛娘の頼みだ、大丈夫だ、死にはしない。それに母上は手練の回復魔術師じゃろ。」
「それはそうだけど、アリアちゃん。」
父、サリバンは葛藤していた。
「いいじゃない、あなた。アリアが怪我した時は私が今より元気にさせてあげるわ。」
「すまないな、母上。」
「それに、アリアには何か考えがあるのでしょう?」
「そうだな、うちのアリアちゃんは賢いし強い。それにレナ、お前もいるしな!!」
サリバンはアリアへと魔法を撃つことにした。
「"水よ、集え。そして、天すら穿て"」
サリバンの手元へ水が集まり、その水の塊がアリアの元へと飛ばされた。
「ふむ、初級攻撃魔法の水弾だな。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる