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2話 反転魔術
しおりを挟むパチンッ
「反転魔術"反射"」
アリアが指を鳴らすと、水弾がサリバンの方向へと飛んで行った。
「うわっ、なんだ。こっちに飛んできた。」
「解除魔術"削除"」
パンッ
サリバンの目の前で水弾は当たらず、消えた。
「なんなんだ、これは。アリアちゃんがやったのか……。」
「(おっと、やりすぎてしもうたかのぉ。)」
「きゃあぁ、あなた!!私たちの子は天才だったのよ!」
「本当だな、可愛くて強いとか天使だ!いや、神だ!!」
「(あー親バカでよかったのじゃ。)」
サリバンとレナは抱きしめ合い、暫くは喜んでいた。
「それにしても、さっきのは何だったんだアリアちゃん。」
「さっきのは相手の魔法を利用した技じゃよ。威力や速度なんかは落ちるけど、魔力無しでも出来る技なんじゃよ。」
反転魔術「反射」は魔法の魔法陣をいじる技である。
魔法とは魔法陣に魔力を送り込まれ、発動する。
そして、魔力を発動している状態というのはその魔法陣に書いてある命令を魔力を動力として動かしているという状態である。
魔法陣には沢山の情報があり、威力、有効範囲、速度、そして方向などが記載されている。
「反射」は魔法陣の方向を逆に書き換えるという魔術である。
「それはすごいな。そんなもの聞いたこともないぞ。それはどこで知ったんだアリアちゃん!」
「わしが考えたのじゃよ。"魔法陣を魔法発動中に書き換えれれば、色んな魔法に途中で変えられるんじゃないか"ってのぉ。」
「天才だな……我が娘は……。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「あなた、アリアを魔術学校へと入れてみるというのはどうかしら。」
「レナ、俺も今日その話をしようとしていたんだ!」
サリバンとレナはその日の夜に魔術学校にアリアを入学させないかという話をしていた。
「アリア、あなたは魔術学校に入る気はないかしら?」
「魔術学校とは、魔術を学べる学校ってことかのぉ?」
「そうよ、私達も行っていたのよ。こんな田舎町にいたら、同年代の友達も限られてるし、広い世界が見れるわよ魔術学校に行けば。」
「そうじゃのぉ、今はやるべき事がある故、数年後に入学をしたいんじゃが、それは大丈夫か?」
「えぇ、初等部から中等部、高等部とあるから、10代半ばまでくらいなら入学出来るわよ。」
「わかった、では、齢12になった時に入学するとしよう!!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈おまけ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「あなた、あの子の口調はおじいちゃんくさくありませんか?」
「まあ、アリアちゃんはおじいちゃん子だからな。」
「そうだったわね、口調を真似るほどおじいちゃんが好きなのね!」
2人は親バカであり、バカ親でもあった。
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