異世界でネットショッピングをして商いをしました。

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 その後、アキラはケルンの住んでいる家へと行った。

 当然ながらとても大きな家だった。家は学校くらい大きく、グラウンドのような庭もあり、圧巻の大きさだった。

 街並みも見る限りは豊かでどうやらケルンの父親の手腕がいいのか栄えているといえるような街だった。



「此度をうちのバカ息子を助けていただき感謝いたす。私はこの領地の領主のアルマッド・ストーンだ。」


 どうやら、ケルンの父は軍人上がりの貴族らしい。顎髭を生やしており、腰には剣をさしている。50歳くらいなんだろうが、胸板の厚さが強さを物語っている。どうりで兵がムキムキなわけだ。日々の鍛錬が厳しいのだろう。


「いえ、当然のことをしただけです。」

「ケルンから聞いたのだが、アキラ殿はここで商いをしたいとの事だったが、本当かね?」

「はい、本当です。商品をお見せしましょうか?」

「あぁ、いいのか。」


 アキラはとりあえずネットショッピングで売れそうなものを買い、目の前に出した。


「ほぉ、収納のスキルがあるのか。これは商人には重宝されるスキルだな。」

 アキラのストレージを既存スキルの「収納」と思っているようだ。


「こちらの商品をまずは売ろうかと思っております。」

 100円のお皿と新しく追加されていた商品のスプーン、ナイフ、フォークのセット500円と万能薬を出した。



「こちらは割れることの無い素材で作られているため、落としても安全で見た目も陶器と同じようなものなのでとても利便性の高いものとなっています。同じ素材でこちらのフォークなども作られております。」



「(うわぁ、営業なんてしたことないけどこんな感じでいいのかぁ?まあ、なるようになれだ!)」 


「なんと、割れぬ皿か。触ってもいいかね?」

「はい、どうぞ。」

「ほぉ、これは実に素晴らしい技術だ。それに軽いため女、こどもでも容易くもてて安全。早速だが、うちに卸してはもらえないだろうか?」

「ぜひ、よろしくお願いします。おいくらで買っていただけますか?」

「そうだなぁ、皿とこのカトラリーを合わせて1セット銀貨10枚と銅貨50枚でどうだ?」

「(ええっと、昨日ケルンから聞いた話だと銅貨が100円、銀貨が1万円、金貨が100万円、白金貨が1億円だから、この場合は10万5000円!?!?!?)」

「そうですね、銀貨10枚に銅貨50枚ですか.....。」


 アキラは高すぎるゆえに罪悪感を感じ、復唱して少し考える時間を稼いだ。

 それをみたアルマッドはすかさずにいった。


「やはり、このような技術のものじゃこの程度じゃたりぬよな!はっはっは、お主は嘘のつけない気のいい男だ。銀貨20枚でどうだ!」
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