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しおりを挟む「(やばい、上がっちゃったよ。これは、これ以上は危険なパターンだ。ここで納得しなきゃ!)」
「すみません、顔に出てしまっていましたか。」
「いやぁ、いいのだよ。私は息子も助けてもらい、嘘もつかずに領主という立場の私にさえ真実を信じ自分を主張できる若き才能に感動した!ぜひ、この値段で500セット買わせていただこう。」
「500セットもですか!?!?」
銀貨20枚が500セットで銀貨1万枚。つまり、日本円に直すとその額10億円である。
「なあに、これは軽い投資さ。このような技術を持っている国はおろか素材すら取れないだろう。他の領地や王へこれらを見せつけてやれば、我が領地の強さを見せつけられる。安いものだと思わないか?」
「(確かに、これはこの世界に無い素材でこの世界にない技術を用いて作ったものだ。皿ひとつとってもその領地の技術というのは恐れる材料になりうるってことか。)」
アキラは意外にも少しは頭がキレるのである。
「わかりました。では、納品は後日させていただきます。それと、これはお願いなのですが前金をいくらか頂きたいです。あいにく宿に泊まるお金や市場調査などに使うお金を持っておきたいのです。」
実際はネットショッピングで買えるお金がないため、前金で仕入れをするというのが本心であった。
「わかった。では、100セット分の金貨18枚、銀貨200枚用意させよう。」
「ありがとうございます。」
こうして、アルマッドの家を去り宿を探しに行った。
「はぁ、緊張した。あの人の圧は道場の師匠と同じくらいあるなぁ。」
そうボヤきながらもオススメされた宿へとついた。
「アルマッドさんの紹介できたんですが。」
「おぉ!領主様の紹介ですか!これはもてなさなきゃダメだね。」
宿屋に入り受付に居たのは気前の良さそうなおばさんだった。
「じゃあ、この部屋に泊まりな。この宿屋は朝に精算するようになってるから、料金は明日の朝払っておくれ。」
「わかりました。」
ガチャ
「はぁ、異世界に来てどうなることかと思ったら、2日目にしてベットで寝れるなんてね。」
ボブッ
アキラはベットへ後ろから倒れ込んだ。
「とりあえず、商売を出来ることになったから自分の能力についてもっと知らないとな。」
こうして、アキラは納品の約束までずっと自分の能力について試したりして調べていた。
「んっん、もう朝かぁ。ちょっと寝てから納品にいくかぁ。」
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