異世界でネットショッピングをして商いをしました。

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「私はキースと申します。」

 アルマッドから紹介された商人はとても小太りで温和な感じの人だった。

「どうも、アキラといいます。よろしくお願いします。」

「お若いのに既に商売を始めるとはとても決断力があるのですね。」

「いえ、まだ全然何もわからず売上も全然出せてないですので、一人前なんて言えませんよ。」


 アキラは商品を見せたり、店内の内装などを見せたり、宣伝の仕方などをキースに伝えた。


「なるほど、アルマッド様の言った通りの青年ですな。ホッホッホ。」

 キースはアキラの話を聞き、笑った。

「商品の質や目新しさは信じられないくらいにいいですね。ですが、内装や見せ方がよくない。とりあえず、このVIPルームはよくないですね。そうした場合は店内の雰囲気は庶民や冒険者などに合わせましょう。あんまりかっちりとした内装だと、商品が高いと思われ足が重くなってしまう。それに.....」


 アキラはキースからのアドバイスを小三時間ほど聞いた。


「は、はい、はい、はい。」


 アキラのメンタルは持たなかった。キースは温和な雰囲気を出しながらもズバズバと言葉を刺してきた。


「とまあ、こんな感じですかね。それと、アキラ殿のスキルの話を少ししたいのですが?」

「???」


 アキラはキースの急なスキルの話に驚いた。


「私はスキル「鑑定」を持っているので、その人の情報が見えるのです。そして、アキラ殿を鑑定したところ見たことの無いスキルを2つほど持っていたので、それについてよければ教えていただけないかと思いましてね。」


 キースのニコニコがこの時のアキラは恐ろしかった。

 しかし、アキラの直感が「この人になら大丈夫かも」と察し、アキラはスキルのことを初めて異世界で語った。



「なるほど、進化していくスキルですか。珍しくはありますが、ここまで急激に成長するスキルはありませんね。そして、これで全てが結びつきました。アキラ殿の出している商品の質や出処が通りでわからないわけです。」

「へ?」

「いやね、私もアルマッド様からお皿とカトラリーを頂きまして、それの材質などを調べてもどうも分からないということで不思議だったのです。」

「(もう目をつけられていたのか.....)」

「これに関してはもちろん私は口外は致しませんのでご安心を。契約もしましょう。」


「スキル「契約」。アキラ殿の許可なく、アキラ殿のスキル等に関する話をすることを禁じる。」


ジュワァン


「なんですか!」

 キースの周りを赤い光が纏った。

「これは私のスキルの「契約」です。これは、契約書をスキルにしたもので契約は互いの了承がない限り絶対に破ることができません。今回は私のみが行いましたが、この契約を解消するためにはアキラ殿の承諾が必要です。」
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