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10.交易
しおりを挟む「というわけでギランドと交易をしてくれ。」
「また主は奇妙なことをしているのだな。いいだろう、交易しよう。しかし、主の国には何か輸入出来るようなものがあったか?」
蒼馬はビストロをギランドへと呼んでいた。
「あぁ、これだよ。」
「ほぉ、なるほどのぉ。主があの時使った地雷とやらか。確かに性能に着いては文句の付けようのないもんじゃな。」
「そうだ。これを一個金貨十枚で売ってやる。」
「ほぉ、あの時配置していたのが三十個だから、一個で兵を千人戦闘不能にできると考えたら、悪くないな。むしろ破格すぎるな。」
「まあ、ご存知の通り殺傷力は控えている。主にありえないぐらいの衝撃で戦闘不能にするだけもんだ。」
「わかった。では、こちらからは何を求めるんだ?」
「人だよ。うちの国内で人材募集したんだが、あんまり上手くいってなくてな。それで、そちらの民を少し雇わせてくれないかって交渉だ。」
「ほぉ、主はこれがどういう意味で言っているのか分かっておるのだろう?」
ビストロの空気感が少し真面目になった。
蒼馬は言わずもがなという顔をしている。
「だから、これを機に正式な同盟を組みたいと思っているんだ。条件は 「互いの国の民なら国内と同様に行き来ができる。」「輸出入の税の免除」「不可侵条約」「共戦条約」の四つだ。」
「前にも言ったが、貴国は弱国だ。我らにメリットはあるのか?」
「与えられるのは二つ。圧倒的な知識と技術だ。間違いなく国力は向上する。あんたんとこもそろそろ戦うんだろ?」
ニヤニヤしながらビストロに蒼馬は言った。
「はぁ、主は本当に末恐ろしいよのぉ。どこまで知っているかは知らぬが、同盟を組むのなら、全力で協力してもらうぞ?」
「ったりめぇだ。一度乗った船は降りねぇよ。」
「本当に主がビストロの王でよかったと思うぞ。弱国でこの態度なら強国ではこのように対等な関係を築かせてはくれまい?」
「いや、そうでもないさ。俺はあんたが気に入ったんだよ。王ってのは傲慢な奴らばっかりだと思ったが、あんたは気前がいいからな。」
「それはお互い様だ。」
グッ
二人は以前より強い力で握手をした。
「ソウマ様、ビストロ王に言っていた 戦い とはなんのことなんでしょうか?」
「あぁ、あれはあいつら数年以内にリュク共同連盟国に戦争仕掛ける気なんだよ。」
「リュク共同連盟国ですと?!?!」
バドスは蒼馬が言ったことを信じられなかった。
先日、リュク共同連盟国の王 リリアンと ビスタ共和国の王 ビストロ は親しげにしていた様子を見ていたから、2つの国が戦争をするなど信じられなかったのである。
「勘違いするな、リリアンとビストロが直接ぶつかるわけじゃない。リュク共同連盟国は今、リリアンに反発する保守派貴族が結束して、リリアンを王の座から降ろそうという活動が活発になっているんだそうだ。」
「なるほど、その保守派のやつらがリリアン王を王の座から降ろして、そやつらとビスタ共和国が戦争すると?」
「まあ、ざっくりいうとそんな感じだが、どうやら、これはそんな単純な問題じゃないっぽいんだ。」
蒼馬は確信を持ててはいないが、どこか不安な顔をしていた。
そのような顔を見た事なかったバドスは直ぐに聞いた。
「ソウマ様がそこまでお気になさるとは……何がそこまで……。」
「確信はないんだ、確信はないんだが保守派のやつらに人じゃない他種族、悪魔族の息がかかってる可能性があるんだ……。」
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