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秘書さんは大変

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 その人の話した内容が思いもよらないような事ばかりだった為、話の途中から裏付けを取り始めた。
 まずは、ゲストハウスを工事したという業者を探し出す。業者はすぐに見つかるだろう。

 奥様のご実家だからこそ、1度目は手加減をしたのだ。篠山からの忠告だと解るように、小細工もしなかった。
 あれで手を引いていたので在れば、遠い将来、手を差し伸ばす事もあっただろう。……しかし、此方の人間となった奥様に害を成そうとするならば、もう手加減はしない。

 どこから切り崩そうか?……いや、銀行に使える手を残しておいた。あの課長との付き合いを刺すだけで大体の所は法律によって処分される。

しかし、一応ご実家の事だ。どこかでお教えしないといけない。…一家の主になったのだ、頑張ってください。と頭を悩ませるであろう人にエールを送る。

…だが、昨日の朝の事を思い出し、多少は悩みで大人しくなった方がという考えが出てきた。




朝、用事があり離れの家を訪ねた。朝といっても6時を回っている。この時間に人気がない事に嫌な予感がして、寝室ではなくリビングに向かった。

「あ…ぅん。あぁ…。ダメェ…。」

朝の日が差し込むリビングのソファーの上で、小さな身体が揺れている。大きめのシャツは明らかに自分の物ではない。そのシャツの下が蠢いている。


「イヤ。そんな…ぅん。も、痛いから…ハァア…。
さわらないで…。引っ張るのもダメェ…。」

首が後ろに仰け反り、大きく喘ぐ。脚を持ち上げられる態勢に辛いのか、大きな呼吸を繰り返している。その間もユサユサと上下に揺れている様子を見て、思わず呆れて、ため息をもらしてしまう。

「朝っから、何をやってるんですか!」

大きなため息と共に呆れきった声で問いかける。

パッと此方を振り向いた空が目を見開いて、居るはずのない第三者を見る。と同時に晃一がソファーから身を起こしたのだが、それが悪かった。
 不意に動いたせいだろうか、空の中の良い所を抉るように突いた。

 とんでもなく恥ずかしいところを目撃され、尚且つそれを指摘された瞬間、空は悲鳴を上げながらも感じていて、それによって自分の感度も更に上げてしまう。

「イヤァァァ見ないで、あっん…。みちゃいやぁぁ
ああぁ…。やだぁ…。」

目が合ってしまったところで、感じきってしまったらしい。ビクンと身体を硬直させて崩れ落ちる。

 晃一の方はそんな空に持っていかれそうなのを耐えた後、静かに、しかし怒りの籠もる目で第三者を睨み付けた。

「私が悪いのですか?朝からこんな所で始めた方ではなくて、私ですか?」

「声をかける必要があったと思わないけど?。」

完全に意識をなくしてしまったらしい空を大事そうに抱える。シャツをきちんと着せ、脚をソファーのカバーでかくして寝室へ連れて行く。

 かなり不機嫌だ。空を扱う動作はすごく優しく丁寧で甘いのに此方に向けた目だけは不機嫌全開という器用な事をしている。


話があるので戻って来るように言うが、きちんと服を着て身嗜みを調えて再びリビングに現れたのは、なんと2時間もたった後だ。

…これから先も色々と起こりそうだ。
 たぶん、自分のこの勘は外れない。




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