純和風お宿を異世界で

白いモフモフ

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知らない世界

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 花街お兄さん達は最後まで自分達だけで話し、去っていった。いや、その話を聞くだけでもだいぶ知れたとは思うのだけど知った分…疑問もわくよね。

 しかもその疑問は自分の後ろに居る。そう、つまりラウルに関する事だ。1·ラウルは上手いらしい 2·ラウルは大きいらしい 3·相手は大変で朝までらしい 4·慣れておくべきらしい 全部に対して何が?と思うわけでもないけど所々解説がほしい。しかもここでラウルの僕への対象が恋愛的なものというのが確定っぽい。
 せっかく話をしてもらったけど、問題増えただけの結果となった。
 
 「なんだかお兄さん達、面白がってたね。」

 疲れた顔でフェインが言う。それに僕が答えようとしたのに、肝心のフェインがいなかった。あれ?と探すとそのフェインを縦抱っこで抱えたショウは良い笑顔で「じゃ、俺は向こう使うな」と向いの建物へフェインを連れて行ってしまった。
 なんで?と思っていると僕も抱えられ、ラウルに連れられて隣の建物へ。どういう事?と少し困惑したけど、なんとなく怒られる要素はあったのでおとなしくしておいた。

 何の変哲のない建物だと思えたのは外側だけ。入った瞬間『あ、コレ喰われるパターン』と思った。どこでフラグを立てたのか、引っこ抜いたのかは分からないけど、昔見た昼ドラに出てきたラブホ受付みたいなのがあったから。
 流石にタッチパネルとはいかないけど対面だけど対面してませんよ的な受付で鍵をもらうラウルに僕はかなり不安を募らせた。
 この慣れてる雰囲気…高ランク冒険者…ラウルは格好も良い…引く手あまた!  勝手に連想してモヤモヤが沸き起こってきた。

 このモヤモヤを吹き飛ばしてしまったのは転移と思われる移動をしたから!受付から奥に進み水晶みたいな物に手をかざした瞬間、簡素ながらも清潔感ある部屋にいたんだ。‥‥‥ラブホみたいって思ってゴメン。

 ラウルはぽんぽんと僕の腰を叩いて降ろす合図をし、入り口付近に降ろしてくれた。そして安心させるように頭をクシャっと撫でてから部屋の中央にあるお茶のセットでお茶をいれ始めた。

 「心配させてごめん。」

 ラウル達がきた時、息を切らせていたということは高ランク冒険者であるラウル達ほどの者がそうなる程急ぐ必要があったという事だ。繁華街とはいえ昼間でそこまで危険な場所とは思わなくて来たけど違ったらしい。
 なんて言ったらいいか分からないけど間違った行動をして心配させたのなら謝るのが最初だろう。
 だけどこれに対するラウルの反応は違った。

 「いや、私が悪い。ミコトを怯えさせないようにと思って何も伝えてなかったせいだ。」

 ジャスミンティーのようなお茶を手渡され、ソファーに落ち着いた。

 「もう誤解のないように伝えておくよ。私はミコトを愛してる。」

 僕の横に座り目を見つめられて真剣に言われるとラウルは本気で僕に言ってくれているのだと信じられた。
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