純和風お宿を異世界で

白いモフモフ

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思いもかけずお泊まり

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 紹介されたのはここの上。売店で申し込みできるって。それで先ずは角ウサギの買い取りをお願いした。

「角ウサギ1羽ね。あれ、何で殺ったの?傷が無いよ?」

 あ、まさか絶対領域に突っ込んできたとは言えないしどうするか。

「……い、岩にぶつかって。」

「あら、ラッキーでしたね。これなら革キズなしなんでプラス評価ですから。角も折れてないから角も素材として……」

 角ウサギは銀貨5枚になった。宿の料金は銀貨3枚で朝食付きらしい。よし、予定に無かったが泊まってみよう。
 銀貨を握ったまま売店で今日の宿を申し込むと空いてるというのでお願いする事にした。

「銀貨3枚で1泊朝食付きの個人部屋か銀貨2枚で相部屋どっちが良い?」

 もちろん個人部屋をお願いするつもりだったところでツンツンと腕を引かれた。

「ねぇ、君も泊まるの?僕も泊まるんだけど一緒に泊まらない?」

 後ろには僕とあまり変わらない感じの子がいた。赤茶色の髪にグレーの目のどこか人懐っこいのに構いたくなる幼げな子だ。

「相部屋の予算しかないんだけど、僕こんなでしょ?ちょっと相手が不安で。」

 確かにこの大柄な人達ばかりだと不安になるね。回りを見渡しても僕らのような人は他に見当たらない。うーん、ちょっと不便だけど良いかな?
 僕はうん。と返して相部屋になった。

「僕はミコト。よろしくね。」

 部屋に入り名前を教えれば声をかけてきた子はフェインと名乗った。

「ありがとうミコト。助かったよ~。成人したから登録に来たんだけど僕の村は遠くてここまで6日もかかってさぁ~、予算ギリギリだったんだ。」

「6日も?」

「そう、確かに途中他に街はあるけどその後の仕事を考えると交易都市が一番だもん。ミコトもだからここに来たんでしょ?」

 向かい合わせのベットに座って話すのに僕は色々と焦る。気の会いそうなフェインと出会えたのは嬉しいが僕の方は秘密がいっぱいだ。

「僕は今日中にクエスト1つやってこないと明日の宿代に困るから行ってくるね~」とちょっとの休憩のあと出ていってしまったフェインを見送りどうしようかと考えた。

(ナビ君、どうしようか?)

『いいんじゃないですか?同じ年頃の友達は必要でしょう。それに彼は悪い子ではないですよ。おそらく良い相談相手になるでしょう。』

(……うん。そう思う。でもだからこそ嘘ばっかり答えなきゃいけないって事がなんかちょっとね。)

『嘘つかなければいいですよ。多くはないですが渡り人はいますし、別に秘密でもないです。』

(え!!……秘密じゃないの?!)

『まぁあまり知られたくはないですが。ある程度は教えても良いですよ?ただ、過ぎる文明は毒になります。持ち物や家などは教えず渡人なのは教えましょう。』

 ナビ君の言うことはもっともだと思う。おそらくフェインは良い子だ。秘密ねと言えば言わないでいてくれるかもしれない。でもそれが重荷になるだろう。……水道、ガス、電気、絶対領域、秘密にしてというには無理がある。よし、なんとか頑張ろう。

 とりあえず、浮いたお金で買い物だ。
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